三省堂書店の店頭で電子書籍の販売を開始、現金で購入可能


 株式会社BookLiveと株式会社三省堂書店は1日、「電子書籍店頭決済」サービスを開始すると発表した。電子書籍ストア「BookLive!」が取り扱う電子書籍を、三省堂書店の店頭で購入できる。まずは三省堂書店有楽町店(東京都千代田区)で同日よりテスト的に運用を開始し、順次、全国へ拡大する予定。

 現金で決済できるため、クレジットカードを持たない学生などでも電子書籍を購入できるようになる。また、例えば軽い文庫本は紙で、ページ数の多い図鑑などは電子書籍というように、紙の書籍と電子書籍を同時に購入することも可能だ。

 店頭で購入できるタイトルは、BookLive!で販売している約8万8000タイトルのうち、同じタイトルの紙版書籍が三省堂書店の店頭にあるもの。

 まず、新刊や注目の文芸書・コミックなど約100タイトルについては、電子書籍版の購入用バーコードが書籍の帯としてあらかじめ貼付されている。書籍本体をレジに持って行ってバーコードを読み取ってもらい、代金を支払えば、電子書籍版の購入コード番号が記載されたレシートを受け取れる。その後、BookLive!のウェブサイトにアクセスしてコード番号を入力することで、電子書籍データがユーザーのウェブの本棚に格納される仕組み。

 あるいは、「クラブ三省堂」の会員であれば、1日より提供を開始したAndroidアプリ「クラブ三省堂アプリ」をインストールした端末のカメラで店頭にある書籍のISBNコードを読み取ると、そのタイトルの電子書籍版の有無を確認できる。電子書籍版が存在する場合は、そこで表示される決済用バーコードをレジで提示すれば、同様に電子書籍版のコード番号を購入できる。

 なお、BookLive!で扱っている電子書籍は、一部を除いて紙の書籍が存在するタイトルであり、価格も基本的には紙版書籍と同じ。

電子書籍版購入用の帯付きタイトルの購入手順

Androidアプリ「クラブ三省堂アプリ」を使った購入の手順

 従来より両社は、リアル書店とインターネットの電子書籍ストアを連携する取り組みを進めており、購入した電子・紙の情報をウェブで一元管理できるソーシャル本棚サービス「読むコレ」などでも連携している。


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(永沢 茂)

2012/8/1 14:52