自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!
【使いこなし編】第190回
自宅に置いたSynology「BeeStation」に、スマホの写真をどこからでも自動バックアップ
2024年4月4日 06:00
前回は、Synologyのパーソナルクラウド「BeeStation」の使いこなしとして、スマホ(Android/iOS)の写真管理アプリ「BeePhotos」を使って写真のバックアップを行った。今回は、自動で撮影した写真をバックアップできる設定をしてみよう。
本連載では、第185回からBeeStationの使いこなしを実践している。大きな製品カテゴリーとしては「NAS」にあたる本製品だが、自宅のLAN内だけでなく、インターネット経由(つまり自宅外から)でも利用できることが特徴だ。これにより、自分や家族専用のクラウドストレージのような役割を持たせることができる。初期投資(3万6000円前後)は必要だが、4TBで月額無料の「自宅クラウド」を利用できる。どのような機能を持っているかの詳細は、第185回を参照してほしい。
自動アップロードはWi-Fi接続時だけ行う設定も可能
前回は、BeePhotosを使ってスマホの写真をBeeStationに保存し、iPhoneで撮影したLive Photosも問題なく閲覧できることを確認した。BeeStationはインターネット経由でどこからでもアクセスできるので、旅行中などにも写真をバックアップできるようになる。
これだけでも十分便利なのだが、今回は、カメラアプリで撮影したら、自動でアップロードしてくれる機能を設定してみよう。モバイル回線での接続時は自動アップロードせず、Wi-Fi接続時のみ自動アップロードする設定もできる。
契約しているデータ通信容量が大きくない場合には、Wi-Fi接続時のみ自動アップロードするようにしておこう。思わぬところで通信容量を消費してしまうことを防止できる。
続けて、詳細の設定を行う。[バックアップルール]で[新しい写真のみをバックアップ]を選ぶと、これまで撮影していた写真は自動アップロードの対象でなく、設定後に撮影した写真だけが対象となる。すでに手動でバックアップ済みの場合は、こちらがおすすめだ。手動でのバックアップをしてない場合は[すべての写真をバックアップ]を選べば、これまで撮影した写真もアップロードされる。
[アップロードの設定]で[Wi-Fi専用]をチェックしておくと、モバイル回線接続時はアップロードされなくなる。[写真のみ]にチェックすれば、動画は対象外で写真のみが自動アップロードされる。動画のファイルサイズは写真よりも大きいため、写真はモバイル回線接続時にも自動アップロードして、動画は手動で、といった使い分けをしたい場合に、これをチェックするといいだろう。
最後の[充電のみの場合]にチェックすると、充電時だけバックアップするようになる。自動アップロードのための通信ではバッテリー消費も多少増えるので、外出時などのバッテリー消費を抑えたい場合にチェックしておこう。
以上の設定を完了すると、撮影した写真がすぐに自動アップロードされるようになる。Wi-Fiに接続した状態で試してみよう。
[Wi-Fi専用]や[充電のみの場合]をオンにしていなければ、外出先でもアップロードされる。一時的に停止したければ、同じ設定画面から、[写真のバックアップを停止する](iOSでは[画像バックアップを無効にする]で止めることができる)。
ある程度カメラで撮影してバックアップデータのアップロードが進んだら、先ほどと同じ[その他]の[画像バックアップが完了しました]をタップして、[写真バックアップの設定]画面を表示させてみよう。最下部に[容量を解放する]という表示が現れ、スマホ本体に保存している写真の一括削除が可能になる。もちろん削除せず残しておいてもいいし、スマホの写真管理アプリ(Androidならフォト、iOSなら写真)で個別に削除してもいい。ここでの削除は、選択が面倒な人向けだ。
スマホから削除すると、スマホのアプリでの写真編集はやりにくくなるので注意。BeePhotosは閲覧はしやすいが、高度な編集機能はないので、編集したい時には適宜スマホにダウンロードする必要がある。
今回の教訓(ポイント)
BeePhotosで自動アップロードを設定できる。Wi-Fi接続時のみ限定も可能
カメラアプリで撮影すれば、何もしなくてもアップロードされる。