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【使いこなし編】第213回
Synologyの「BeeStation」でMacをバックアップ、「Time Machine」を使いこなす!
2024年10月10日 06:00
本連載では、Synologyのパーソナルクラウド「BeeStation」の活用を、第185回から実践している。本製品はNASの一種だが、インターネット経由で外部からも簡単にアクセスできるのが特徴で、「パーソナルクラウド」の呼び名は、その特徴にちなんでいる。
前回は、macOSに付属するバックアップツール「Time Machine」の設定を行い、初回のバックアップによってBeeStationにMacの環境をまるごとバックアップした。このままMacを自宅LAN内に接続して使い続ければ、定期的かつ自動的にバックアップされるようになるが、その頻度は変更できる。
バックアップの頻度や対象を調整する
前回同様、メニューバーからTime Machineのメニューを表示して、[Time Machine設定を開く]を選んでみる。そこの[オプション]を確認してみよう。システム設定の[一般]ー[Time Machine]からでも同じように表示できる。
このオプションの[バックアップ頻度]で、自動バックアップの頻度を設定できる。[手動]にすると、自動では行われなくなる。その場合は、先のTime Machineのメニューで[今すぐバックアップを作成]を選んで、任意のタイミングでバックアップを作成する。
バックアップの対象を選ぶ(一部を対象から外す)ことも可能だ。[バックアップ対象から除外]で「+」をクリックして、除外したいフォルダを選ぶことができる。
BeeStationにバックアップした内容を見て、[復元]する
次に、Time Machineバックアップをのぞいてみよう。Finderで、バックアップしたファイルをチェックしたいフォルダを選択した状態にしておき、そのまま先のメニューバーのTime Machineメニューで[Time Machineバックアップをブラウズ]を選択すると、Time Machineバックアップに入ることができ、最初に選択したフォルダがそのまま表示される。
右に表示されるタイムラインを使って、日時をさかのぼることができる。現在の変更内容を以前のものに戻したかったり、間違えて削除してしまったファイルを見つけ、選択した状態にして[復元]をクリックしてみよう。現在のフォルダに書き戻される。同一のファイル名を付けたファイルがある場合には、[両方を残す]を選んでおき、後ほど2つのファイルを開いて確認するといいだろう。
第207回で実践した、MacでBeeStationをネットワークドライブとして使うための設定で、BeeStationにアクセスして「Time Machine」という名前のボリュームをマウントしてみると、この中に「(Macの名前).sparsebundle」というファイルが保存されているはずだ。これがバックアップの実体となる。
もし、LAN上でTime Machineから接続できないなど、何らかのトラブルがあった場合には、このファイルを探して外付けドライブにコピーして使ってもいい。また、複数のMacからTime Machineでバックアップした場合は、その数だけ別のバックアップファイルとして保存される仕組みになっている。うまく使ってみてほしい。
新しいMacを買って自宅で初期セットアップをするときには、Wi-Fiに接続して、このTime Machineバックアップを使うことで、設定やアプリ、書類のデータを簡単に復元することもできる。Macを使っているなら、ぜひ使ってみてほしいバックアップ手法だ。