急遽テレワーク導入!の顛末記
「テレワーク開始から4年……。周辺機器を格安でリフレッシュしてみた」――急遽テレワークを導入した中小企業の顛末記(185)
PCや周辺機器を快適に利用できる“健康寿命”を伸ばしたい
2024年5月13日 07:00
2020年の緊急事態宣言発令によって、テレワークが始まってから4年が経った。その時に会社から支給されたノートPCやヘッドセット、マウスなどが、そろそろボロくなってきた気がする。
……この記事を書いている時点で、新型コロナが5類に移行されて354日が過ぎた。
私が勤めている新宿にある中小企業では現在、各スタッフが可能な範囲でリモートによる業務を行っている。その中で、今回はテレワークで使っている周辺機器について、寿命を確認したり、消耗部品を交換したりしてみた。
4月22日(月):補助金で買ったヘッドセットが、そろそろ寿命か?
今日は自宅でテレワーク。今進めている案件でオンラインミーティングがあったのだが、マイクの調子が何だかおかしい。仕方がないので会社支給のヘッドセットを取り出したところ、イヤーパッドがボロボロになっていた。購入してから3年以上が経つが、こういう消耗部品はいよいよ寿命がやってきたのだろう。
消耗部品といえば、会社のノートPCで使っているマウスも、ソールが剥がれそうになっている。はみ出た接着剤にゴミが溜まり、すり減ったソールの滑りもわるくなっているので、そろそろ交換時期なのかもしれない。
こうした消耗品は交換用のパーツが市販されている。Amazonで確認したところ、どちらも数百円~千円程度で販売されていたので、さっそく購入することにした。
4月23日(火):ノートPCの消耗パーツの寿命をチェック
ちょうどいい機会なので、テレワーク用にと会社から支給されたPCについて、消耗パーツの寿命をチェックしてみることにした。
まずはバッテリーの劣化具合だが、これにはWindowsの電源関係を制御するためのコマンドラインオプション「powercfg」が利用できる。コマンドプロンプトで「powercfg /batteryreport」と入力するとレポートファイルが作成されるので、その「Battery capacity history」欄から“フル充電時の容量”が確認可能だ。
実際にレポートを確認したところ、2020年6月の購入時点では「33,092mWh」充電できていたバッテリーが、「23,995mWh」までしか充電できなくなっていた。一般にノートPCのバッテリー寿命は2~3年、初期容量の50%程度まで落ち込んだら交換時と言われているので、そろそろ寿命が近づいているのかもしれない。ただ、最近ではこのノートPC、会社でACアダプターを挿しっぱなしで運用しているので、バッテリーの寿命が厳しくなっても、そこまで問題はないかもしれない。……というか、この運用がバッテリーの寿命を縮めているのかもしれないが。
ちなみに、最近の充電履歴を確認すると、出社日ごとに充電が行われていた。このノートPCはACアダプターを挿しっぱなしで利用しているので、バッテリーの電力を一切使わず、ACアダプターからの給電だけで稼働してくれれば、バッテリーは劣化しなさそうなものだが……。やはり出力が上がった時などには、ACアダプターからの給電だけでは耐え切れず、バッテリーからも電力が供給されているのだろう。
さらに、「CrystalDiskInfo」というフリーソフトを使って、SSDの寿命も確認してみたのだが、こちらは健康状態が「正常99%」と、ほとんど劣化が確認できなかった。このSSDのスペックで保証されている書き込み量は100TBだが、現時点での総書き込み量は「4694GB」なので、まだまだ余裕がありそうだ。
4月24日(水):スマホのバッテリー寿命は大丈夫か?
昨日調べたノートPCのバッテリーが思いのほか劣化していたので、普段から仕事に、趣味にと活躍しているiPhoneの寿命も気になってきた。オンライン会議ではWebカメラ代わりに活躍してくれているので、これが長時間使えないとなると困ったことになる。
iPhoneのバッテリー寿命は、「設定」画面の「バッテリー」→「バッテリーの状態と充電」から確認できる。これによると、新製品と比較した場合の「最大容量」が「86%」まで減っているらしい。このiPhoneは2022年11月に購入したものなので、使用期間は1年4カ月。そろそろ、寿命が気になる時期に入ってきたかもしれない。バッテリーのもちが気になったら、また「設定」画面を確認して、「最大容量」の減り具合を確認した方が良さそうだ。
4月26日(金):ヘッドセットやマウスの消耗部品を交換してみた
月曜日に手配しておいた、ヘッドセットやマウスの交換用パーツが無事に届いた。どちらもAmazonで販売されていたもので、ヘッドセットの交換用イヤーパッドは2個セットで109円。マウスソールは汎用のもので、6mmの円形のものが40個入って980円だった。これで使い勝手が元に戻るなら、新品を買うよりお得だろう。
このうち、マウスソールにはスマホフィルムで良く見るクリーナーシートが付属していたので、元あったソールを剥がした後、付着していた接着剤をキレイにお掃除。購入したソールを貼り付けると、滑りの良さがばっちり復活した。元あったソールが黒色だったので、見た目が変わってしまったが……。まぁ、マウスの裏側を見ることは普段ないので、特に問題はないだろう。
一方、イヤーパッドの交換は、前に装着していたものを剥がして、新たなものを被せるだけと至って簡単。以前から「ヘッドセットの耳当たりが痛い……」と困っていたので、こんなにお手軽、かつリーズナブルなのだったら、もっと早く交換しておけばよかった。
ちなみに、ノートPCのゴム足もかなり擦り切れていたのだが、会社支給のマシンに対応するものは見当たらなかった。ただ、ThinkPadだけ、やたら交換品がAmazonで売っていたので、こういう所でもPCを快適に使える“健康寿命”は変わってくるのかもしれない。
さらに、PCに繋いでいる電源タップも、これを機会に交換することに。電源タップの寿命は一般に3~5年と言われており、劣化すると火災の原因になるほか、バリスタ(雷サージ)が機能しなくなることもあるらしい。最近では雷を伴うゲリラ豪雨が増えているが、仕事用のPCの安全は厳重に確保しておきたいところだ。
これで、PCの周辺機器について、目につく消耗品は一通り交換できたと思う。使用感を手軽にアップできるだけでなく、その寿命を延ばすことにもつながるので、これからもメンテナンスを行いながら大切に使っていきたい。
とある中小企業に勤める会社員、飛田氏による体当たりレポート「急遽テレワークを導入した中小企業の顛末記」。バックナンバーもぜひお楽しみください。