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2008/06/23~2008/06/29


 7月11日に発売を控えた「iPhone」の料金プランが発表になりました。「安い」と簡単には言い難い料金ですが、これまでのスマートフォンの料金プランと比較べれば手頃とは言えるでしょう。購入をお考えの方はどう感じられたでしょうか。

 27日には、「TLDが自由化」というニュースが入りました。まだ詳細は不明ですが、今後大きな話題になりそうです。個人的には3年前のエイプリルフールネタを思い出してしまいましたが、これが現実になるかもしれません。


TLDを“自由化”、企業名や自治体名など使用可能に
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/06/27/20074.html
 6月26日、ICANNの委員会は、インターネットのトップレベルドメイン名(TLD)の制約を緩め、企業名や自治体名などを使用可能にする勧告を承認したと発表した。「.nyc(ニューヨークシティ)」のような都市名にちなんだTLDが生まれる可能性がある。合わせて、アジア、中東、東欧、ロシアで使用される文字の一部をTLDで利用可能にする計画も進められている。

iPhone 3Gの利用料は月額7280円~
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/06/23/20034.html
 6月23日、ソフトバンクモバイルは「iPhone 3G」向けの料金プランを発表した。「ホワイトプラン(i)」の基本使用料は月額980円。加えて5985円固定の「パケット定額フル」と315円の「S!ベーシックパック(i)」への加入が必須で、合計すると月額7280円で通信は使い放題となる。同時に24回分割払いでの本体購入価格も発表されており、8GBモデルは960円×24ヶ月、16GBモデルは1440円×24カ月。

IPTV標準化に向け、通信事業者やメーカー、放送局が団体を設立
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/06/24/20049.html
 2006年に通信事業者やメーカー、テレビ局が参加して発足した「IPTVフォーラム」が、IP技術を利用した動画配信サービス「IPTV」の共通仕様策定および普及の促進を目指した有限責任中間法人に移行。8月末をめどに最初の標準仕様を策定する。

「まねきTV」は適法、東京地裁がテレビ局側の請求棄却
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/06/23/20029.html
 6月20日、東京地裁は、インターネット経由でテレビ番組を視聴できるサービス「まねきTV」は違法ではないとしてNHKと民法5社の請求を却下した。「まねきTV」はユーザーの「ロケーションフリー」を永野商店が保管するハウジングサービス。ユーザーがどこにいても、ブロードバンド回線を通じて日本の関東圏のテレビ番組が視聴できるようになる。

「ダビング10」7月4日午前4時開始で確定、Dpaが発表
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/06/23/20030.html
 6月23日、デジタル放送推進協会(Dpa)は「ダビング10」の運用開始日時を7月4日の午前4時に決定した。これを受けて、各社の地デジ対応AV機器やPCのダビング10対応が相次いで発表されている。各社の対応状況は、AV Watchの「ダビング10」対応状況リンク集「PCで地デジ!」完璧ガイドなどをご参考に。


IPTVやブロードバンド経由の受信など、技術が崩す「放送」と「通信」の壁

 堀江社長時代のライブドアがニッポン放送株を取得したことや、楽天がTBS株を大量に取得したことがニュースになり、「放送と通信の融合」というキーワードを目にするようになったのは、2005年のことでした。

 それから数年、どの会社もまだ画期的な「放送と通信の融合」を起こせてはいませんが、テレビやインターネットを支える技術のレベルでは、両者の壁が確実に崩れ、形を変えてきています。以下では「放送」を電波によってコンテンツを(単方向に)配信すること、「通信」は(主に有線の)インターネットを通じて情報を双方向にやりとりすること、と大ざっぱに定義して話を進めます。

 「放送」の世界では、地デジの登場により双方向性が生まれました。NHK「紅白歌合戦」に一般審査員が参加するようになったのが2005年のことです。一方、「通信」の世界では、ワイヤレスブロードバンドと動画配信・共有サービスの普及によって、電波を通じて映像コンテンツを閲覧するのはごく普通のことになっています。インターネットの普及率はテレビほどではありませんが、「インターネット白書2008」ではブロードバンド普及率は57.1%という数字が出ています。

 コンテンツの保存方法も変わりつつあります。ネットでいう「アーカイブ」に相当する「放送」コンテンツの蓄積は、一般視聴者が手にできる場所には残りません。ところが、1週間のテレビ番組をまるごと録画し、後から見たい番組を選んで再生できる「SPIDER zeroPRO」のような製品が登場し、これを利用すれば1週間限定ながら「アーカイブ」が残せるようになりました。

 こうした機器がより低価格になって普及したら、YouTubeで話題の動画を見るように、放送後に話題になった番組を、私的に録画した(アーカイブの)中から見ることが普通になるでしょう。これに携帯電話からアクセスできるようになったら、「昨日あの番組見た?」なんて会話のあり方も大きく変わりそうです。なお、ラジオ向けには「MuFi」というサービスが登場しています。


 技術がコンテンツの視聴スタイルを急速に変えていく一方で、多くの人の感覚や企業のビジネスモデル、法制の整備は、必死に追いつこうとしている状態です。

 「まねきTV」問題は、電波を届けられるエリアに限界があった時代の「放送」の感覚と、世界中にデータを届けられる「通信」のギャップが露呈したものと見ることができます。従来のテレビ局のビジネスでは、関東圏のコンテンツをそれ以外の地方で放送することに対し、何らかの対価が発生していました。ところが「通信」では、それはごく当たり前に無償できることです。

 総務省は通信・放送の法制一本化を検討しています。新たな著作権法の在り方に関する提言が行なわれたり、動画配信サービスの適法化が「知財推進計画2008」に盛り込まれたことも、法制整備の動きのひとつです。

 「放送」ビジネス関連では、NHKがYouTubeに公式チャンネルを開設したことが先月話題になりました。「ダビング10」も新しい技術への対応、もしくは規制の緩和と見ていいでしょう。私的録音録画補償金問題のように簡単には結論が出そうにない問題もあります。

 「通信」の側でも、帯域の圧迫という問題を考える必要があります。先週にはOCNが8月から転送容量制限開始というニュースがありました。P2Pファイル共有ソフトのヘビーユーザーや、自サーバーで映像のストリーミング配信をしているユーザーが制限対象となる可能性がある、というコメントが発表されています。



2008/06/30 11:45
小林祐一郎
プログラマ、編集者、Webディレクター等を経て、ライター・編集者として活動。興味のあるテーマは「人はどうすればネットで“いい思い”ができるのか」 。ごく普通の人の生活に、IT技術やネットのコミュニケーションツールがどんな影響を与え、どう活用できるのかを研究している。近著「Web2.0超入門講座」(インプレス)

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