【業界動向】
SOBAプロジェクト、共有空間構築のフレームワークをオープンソースで公開
■URL
http://www.soba-project.org/ (SOBAプロジェクト)
http://www.incpod.org/soba/ (オープンソースでネットコミュニティを開拓する会)
京都大学の研究グループやオムロン、NTTコムウェアなどで構成される産学官共同の「SOBA(Session Oriented Broadband Applications)プロジェクト」は14日、双方向のブロードバンドコミュニケーションを実現する「フレームワーク1.0β」を15日からオープンソースとして公開すると発表した。「オープンソースでネットコミュニティを開拓する会」のWebサイトからダウンロードできる。Windows XP/2000に対応する。
SOBAプロジェクトでは2001年秋から、ネットワーク上に共有空間を作り出すだめのフレームワークの開発に取り組んでおり、すでに秘密保持契約の必要なα版を提供していた。新たに公開される1.0βでは、共有空間を動的に作成したり、分割・統合する機能や、ストリーミングデータやテキストファイルをリアルタイムに共有する機能を備えるほか、セキュリティの向上も目指している。共有空間を操作するアプリケーションも標準で付属し、例えば遠隔地にいる人とWebサイトを共有しながら、映像や音声で打ち合わせできるようになるとしている。
SOBAプロジェクトでは今回、開拓する会を通じて1.0βをオープンソースとして公開することで参加企業を募集。同フレームワークを利用したアプリケーションの開発・普及を促す考えだ。すでに京都大学が論文の共著支援システム「TECOAS Version 0.1」を開発しており、25日より提供を開始する予定となっているほか、早稲田大学らによる遠隔教育システムやファッション業界向けシステムも計画しているという。
なお、フレームワークは半年ごとのバージョンアップが予定されており、2.0を今秋にも公開する予定だ。オープンソースコミュニティからの意見もふまえながら操作性の向上を図るとともに、Linuxや携帯電話への対応によるマルチプラットフォーム化も行なうとしている。
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(2003/4/14)
[Reported by nagasawa@impress.co.jp]
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