急遽テレワーク導入!の顛末記
「集中力UPと目の負担を軽減のためにダークモードを導入してみた」――急遽テレワークを導入した中小企業の顛末記(143)
デスクトップも各アプリの画面も全部真っ暗に!
2023年5月22日 07:00
テレワークが始まってから、自宅のデスクに向き合ってモニターを見ている時間が増えた。日々の業務は定時で終わらせても、仕事のメールが届いたら、再びモニターに向き合って作業していることもある。
……この記事を書いている時点で、新型コロナが5類に移行されて11日が過ぎた。
私が勤めている新宿にある中小企業では現在、各スタッフが可能な範囲でリモートによる業務を行っている。その中で、今回は集中力を高め、目の疲れを改善するとされている「ダークモード」を導入してみた。
5月15日(月): Windowsの「色」設定で「ダーク」を選択してみた
長時間モニターに向き合っていると目が痛くなってくるため、筆者は自宅や会社のPCモニターについて、フリーソフトなどを使って輝度をギリギリまで下げている。これを一歩進めて、今回はPCの画面表示にダークモードを導入することにした。
ダークモードはOSやアプリなどで個々に導入されている機能だが、基本的には画面の背景が黒く、文字が白などの色で表示されるようになる。白く表示される領域が減るため画面を明るく感じなくなり、文字を読むときの集中力が高まる……とされているようだ。
Windows 10や11には標準でダークモードが用意されており、フォルダの色などを黒ベースにすることが可能。一部のアプリでは連動して、ウィンドウの背景などが黒を基調とした表示に変更される。
ただ、Windowsでダークモードを選択しただけでは、Google Chromeで表示したサイトなど、多くのアプリで画面が白色で表示されてしまった。これでは、白色のウィンドウが際立って眩しく見えるし、せっかく黒く表示されたウィンドウを見るときに、かえって集中できなさそうだ。
5月16日(火): 「ハイ コントラスト設定」では、一部不自然な表示になることも
Windowsには「ハイ コントラスト設定」という、ダークモードと同じような効果をもたらす機能が用意されている。これは色覚に異常があるユーザーなどに向けて提供されているもので、画面を黒くするとともに、文字や各種UIなどをコントラストの高い色にすることで、表示を目立たせることが可能だ。
「ハイ コントラスト設定」を有効にすると、ブラウザーで開いたサイト、Officeアプリで開いた文書など、あらゆるアプリのウィンドウが黒をベースとした表示に変更される。文字やUIに利用される色はテーマから変更することができ、例えば黄色などにすることで目立たせることも可能だ。
ただ、あらゆる表示が黒をベースになるため、アプリによってはボタンや文字が見えなくなるなど、操作に不具合が出た。ここは、ダークモードをベースとして、各アプリの設定で背景色を変更していくのがいいかもしれない。
5月17日(水): 各アプリの背景色も設定やアドオンで黒ベースに!
各アプリの表示について黒をベースとしたものにするにあたり、まず手を付けたいのが、日々の作業でよく使っているMicrosoft Officeの各アプリだ。
「Office 365」や「Office Home & Business」では、アカウントの設定画面から「Officeテーマ」を指定することで、各アプリでダークモードの使用が可能になる。筆者は「Office Home & Business 2019」を利用しているが、設定を変更することで、文字の入力画面なども黒をベースとした表示にできた。
それよりも古いバージョンのOfficeアプリでも、テーマを変更する機能はあるのだが……。どうやら、ツールバーなどUIの一部が黒を基調とした表示になるだけで、入力画面の背景色を変えることができないらしい。
そのほか、仕事関係の連絡に利用しているツールだと、「Slack」はWindowsの設定を変更すると、画面の表示が自動でダークモードに。「LINE」についても、「画面表示モード」にある「システム設定と同期」の設定を有効にすることで、表示が自動で変更されるようになった。
一方、ブラウザーでは各サイトの表示を、メーラーでは受信メールの表示を黒ベースにするには、筆者の環境だとアドオンの導入が必要だった。ただ、一度アドオンを導入してしまえば、あとは画面上のボタンクリックで表示を簡単に切り替えられるので、ダークモードを利用するならセットで導入することをオススメしたい。
5月18日(木): ダークモードを簡単操作でオン/オフしたい
これまでダークモードを使って、画面の表示を黒ベースにしてきたが、筆者が普段から行っている作業の中には、“PCがデフォルト設定で表示される状態”の確認が必要なものもある。そのたびに、いちいちWindowsの設定画面を開くのは面倒だ。
こういうときは、フリーソフトが頼りになる。今回は「Easy Dark Mode」というツールを利用することにした。常駐させて利用すれば、通知領域からメニューを呼び出してダークモードの設定が変えられるほか、ショートカットからモードを変更することも可能だ。
ダークモードを利用することで、2画面モニターを前にしていても、左右からモニターに照らされているような感覚がなくなった。文字についても読みやすくなったような印象があるので、引き続きこのモードを使っていきたい。
とある中小企業に勤める会社員、飛田氏による体当たりレポート「急遽テレワークを導入した中小企業の顛末記」。バックナンバーもぜひお楽しみください。