ニュース

エッジAIプラットフォームにマルチモーダルLLMを連携した「LLM App on Actcast」、Ideinが開発。画像解析AIアプリ開発の低コスト化に貢献

 Idein(イデイン)株式会社は5月29日、同社が運営するエッジAIプラットフォーム「Actcast」(アクトキャスト)にマルチモーダルLLMを連携させた画像解析ソリューション「LLM App on Actcast」の提供を開始した。

 カメラが撮影した画像を解析し、何らかの処理を行うようなエッジAIアプリケーションを開発する際、画像をマルチモーダルLLMに入力し、どのような出力が得られるかを検証するPoC(Proof of Concept:実証実験)を行う。しかし、従来の開発フローでは、このPoCを行う段階で、大きなコストをかけた開発が必要になっていたという。

 同ソリューションは、従来よりも少ないコストでPoCを実施可能にするもの。同社CTOの山田康之氏は、公式ブログにて「これまでは初期に払うしかなかった開発コストをプロンプトエンジニアリングで済ませることにより、本当に必要なビジネスの概念実証を先に済ませられるようになります」と、その効果を説明している。

LLM App on Actcastで実現する新しいPoCのかたち(同社公式ブログの記事より)

 LLM App on Actcastでは、Actcastと連携したエッジデバイスでChatGPTなどクラウド上のマルチモーダルLLMを利用して、自然言語のプロンプトによる操作で、出力を確認できる。これにより、大規模な開発を必要とせず、最小限の手間でPoCを行えるようになる。Actcastの機能によりプライバシーに配慮したPoCが行え、大量のデバイスを遠隔で管理・運用することも可能だという。

LLM App on Actcastの利用イメージ。小売業の店舗責任者が遠隔で店舗の状況を確認したい場合を想定したもので、プロンプトに対して、店内のエッジデバイス(AIカメラ)が撮影した画像に応じて得られる出力(回答)を確認できる
LLM App on Actcastを利用した設定とその動作の例
LLM App on Actcast 紹介動画
Actcastのサービスイメージ