テレワークグッズ・ミニレビュー

番外編 現役大学生のデジタル事情8

「iPadで暗記用の赤シートを使いたい」「ついYouTubeを開くクセを治したい」大学生スタッフの実際に役立ったiPad勉強法

中高生もデジタル教材の活用に悩んでいる!?

 2022年1月に、このコーナーでiPadとノートアプリを使った勉強法を紹介する記事を書きました。当時はコロナ禍のためほとんどの授業がオンラインで、オンライン授業のための環境作りを試行錯誤していた中での経験を書いたのが、この記事でした。

 現在、ほとんどの授業は対面に戻っていますが、勉強のツールは変わらずiPadが中心で、大学の授業だけでなく、資格試験の勉強などにもiPadを活用しています。今回は、そうした中で、私が試してとても役立つと感じたワザを紹介します。

 先日、私は「『ScanSnap』を学生に無料提供するデジタル学習支援プログラムをPFUが実施」という記事の執筆を担当しました。このときの資料では、PFUと学習管理アプリ「Studyplus」を提供するスタディプラスが中高生に行った、デジタル教材と紙教材に関するアンケートの結果に、とても共感しました。

 児童・生徒に1人1台の端末と高速ネットワークを整備するという「GIGAスクール構想」もあって、中高生もデジタル機器を使って勉強をするのが当たり前になっているようですが、私にも覚えのある悩みなどが紹介されていました。

 例えば、紙と同じようにデジタル機器でも赤シートを使いたいといったものや、デジタル機器のデメリットとして、つい学校と関係のないことをしてしまう、といったものです。読んでいて「うん、分かる!」と、思わずうなずいてしまいました。今回紹介するのは、こうした悩みを私なりに解決できた2つのワザです。

※なお、本稿ではiPad Air(第3世代、2019年発売)を前提に進めています。

iPadでは「カラーシート」機能が赤シート代わりに

 1つ目のワザは、iPadで、暗記勉強には欠かせない「赤シート」を使うワザです。

 私も資格試験の勉強を始めたときに、「iPadでは暗記勉強がしにくい」という問題にぶつかりました。一時期はiPadの上に(物理的に)赤シートをかぶせて……、とやや強引に使っていたこともあったのですが、結局、暗記勉強は紙に戻っていました。

 しかし、勉強法を紹介する複数のYouTube動画やブログの記事で、iPadを「赤シート化」した勉強法が紹介されているのを見つけました。自分でも試してみると、手順も案外簡単で、iPad1台で暗記勉強ができるようになりました! 実際の動きは、下の画像を見てください。

ワンタップで画面全体が赤シートとなります

カラーシートの設定方法

 これには、iPadの「アクセシビリティ」機能のひとつ「カラーフィルター」を用います。本来は、色覚異常を持つ方のために、画面全体の色を変更する機能ですが、擬似的な赤シートとしても利用できるというわけです。以下に、手順を紹介します。

「設定」→「アクセシビリティ」→「画面表示とテキストサイズ」→「カラーフィルター」をオンにし、「色合い」を選択します
一番下の「色合い」で、強さを一番右(最大)に、色相を一番左(色相0、つまり赤)に設定します
「アクセシビリティ」に戻り、「ショートカット」→「カラーフィルタ」を選択します

 これで設定は完了です。赤フィルターと普通の画面との切り替えは、ホームボタンを3度押し(トリプルクリック)することで行います。

 もし、ホームボタンを3度押しするのが難しいときは、同じくアクセシビリティの機能の1つである「AssistiveTouch」を使うことで、画面内にホームボタン代わりの白いボタンを表示して、これを3回タップすることで切り替えるようにもできます。

「アクセシビリティ」→「タッチ」から、「AssistiveTouch」をオンにします。上の赤フィルターの動作例でも、AssistiveTouchを使ってApple Pencilで操作できるようにしています

 この設定を行ってカラーフィルターを有効にすることで、どのようなアプリを使っていても、画面全体に赤フィルターを重ねた状態にできます。背景など白い部分は赤くなり、赤い部分は見えなくなり、緑、青、黒などは赤を重ねた色になります。

 重要な単語などを赤い文字で書いたノートアプリと、このカラーフィルターを併用することで、単語を暗記したり、覚えていない単語にチェックを入れたり、メモを書き加えたりなど、紙の場合と同じように暗記学習を進められるようになります。

 なお、ペンの色によってはうっすらと見えてしまうこともあるため、適宜色を調整する必要があります。

 このほかに、私は、画面がモノクロになるカラーフィルターの設定「グレースケール」を、iPhoneで利用しています。「グレースケール」を使うことで、画面の色による刺激が減り、スマホに触る時間を減らせると聞いたためです(利用するには「カラーフィルター」をオンにして「グレースケール」を選択します)。

 実際に、このフィルターを使ってSNSを開いていても、色が付いていないせいか、次々と表示される投稿が気になっていつまでも見てしまう、ということが少なくなりました。確かに、スマホの使いすぎを防止できている気がします。

クセでYouTubeを開く自分に、「オートメーション」で現実を見せる!

 2つ目は、ついついYouTubeなど勉強と関係ないアプリを開いてしまう問題の対策です。

 iPadで勉強をしようとしたのに、ついクセで勉強用のアプリでなくYouTubeを起動して、時間を溶かしてしまった……。そんな経験は、誰しもあるのではないかと思います。

 私も多々あり、なかばクセのようになってしまっていました。設定した使用時間が過ぎたら強制終了する「スクリーンタイム」機能を使っても、解決できませんでした(「今日は制限を無視」ボタンを押せば簡単に延長できてしまうので……)。

 YouTubeを開いてしまうのが止められないなら、その横にタスクを強制的に表示して、やるべきことを自分に思い出させたらいいのでは!? と考えて、やり方を調べると、「ショートカット」アプリの機能である「オートメーション」を使うことで、自分のやりたいことができそうだと分かりました。

 オートメーションは、設定した「条件」が満たされたときに、自動的にアプリなどを実行するようにできる機能です。 例えば、「朝の目覚ましアラームを切ったら(条件)、『天気』アプリでその日の天気を知らせる(実行)」のようなことができます。

 私は、クセで開いてしまうアプリ「YouTube」を開いたら、その横にタスク管理アプリ(私は「Notion」でタスク管理を行っています)を起動するオートメーションを設定しました。

YouTubeを開いたら、サイドにNotionのタスクが表示されます。こうなるとタスクを無視できなくて、延々と動画を見続けてしまうことは減らせました

オートメーションの設定方法

 以下に、オートメーションの設定手順を紹介します。あらかじめYouTubeとNotionのアプリはインストールしておいてください。

「ショートカット」アプリを開き、「オートメーション」→「個人用オートメーションを作成」を選択します
「新規オートメーション」が表示されたら「App」を選択します。「開いている」にチェックが付いていることを確認したら「選択」をタップします
アプリの一覧から、ここでは「YouTube」を選択し、「完了」をタップします。「新規オートメーション」の画面に戻ったら「次へ」をタップしてください
「アクション」の画面になったら「Appを開く」をタップします
「Appを開く」と表示されている中の「App」をタップし、ここでは「Notion」を選択します
「Notionを開く」と表示が変わった右にある「>」をタップし、「Slide Over」(別のアプリに重ねて画面端に表示する)をオンにします。この設定をしないと、YouTubeが開いた次の瞬間に全画面でNotionが開くようになってしまいます
「次へ」をタップし、設定した内容を確認したら「完了」をタップします。以上で設定は完了です

 この方法は、想像した以上に強力でした。YouTubeを開くたびに嫌でもタスクが目に入るので、「そういえば、やることがあった!」と、具体的なやるべきことを思い出すことになります。特定の動画をどうしても見たい、といった理由がない限り、YouTubeを閉じることが増えました。

INTERNET Watch編集部員やライター陣が、実際に使ってオススメできると思ったテレワークグッズをリレー形式で紹介していく「テレワークグッズ・ミニレビュー」。もし今テレワークに困りごとを抱えているなら、解決するグッズが見つかるかも!? バックナンバーもぜひお楽しみください。