急遽テレワーク導入!の顛末記
「スケジュールもタスク管理もWebクリップも一括管理! Notionが便利すぎる!!」――急遽テレワークを導入した中小企業の顛末記(171)
色々なクラウドサービスに散った情報を1か所にまとめたい!
2024年1月15日 07:00
先日は“コネクテッドワークスペース”こと「Notion」というクラウドサービスに、「Trello」のカンバンボードと、スプレッドシートの進捗チャートをまとめて表示させてみた。ブラウザ上の1つのタブで色々な情報をまとめて管理できるので、プロジェクトの進捗管理がはかどりそうだ。
……この記事を書いている時点で、新型コロナが5類に移行されて249日が過ぎた。
私が勤めている新宿にある中小企業では現在、各スタッフが可能な範囲でリモートによる業務を行っている。その中で今回は進捗管理の他にも情報をインポートするなど、「Notion」をもっと色々と仕事に使ってみた。
1月9日(火): 「Googleカレンダー」と「Todoist」をまとめて表示
カンバンボードと進捗チャートを「Notion」にまとめてみたら、思った以上に便利だったので、今度は日々のタスクとスケジュール関連の情報を1か所で管理してみたいと思う。
現在、筆者の環境ではスケジュールを「Googleカレンダー」で、タスクを「Todoist」で管理している。このため、例えば何かのタスクが入ってきた時には、まず「Googleカレンダー」で予定を確認。その上で、「Todoist」にタスクを登録した上で、その期限をスケジュールの空き状況に合わせて設定している。
このように、タスクとスケジュールは並べて確認することが多いので、素早く見比べられるような環境を整えておきたい。ということで、各サービスの情報を「Notion」に埋め込んでみたのが以下の様子だ。
URLを貼り付けるだけで、「Googleカレンダー」と「Todoist」の画面を、「Notion」のページに埋め込むことができた。なお、「Googleカレンダー」はあくまでも予定がカレンダーの形で表示されるだけで、「Notion」側から予定の登録などができない。ただ、筆者の場合、予定はスマホから登録することが多いので、それほど困ることはなさそうだ。
また、「Googleカレンダー」に同期させていた「サイボウズOffice」の予定が、埋め込みカレンダーに表示されないのも困ったところ。試しに、「サイボウズOffice」の公開URLを、「Notion」のページに別途貼り付けてみたのだが、埋め込み表示することはできなかった。やはり、iCalendar形式の公開URLではダメらしい……。ちなみに「Notion」には新規ページを作成する際のテンプレートに「カレンダー」が用意されているが、そのデータソースに「サイボウズOffice」を利用することもできなかった。
一方、「Todoist」については、埋め込まれた画面上でタスクを確認するだけでなく、タスクを登録することもできた。ただ、ログイン操作にちょっとクセがあり、「Googleアカウント」からのログインは不可能。さらに、1度ページを更新すると、再度ログイン画面が表示されてしまうため、これを回避するには後で埋め込みURLを書き換える必要がある。
「サイボウズOffice」の予定を同期できないのは痛かったが、タスクとカレンダーを1つの画面で管理できるのは、やはり便利だ。「サイボウズOffice」を利用しないプライベートな予定については、「Notion」にまとめてみるのもアリかもしれない。
1月10日(水): スクラップ帳の感覚でサイトを別の場所に保存!
「Notion」ではGoogle ChromeやFirefox、Safari向けに、「Notion Webクリッパー」というアドオンを提供している。これを利用することで、後で読みたいサイトを保存しておくことが可能だ。
Google Chromeなどのブラウザには「リーディングリスト」機能が用意されているが、フォルダ分けなどの整理ができない。しかし、「Notion」なら保存先の分別が可能なので、資料として保存しておきたいサイトを長期にわたってストックするのに使えそうだ。
ちなみに、Google Chromeで「Notion Webクリッパー」を利用した場合、「Notion」のタブを開いている場合はそのアカウントの、開いていない場合はGoogle ChromeでログインしているGoogleアカウントの「Notion」にサイトが保存された。一方、Firefoxでは「Notion Webクリッパー」の初回利用時に、利用するアカウントへのログインが行われるなど、ブラウザによって動作が微妙に異なるようだ。
1月12日(金): カンバンボードを元にガントチャートが作成できる!
先日は「Trello」で作成したカンバンボードを、「Notion」の「タスク管理」機能にインポートしたが、どうやらこの機能では標準でガントチャートが作れるらしい。
さっそく試してみたところ、ビューを「タイムラインビュー」に変更するだけで、画面がガントチャートの作成画面に変化。カンバンボードに登録した各カードについて、スケジュールが管理できるようになった。さらに、各カードの下にはサブアイテムが作れるので、マイルストーンごとにチャートを作成するなど、より緻密にスケジュールが管理することもできる。何より、ビューの切り替えだけでカンバンボードとガントチャートを行き来できるのが快適すぎて、すぐにでもプロジェクトで使ってみたくなった。
ちなみに、「Trello」からインポートしたデータを元にガントチャートを作成すると、デフォルトではリストごとにグループ化されていた。このため、最初は「カード単位でチャートが作れないの!?」と戸惑ってしまったので、同じようなことが起きても、どうか落ち着いてください。
ここまでスケジュールや進捗の管理、Webページのストックに「Notion」を使ってみたが、どの機能もシンプルかつ操作性が高く、スムーズに作業を行うことができた。何よりこれらの情報が、“ブラウザ上にある1つのタブで管理できる”というのが素晴らしい。「Notion」にはスマホやWindows向けのアプリも用意されているので、これらも駆使すれば仕事まわりの情報管理をまとめてこなすことができそうだ。
とある中小企業に勤める会社員、飛田氏による体当たりレポート「急遽テレワークを導入した中小企業の顛末記」。バックナンバーもぜひお楽しみください。