テレワークグッズ・ミニレビュー

番外編 現役大学生のデジタル事情10

“末端冷え性”の辛さを、指先まで温めるサンコーの手袋「ゲーミングてぽっか」が救ってくれました!

 今年の夏は猛暑日が1カ月以上続くなど、とても暑かったですね。ということもあり、今年はきっと暖冬になるのか? と思った矢先の11月中旬、いきなり最高気温が13℃になり、朝晩はコートが手放せなくなりました。

 一気に寒くなったこの頃、私は通常通りにニュース記事を執筆していましたが、キーボードを打っていた指先に目をやると、爪が紫色に変色していました(血行悪化により爪が変色するのです)。そういえば、指先がいつになく冷たいような……。その正体は、「末端冷え性」。今年もやってきました。

作業効率は落とさず「手を動かすことが辛い」状態を改善したい

 一般的な冷え性は、自律神経の乱れや血液循環の悪化などが原因となって全身が冷え、頭痛や肩こりなどの症状も引き起こします。対して末端冷え性は、体は温かいのに手や足の先だけが冷たくなることが特徴で、PC操作などの指先を使った作業が辛くなったり、足の冷えで寝付けなくなったりします。原因には、冷え性と同じ自律神経の乱れのほか、肩甲骨まわりなど太い血管が通る箇所の冷えが、よく挙げられるようです。

 末端冷え性の症状があると、暖房が効いた部屋にいても手がかじかみます。手全体が保冷剤で冷やされ続けているような状態で、手を動かすこと自体がとてもしんどいのです。手の冷えがずっと気になって作業に集中できないだけでなく、指がうまく動かないせいでタイプミスしやすくなって、作業効率は落ちるし、ストレスもたまるし、と辛いことが増えます。

 足先カイロのように手も温められたら、と、一時期は貼らないタイプのカイロをキーボードの脇に置き、少し作業しては手を温め、また作業を続けるようにしていたのですが、作業効率があまりにも悪くなるので断念し、結局、我慢して作業をするようにしていました。

 「このまま、毎年悩まなければならないのか……」と途方に暮れていましたが、INTERNET Watchでもたびたび取り上げる、”ありそうでなかった家電”を手掛けるサンコーが、やってくれました。

 そのアイテムが、11月上旬に発売された「ゲーミングでぽっか」です。

「指部分まであるヒーター」が購入の決め手!

 ヒーター付き手袋にはさまざまな製品があり、私もチェックしていましたが、この「ゲーミングてぽっか」で目を引いたのが、手の甲全体だけでなく、指に当たる部分にもヒーターが埋め込まれていることです。手のひらや手の甲だけを温めても、指先は冷たくて辛いまま、ということもあるのですが、1本1本の指をしっかりと温められれば、末端冷え性の症状を大きく改善できそうです。

手袋の先端部分までヒーターが入っています(画像は公式サイトより)

 指まで温められる「ゲーミングでぽっか」なら、私の悩みを解決してくれそうだと思い、購入に至りました。

 見た目は、ゲーマー向けに作られているだけあり、若干の「ギミック感」というか、質実剛健でファッション性は二の次といった感じです。ですが、そんなところは気にしません。冷えを解消できるのであれば。

多少の「ギミック感」は否めません

 製品が届いて、まずは電源を入れずに着けてみました。指先を覆う部分は、指にもよりますが約2~3cmほどで、私の手(成人女性としては小さめなサイズ)だと、第2関節を覆うぐらいになります。ヒーター付き手袋には手のひらにヒーターがあり、手を握ったり開いたりするときに邪魔になるものもありますが、手の甲側にしかヒーターがないこの製品は、スムーズに握ったり開いたりできます。

 着け心地は、一般的な指なし手袋とあまり変わらないと感じますが、手袋をしていない状態と比べると、やはり指を動かせる範囲が狭まり、指部分の縫合の厚みやヒーターの厚みがあることで、指の間に少々の違和感もあります。比較的大きめに作られていることもあり、私からすると若干ぶかぶかして、スピーディなキー操作をするには、いくらか慣れが必要になりそうです。指部分の縫合が、もっとスマートになっていたらいいなと思いました。

手袋自体が大きいため、比較的手が小さい私からすると少しぶかぶか
手袋先端部分に厚みがあるので、操作には慣れが必要です

 電源を入れると、10秒ほどですぐに温かくなってきました。温度調整は、約50/45/40℃と3段階に設定できます。季節やそのときの冷え具合によって調節できるところが嬉しいポイントです。

 一番高い約50℃だと火傷しないかと少し心配でしたが、体感では、袋から出して3~4時間して温かさが落ち着いてきたカイロを手の甲に貼っている感じで、熱いと感じるほどではありません(手元に温度計がなく、正確な温度は計れていません)。とはいいつつ、50℃のままだと手が火照るくらい温かいです。そのため、一旦温まってきたら、45℃または40℃あたりに落とすのがちょうどよさそうです。原稿執筆時は11月中旬と寒くなり始めたところだったので、ほんのり温かい40℃でちょうどよかったです。

赤が50℃、青が45℃、緑が40℃。左右それぞれ設定が可能です。このあたりも、なんとなくギミック感はあります

 手袋にはUSBから給電します。5V/2.0Aが必要ですが、ほとんどのモバイルバッテリーやUSBコンセントで問題なく利用できると思います。付属のケーブルは二股のため、1つのポートで給電できます。届いたときはケーブルが邪魔になりそうだな……と心配したものの、着けているときはPCを操作するぐらいで大きく動くことはないので、気になりませんでした。

 実際に電源を入れて作業を始めてみると、先述したように慣れが必要になる面もあるものの、手全体にカイロを貼って作業している感じなので、常に指まで温かくなります。「ゲーミングでぽっか」のおかげで、キー操作中に手がかじかむことがなくなり、快適に作業できるようになりました。

カイロを貼っているかのような温かさです

 そして、意外と嬉しいのが、手袋を外すためのフックがついていることです。一般的な指なし手袋の「あるある」ですが、両手に着けた状態から外そうとしても、うまく持てる場所がなく、力をかけにくくて苦労することがあります。その点、ゲーミングでぽっかは、反対の手(左手を外すときは右手、右手を外すときは左手)の指をフックに掛けて引っ張れば簡単に外せるため、ちょっとしたストレスがないこともいいです。

中指と薬指にフックがあります

近くの公園で作業、かじかむことがなかった!

 ところで、私は業務で記事を執筆するときや大学のレポートを書くときに、「いまいち集中が続かないなぁ」と感じることが時々あり、そんなときは近くのカフェや図書館などに足を運ぶことがあります。

 晴れた日には「できたら公園のなかで作業をしたい」と思うのですが、10分もすれば手先がすぐに冷えるため、気温の高いときしか作業を行えませんでした。

 ですが、この手袋を手に入れてから、公園で手先の冷たさにとらわれることがなく外で作業できるようになり、ある程度気温が低くても、手軽に「公園で作業」という夢を実現できました。(もちろん公園のデスクやチェアの長時間にわたる占有はできないので、サクッと)

 また、これは公式の使い方ではありませんが、外での作業で、休憩するときは左右の手袋を入れ替えると、手のひらにヒーター部分がくるので、ちょっとしたカイロ代わりにもなります。

 天気が良ければ、昨年取材した神代植物公園でもテレワークを、今年は手袋も持参して行おうと思います。

公園のほかの利用者からは好奇の目(あるいは不審者を見るような目)で見られることもありますが……

 気温がこれから低くなる季節に向けて、「ゲーミングでぽっか」を取り入れてみました。これから本格的な冬になりますが、デスクワークの心強い味方になることは、間違いありません。

※編集部注

 本製品「ゲーミングてぽっか」は、直販価格2980円で販売されていましたが、11月29日時点で、Amazonなど通販サイトでは完売し、購入できない状態となっております。編集部で問い合わせたところ、次回12月中旬に再入荷の予定があるものの、通販サイト分はすでに再入荷分も予約が一杯で、サンコーの実店舗販売分のみ、まだ予約ができる状況とのこと(11月29日現在)。詳しくはサンコー直営店舗・秋葉原総本店まで電話にてお問い合わせください。

店舗案内 サンコー秋葉原総本店

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