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2007/11/19~11/25


 先週は秋葉原で「Internet Week 2007」が開催され、新しい技術の話から法律、セキュリティなど多彩なテーマでカンファレンスが行なわれました。

 イベント以外のニュースも多彩・多様で、Amazonのブックリーダー「Kindle」のような注目の新ガジェット/サービスがあった一方、脆弱性の発見や個人情報流出という、重大なセキュリティ関連ニュースもありました。こうした主要なニュースを振り返りながら、今回の解説は「Silverlight」と「AIR」。対応サービスの登場で盛り上がってきた2つの新技術についてです。


米Amazon.com、携帯電話内蔵の電子ブックリーダー「Kindle」を発売
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/11/20/17577.html
 11月19日、米Amazon.comは電子ブックリーダー「Kindle」を発売。A5版より一回り小さいサイズで292g、399ドル。画面はモノクロ表示で、目が疲れない電子ペーパー技術を採用している。電子書籍の購入のために携帯電話機能を持つが、通信料はAmazonが負担するため支払いは不要。

「Firefox 3 Beta 1」が公開、新レンダリングエンジンを搭載
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/11/20/17588.html
 11月19日、Mozillaは「Firefox 3 Beta 1」を公開。新しいレンダリングエンジン「Gecko 1.9」の採用、セキュリティ機能の強化、ブックマーク関連の機能強化などがされている。ただしBetaは開発者向けで、一般ユーザーの利用は推奨されない。

「iPhone」含むURLが8,000件超、ユーザーの入力ミス狙う攻撃が増加傾向
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/11/20/17579.html
 11月20日、URLのタイプミスを狙って、架空請求やポルノサイトなどに誘導する「タイポスクワッティング」に関するレポートをマカフィーが公表。人気サイトのURL入力は14回に1回の割合でタイポスクワッティングサイトにアクセスする可能性があり、「iPhone」を使ったURLは年末に8,000件を超えるとした。

オーバーチュアの顧客情報がWinny流出、「二次被害防止のため詳細非公表」
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/11/19/17572.html
 オーバーチュアの顧客情報がWinnyネットワーク上に流出していることが判明。オーバーチュアは漏洩の事実は認めたものの、被害の拡散を防ぐため詳細を公表する予定はないとしている。

「毎日.jp」と「MSN 産経ニュース」、ともに利用者が大幅増
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/11/21/17593.html
 11月21日、ネットレイティングスは10月のインターネット利用動向調査の結果を公表。10月に始まった「毎日.jp」と「MSN 産経ニュース」は、ともに前身となるサイトを大きく上回る利用者を集めた結果となった。


「Silverlight」に「AIR」、Webコンテンツを変える新技術

 先週19日には「マイクロソフトの『Silverlight』に動画配信サイト『GyaO』が対応」というニュースがあり、21日には「アドビの『Adobe AIR』に対応したオンラインストレージサービス『Web私書箱』」というニュースがありました。この「Silverlight」と「AIR」という2つの技術は、基本的にはレイヤーの異なる技術ながら、ともに今後のWebを軸にしたリッチコンテンツ/リッチアプリケーションを支えるものになっていくと考えられます。

 Silverlightは、アドビの「Flash」への対抗となるWebブラウザ用のプラグインで、もともと「WPF/E(Windows Presentation Foundation Everywhare:Windows専用のWPFを他のプラットフォームにも対応させたもの)」と呼ばれていたもの。2007年4月に発表が行なわれ、6月に日本語サイトがオープンしています。

 Flash(Flash Video)に対するSilverlightの強みには、HD画質(720p)の動画配信が可能なことのほか、次期バージョンの1.1でDRM機能の搭載を予定していることなどがあります。GyaOでは、Windows以外でも視聴できる動画の配信環境としてFlash VideoやQuickTimeでなくSilverlightを採用した理由として、「これまでのWindows Media Video資産をそのまま継承できる」点と「DRMの対応」を挙げています。

 現在人気の動画共有サイト「YouTube」や「ニコニコ動画」はFlash Videoを採用していますが、今後、高画質や著作権保護の要求が高まれば、これらのサイトにとってもSilverlightが有効な選択肢として浮上してくるかもしれません。

 もう1つの「AIR」は「Abdobe Integrated Runtime」の略で、開発時には「Apollo」と呼ばれていたもの。HTMLやAjax、FlashなどのWebコンテンツ用技術を利用したクロスプラットフォームアプリケーションを開発するもので、Webブラウザ内で閲覧するコンテンツ用である「Silverlight」とは活躍する場所が異なります。

 2007年の6月に米国でベータ版が公開され、国内でも既に複数のアプリケーションが公開されています。Webの技術を利用し、Webのコンテンツを参照できるものがWebブラウザの枠を超えて利用できるようになる、ということがAIRの新しさです。ちなみにマイクロソフトでは、Windows Vistaのサイドバーガジェットの開発が、HTMLやJavaScriptで行なえるようになっています。

 最後に、これまでに登場したSilverlight、AIR対応のサービス/アプリケーション関連のニュースを紹介します。


マイクロソフトのマッシュアップ作成サービス「Popfly」が一般ベータ公開
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/10/19/17242.html
AmebaVisionが「AIR」ベースの動画プレーヤー公開、YouTubeにも対応
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/07/12/16328.html
AdobeのAIRに対応した「NHK時計」のテクニカルプレビュー版が公開
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/10/04/17087.html
サイトを監視するデスクトップ常駐型アバター「斉藤委員長」
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/10/12/17168.html



2007/11/26 12:13
小林祐一郎
プログラマ、編集者、Webディレクター等を経て、ライター・編集者として活動。興味のあるテーマは「人はどうすればネットで“いい思い”ができるのか」 。ごく普通の人の生活に、IT技術やネットのコミュニケーションツールがどんな影響を与え、どう活用できるのかを研究している。近著「Web2.0超入門講座」(インプレス)

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