【ブロードバンド】
北海道滝川市で5.0GHz帯無線アクセスのフィールド実験スタート<その1>
自治体ネットワークとFWAで
短期間でブロードバンド環境整備を
■URL
http://www.hokkaido-bt.go.jp/C/C14/c141008.htm
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実際にFWAで接続されたパソコンを使って、市内の小学校との間でテレビ会議のデモンストレーションを行なう林芳男・滝川市長 |
総務省北海道総合通信局は25日、屋外利用が開放されたばかりの5.030~5.091GHz帯を使った加入者系無線アクセス(Fixed Wireless Access:FWA)システムの実証実験を北海道滝川市において開始した。市内の中学校や公共施設に基地局が設置され、一般から募集したモニター世帯など約50カ所が最大36Mbpsで接続された。無線システムの性能を評価するとともに、動画配信やテレビ会議などのコンテンツ/アプリケーションの有用性も検証する。
5.0GHz帯では全国初のフィールド実験であることに加え、今回の実証実験で注目されるのは、無線基地局までのバックボーン回線に滝川市の自治体ネットワークも活用している点だ。国や自治体が整備・保有する光ファイバー網の民間への開放が認められたことが背景にあり、地方において短期間にブロードバンド網を構築するのに有効な手段になるという。
同日、滝川市役所で開催されたオープニングセレモニーには佐々木亮子・北海道副知事も出席した。ブロードバンド環境整備に向けた北海道の取り組みとして「将来は当然、光ファイバーによる全道展開を目指す」としながらも、「当面はADSLや無線が現実的な方策」と指摘。各市町村の自治体ネットワークと通信事業者によるラストワンマイル回線を組み合わせた今回のようなモデルが、北海道内のブロードバンドインフラを整備するための指針になると期待を寄せた。
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(2002/10/25)
[Reported by nagasawa@impress.co.jp]
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