「ストリートビュー」新たに21県、地上高245cmからの最後の画像

世界遺産の京都・二条城や西本願寺も


サービスエリア拡大の概要
スペシャルコレクションに追加された32施設

 グーグルは11日、道路沿いの風景を360度のパノラマ写真で閲覧できるGoogleマップの「ストリートビュー」において、新たに国内21県でサービスを開始するとともに、すでにサービスを開始している17都道府県でもサービス提供エリアを拡大した。

 新たに公開したのは秋田、岩手、山形、福島、栃木、群馬、茨城、長野、山梨、静岡、富山、石川、福井、和歌山、島根、山口、愛媛、香川、大分、佐賀、宮崎の21県。うち、山形、香川、宮崎以外は高速道路や幹線道路周辺のみとなっている。

 国内のストリートビューは、2008年8月に札幌、仙台、さいたま、東京、千葉、横浜、京都、大阪などの12都市で提供を開始。その後、2009年10月には名古屋や長崎、沖縄など、同年12月には福岡や広島などにサービスを拡大していた。

 グーグルは2009年5月、ストリートビューの画像について「個人宅の塀の内側まで写っている」という批判を受け、撮影車のカメラ位置を従来の約245cmから40cm低くする方針を示したが、今回公開した画像はカメラの高さを下げる前に撮影した最後の画像としている。

 このほかグーグルは、ストリートビューの「スペシャルコレクション」として、世界遺産である京都の二条城や西本願寺を収録したほか、大学では九州大学や立教大学など、遊園地では富士急ハイランドやよみうりランドなど合計32施設を追加した。

 スペシャルコレクションは、ストリートビューの公開を希望する施設と協力して、画像を無料で公開するサービス。施設内はグーグルが開発した3輪自転車で撮影しており、施設内を歩いているような感覚を楽しめるという。

 11日には、京都の二条城でグーグルの辻野晃一郎代表取締役社長が会見し、「(ストリートビューを通じて)世界に誇る文化遺産を保存・共有することは意義がある」などと話した。

京都の二条城をストリートビューで見た画面京都の二条城ではグーグルの辻野社長らがテープカットを行った

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(増田 覚)

2010/3/11 15:10