生まれ変わったWindows Live

第5回:オンラインストレージSkyDriveと連動するWindows Live Sync 2011


 Windows Liveの大きな特徴といえるのが、25GBものオンラインストレージを提供しているSkyDriveだ。さらに、Windows Live Essentialsには、SkyDriveと連動するファイル同期ソフトとしてWindows Live Sync 2011(以下Sync 2011)というソフトが用意されている。

 Sync 2011は、ファイルをSkyDriveと同期させるだけでなく、PC同士のファイル共有(P2P機能)、リモートデスクトップ機能を持っている。

Windows Live EssentialsはWindows Live Essentials 2011に

「Windows Live Essentials 2011」の名称が初めて公表された公式ブログのエントリ

 8月19日に、Windows Live Essentialsの新しいベータ版が公開された。このベータ版の公開に合わせて、Windows Live Essentialsの名称もWindows Live Essentials 2011となった。

 Windows Live Essetials 2011に同梱されているソフトウェアはすべて、名称に2011が付くことになった。すべて挙げておくと、Windows Live Messenger 2011、Windows Live Sync 2011、Windows Live Mail 2011、Windows Live Photo Gallery 2011、Windows Live Movie Maker 2011、Windows Live Writer 2011の6本だ。

 Windows Live Essentialsの正式版がバンドルされるPCは2011年モデルになるため、名称もWindows Live Essentials 2011となったのだろう。このことからも、Windows Live Essentials 2011のRTM版リリースは、秋頃になると思われる。

 Hotmail、SkyDriveなどのWebサービス側も、秋頃には機能アップが図られる予定だ。6月に公開された時点では見送られた機能が追加される見込みだが、この頃にはWindows Liveと連携する日本国内のSNSなども発表されるだろう。

大きく変わったオンラインストレージのSkyDrive

 オンラインストレージのSkyDriveは、これまでのWindows Liveでも提供されており、25GBもの大容量ストレージを無償で提供している点も従来通りだ。しかし、これまでのSkyDriveは、残念ながら使いやすいとは言い難かった。2011版では、ユーザーインターフェイスが全面的に見直され、大幅に使い勝手が向上した。

 またSkyDriveは、Office 2010のWeb版ともいえるOffice Web Appsのデータ保存エリアとして利用されているほか、フォトアルバムのストレージエリアとしても利用されている。Windows Liveを支える基盤となるサービスとして、オンラインストレージのSkyDriveは、さまざまなサービスから利用されている。

SkyDriveを利用するには

 SkyDriveを利用するには、Windows Live IDを取得する必要がある。Hotmailのアカウントがあれば、自動的にHotmailのメールアドレスがWindows LiveのIDになる。ISPメールなどを使っているユーザーの場合は、ISPメールのメールアドレスをWindows Live IDにすれば、そのメールアドレスをIDとしてWindows Liveが利用できる。

 SkyDriveは、Windows Live IDを取得したユーザーごとに、25GBのストレージエリアを無償で提供している。将来的には、有償でストレージ容量が追加できるようになるかもしれない。

 SkyDriveは、デフォルトで、ドキュメント、お気に入り、写真の3つのカテゴリーに分かれている(それぞれの機能を利用していない場合は、各カテゴリーが作成されていない場合もある)。

 「ドキュメント」には、Office Web Appsのデータが保存されるほか、ユーザーが任意のフォルダーを作成してファイルを保存可能だ。「お気に入り」は、Sync 2011を使って、IEのブックマークをSkyDrive側に保存しておく機能だ。これを使えば、複数のPCを使っているときでも、いつも同じブックマークを共有できる。

 「写真」カテゴリーに関しては、少し別扱いになっている。Windows Liveのフォト機能を使って写真を保存する場合は、SkyDriveの写真カテゴリーに保存される。このため、写真をアップロードする場合は、Photo Galleryからでも、SkyDriveからでも使いやすい方を利用すれば良い。

 SkyDriveにファイルを保存するには、ウェブブラウザーからアップロードする。なお、1ファイルあたり50MBまでという容量制限があり、動画ファイルなどでは制限を超える可能性があるので注意したい。

 IE、FireFoxともに、Silverlightのアップロード プラグインが用意されており、複数ファイルを指定して、一気にアップロードすることができる。IEでは、ファイルをドラッグ&ドロップすれば、複数ファイルのアップロードが簡単に行えるが、FireFoxでは、ドラッグ&ドロップ操作によるアップロードはサポートされていないため、アップロード画面をクリックして、ファイルを選択する必要がある。

 Silverlightのプラグインを使用しない場合は、ファイルを1つずつ指定する必要がある。この時、アップロード時に指定できるファイルは5つまで。

 なお、写真や動画アップロードについては、Windows Live Essentials 2011のPhoto Gallery 2011を使えば、一括アップロードが可能なので、Firefoxユーザーはそちらを利用するといいかもしれない。

 また、SkyDriveで問題になる1ファイル50MBという制限も、Sync 2011のファイル同期機能を利用すれば、50MBを超えるファイルもアップロードできる。ただし、Sync 2011とSkyDriveのファイル同期機能では、1ファイルあたりの容量制限はないが、最大2GBまでという同期する容量の制限がある。このため、SkyDriveの25GBをすべて利用することはできないので注意したい。

Windows LiveにおけるSkyDriveのトップページ。ここでは、フォルダーを削除したり、フォルダーの名前を変えたりすることができないフォルダーでは、ファイルをリストで表示したり、アイコンで表示したりできるIEでは、ファイルのアップロードはドラッグ&ドロップで行える
プラグインを使用せずにSkyDriveにファイルをアップロードする場合は、ファイル1つずつ指定する必要があるFireFoxでは、プラグインを使用してファイルをアップロードする場合、「コンピューターからドキュメントを追加」をクリックして、ファイルを選択する。IEのようにドラッグ&ドロップは使えないFireFoxでも、プラグインを使えば、複数のファイルを一括してアップロードできる

 50MB以上のファイルをSkyDriveにアップロードすることが多いなら、有料版になるが、SDExplorer(http://www.cloudstorageexplorer.com/)というソフトがある。SDExplorerには無料版と有料版のProがあるが、日本円で1137円(2010/8/24現在)の有料版を利用すれば、50MB以上のファイルをSkyDriveにアップロードすることができる。

 SDExplorerは、Windowsのエクスプローラ上でSkyDriveをドライブとして表示するため、アップロードしたいファイルをドライブにコピーするだけで、自動的にアップロードされるなど、ローカルHDDのような使い勝手で利用できる。SkyDriveの利用頻度が高いユーザーなら、使ってみる価値はあるかもしれない。まずは無料版で動作確認を兼ねて使い勝手を確かめてみるといいだろう。

SDExplorerの有償版なら、50MB以上のファイルをアップロードすることができる。このソフトは、エクスプローラにドライブとしてSkyDriveが表示される。このため、SkyDrive上のファイルの管理が容易になる

セキュリティを考えたファイルへのアクセス権限

 SkyDriveでよく考えられているのは、フォルダーやファイルへのアクセス権限だ。SkyDriveにアップしたファイルが、勝手にダウンロードされたり、削除されたりしないように、アクセスできるユーザーをきちんと管理できる。

 2010年度版のSkyDriveでは、Windows Liveのプライバシー設定と同じように、「全員(パブリック)」、「自分の友だちと、友だちの友だち」、「友だち」、「一部の友だち」、「自分のみ」という5レベルが用意されている。さらに、Windows Live IDを入力して、特定の人だけがアクセスできる設定にすることも可能だ。

 アクセス件を付与する際には、権限のレベルが閲覧のみの「ファイルを表示できます」と、「ファイルの追加、編集、および削除できます」という2レベルが用意されており、ファイル毎に設定できる。閲覧権限だけを与えたり、Office Web Appsを利用して、WordやExcelのドキュメントを複数のユーザーで編集するなど共有目的に合わせた運用ができる。

 フォルダーを最初に作成する時にこれらのアクセス権限を設定しておけば、そのフォルダーの下に作成されるファイルは、すべてフォルダーのアクセス権設定を引き継ぐ。

 SkyDriveでは、ファイルをダウンロードするためには、Windows Live IDをあらかじめ登録しておく必要がある。しかし、メールで送れない、サイズの大きなファイルを送るのに、SkyDriveを利用する場合、受信相手のWindows Live IDを知らなかったり、相手がWindows Live IDを持っていなかったりすることがある。

 そこで、SkyDriveでは、メールでファイルのリンク先を送信する機能が用意されている。この機能では、「Windows Live IDのサインインを要求する」という設定が用意されている。

 この設定をOFFにして、ファイルのリンク先を送信すれば、メールを受信したユーザーはWindows Live IDを持っていなくても、ファイルにアクセスすることができる。ただし、権限としては、ファイルを表示したり、ダウンロードするだけの権限となる(編集や削除はできない)。

 新しいSkyDriveでは、ユーザーインタフェイスを改良して、ファイルの移動、リスト表示時の並べ替えなどが可能になった。もっとも便利になったのは、ファイルをZIP形式にしたダウンロードする機能だ。

 この機能は、フォルダーに入っているファイルすべてZIP形式に圧縮してくれる。クラウド側で複数のファイルをZIP形式に圧縮して、1つファイルにしてくれる。これなら、複数のファイルをダウンロードするのが非常に便利になる。

 ただし、異なるフォルダーにあるファイルをZIP形式にまとめることはできない。また、ZIP形式でのダウンロードは、フォルダー単位となり、フォルダーに保存されているファイルすべてをZIP形式に圧縮する。このため、任意のファイルだけをZIP形式でダウンロードすることはできない。

 新しいSkyDriveは、以前のバージョンに比べると、非常に使いやすくなっている。少し気になるのは、Windows Live上でのユーザーインタフェイスがまちまちな点だ。SkyDriveのトップ画面は、フォルダーのアイコンなどが表示されているが、ここでファイル/フォルダーの移動/削除はサポートされていない。一段下のフォルダーに移動して、ファイル/フォルダーをリスト表示にしないと、各種の操作は行えない。

 また、Office Web Appsのドキュメントを保存しているフォルダー、写真などを保存するフォトフォルダーなどは、SkyDriveのトップ画面には表示されているが、別にWebユーザーインタフェイスが用意されている。

 そのほか、Sync 2011で同期するフォルダーは、SkyDriveのトップ画面には表示されないなど、オンラインストレージとしてみると、若干ちぐはぐな部分もある。現在はまだベータ版のため、このあたりは正式版での改良を期待したい。

SkyDriveは、フォルダーにアクセス出来るユーザーを制限することができるファイルの移動を実行すると、移動先のフォルダーが表示される直接、URLを送って、ファイルをダウンロードすることも可能
SkyDriveからファイルのURLをメールで送信することも可能。この時、「Windows Live IDを使用したサインインを要求する」をチェックしないと、URLを知っている人は誰でもダウンロードできるファイルにコメントを付けることができるSkyDriveでは、フォルダーの内容をZIP圧縮して、1つのファイルとしてダウンロードできる
SkyDriveにアップした写真は、フォトアルバムとして表示される写真を見るときは、Silverlightのスライドショーで見ることが可能写真にタグを付けることも可能
Windows Liveでは、SkyDriveにアップしたフォトだけをフォトアルバムとして確認できる。SNS連携をしていれば、他のユーザーが共有しているフォトアルバムも確認できるSkyDriveをオンラインストレージとして利用するOffice Web Appsファイル/フォルダーを削除するには、×マークをクリックする。複数のファイルやフォルダーを一気に削除する機能はない

PC同士のフォルダーを同期させるWindows Live Sync 2011

 Windows Live Sync 2011(以下Sync 2011)は、指定したフォルダーを複数のPCで同期させる機能だ。

 複数のPCを持っていると困るのが、作業中のファイルがそれぞれのPCに分散してしまうことだ。例えば、外出先でノートパソコンを使って資料を作成して、会社に戻ればデスクトップPCで資料作成を再開することは普通にあるだろう。この時には、ノートパソコンからUSBメモリなどを使って、デスクトップにファイルをコピーすることになる。この場合、ノートパソコンとデスクトップPCでバージョンの異なるファイルができることになる。

 Sync 2011を利用すれば、それぞれのPCに、同期するフォルダーが作成される。このフォルダーにコピーしたファイルは、自動的に他のPCに送信される。これなら、別のPCでも、同じファイルが利用できる。

 Sync 2011は、複数のPCのフォルダーを同期するため、容量に制限のあるオンラインストレージとは異なり、同期できるファイル容量は無制限だ。

 また、便利なのは、2台のPCだけでフォルダーを同期するのではなく、3台以上のPCで1つのフォルダーを同期させることができる点だ。

 どのPCで作業しても、Sync 2011で同期するフォルダーとして指定したドキュメントフォルダーに文書を保存すれば、別のPCに同期される。これなら、外出先や出張先で、すぐに必要な文書を使用することができる。

 またファイルの同期のため、アプリケーションの設定データなどを共有する機能も用意されている。デフォルトでは、IEのお気に入り、Officeのテンプレートなどを共有する機能が用意されている。これを使えば、複数のPCを使っていても、いつも最新のブックマークが利用できる。

 注意事項としては、当然ながら、PC同士でフォルダーを同期するためには、同期対象となるフォルダーを格納したPCが起動している必要がある。さらに、GB単位となるようなフォルダーを同期するには、ネットワークの接続スピードが必要になるので、光回線やADSL回線などの固定回線環境があるところで同期する方がいいだろう。

 なお、同期作業ではネットワークの設定などはとくに必要ない。また、HTTPプロトコルを使って同期を行うため、ファイアーウォールなども問題なく通すことができる。なお、Sync 2011のプロトコルは公開されているので、企業などで同期を利用させたくない場合は、管理者がファイアーウォールなどでブロックすることも可能だ。

 また、Sync 2011の制限として、特定PCのフォルダーをマスターとして、常にそのPCのピーを他のPCに同期させ、他のPCからはファイルの追加/変更/削除といったことが行えないようにする――といった一方向のフォルダー同期は行えないことは頭に入れて置いた方がいいだろう。

 対応プラットフォームでは、Sync 2011は、Mac OSにも対応することがアナウンスされている。Mac版がリリースされれば、Windows PCとMacで、フォルダーを共有することも可能になる。モバイル機器やスレート端末についてはまだサポート表明されていないが、将来的には、Windows Phone 7のほか、iPhone/iPadなどとのファイル共有もサポートされるかもしれない。

Sync 2011のメイン画面。ここで、同期するフォルダやコンピュータを指定するWindows 7のライブラリは、複数のフォルダが集まった仮想的フォルダのため、同期フォルダとしては使用できない新しいフォルダを同期する場合、どのコンピュータと同期させるかを選択する。この時コンピュータは、あらかじめWindows Live IDを使ってWindows Liveにログインし、登録されている必要がある。また、オンラインストレージのSkyDriveとも同期することができる。
設定が済めば、自動的にファイルの同期が始まるSync 2011で使用できるコンピュータは、あらかじめWindows Liveに登録されている。コンピュータの登録は、それぞれのコンピュータでSync 2011を動かし、同じWindows Live IDでログインすればOKだ

SkyDriveとの同期もサポート

 Sync 2011は、PC同士の同期だけでなく、SkyDriveとの同期もサポートされている。この機能を使えば、2台のPCが起動していなくてもSkyDriveとファイル同期が行われる。これなら、自分が使っているPCだけが起動していれば、ファイル同期が行われる。

 ただし、SkyDrive側の容量が2GBと制限があるため、2GB以上のフォルダーは同期できない。また、SkyDriveでは、アップロードする場合、1ファイル50MBという制限がある。しかし、SkyDriveとSync 2011で同期する場合は、50MBという制限は無い。1ファイル2GBものビデオファイルを同期させることも可能だ。

 PC同士のSync 2011は、P2P機能を使うため、同期させるファイルに制限はない。しかし、必ず2つのPCが起動している必要がある。使い勝手からいえば、SkyDriveを使ったSync 2011の方が使いやすい。

 2GBという制限はあるが、SkyDriveのフォルダーを経由して、複数のPCでフォルダーを同期させれば、PCを起動したときにSkyDriveから自動的にファイルを同期する。これなら、会社や自宅のPCをずっと起動し放しにしなくてもいい。

SkyDriveの同期フォルダーは、フォルダー毎に、どのコンピュータと同期しているのかなどの情報が表示されている。SkyDriveの残りストレージの容量も表示されている。SkyDriveの同期フォルダーを使えば、560MBのファイルもSkyDriveにアップロードできる。SkyDriveの1ファイル50MBという制限はかからない。ただし、SkyDriveの同期フォルダーは、2GBまでの制限がある。

 Sync 2011は、基本的には自分のPC同士でのファイルを共有する機能がメインだ。しかし、メールで他のユーザーを招待することで、他のユーザーが自分のPC上のファイルを同期させることも可能だ。

 他のユーザーに自分のフォルダーを公開する場合、誰でもアクセスできるわけではない。Windows Live IDを取得したユーザーだけだ。公開するフォルダーには、アクセスできるユーザーが9名まで設定できる。このユーザーだけがフォルダー同期が行える。また、フォルダー同期を行うためには、あらかじめSync 2011のプログラムがインストールされている必要がある。

Sync 2011を使えばリモート接続も可能に

 Sync 2011は、フォルダー共有だけでなくリモート接続をサポートしている。

 この機能を利用すれば、外出先のノートPCから、会社のPCにアクセスして、会社のPCのデスクトップ画面を表示することができる。つまり、Sync 2011を使えば、インターネットを経由したリモートデスクトップ接続が可能になる。会社のPCのデスクトップがブラウザー上に表示され、リモートPCにインストールされているアプリケーションを起動して、作業を行うことも可能だ。

 Windows 7には、リモートデスクトップ接続の機能は用意されている。しかし、Windows 7のHome Premiumでは、クライアント機能しかないため、Home Premium同士でリモートデスクトップ接続は利用できない(フルのリモートデスクトップ接続の機能が利用できるのは、Professional以上)。

 しかし、Sync 2011をWindows 7 Home Premiumにインストールすれば、Windows 7 Professionalのリモートデスクトップ接続と同じ機能が利用できる。

 Sync 2011のリモート接続は、インターネットを経由したアクセスが前提になっているため、ファイアーウォールの設定をはじめとしたさまざまな設定をSync 2011が自動的に行ってくれる。これなら、ユーザー自身は高度な知識を持っていなくても、簡単にリモート接続が使える。

 もう1つ便利なのは、Sync 2011は2つの方式のリモート接続をサポートしていることだ。Sync 2011からリモート接続を起動して、目的のコンピュータにアクセスする方式とブラウザのIEを利用する方式だ。

 IEを使って別のコンピュータにリモート接続するには、IEにリモート接続用のActiveXコントロールをインストールする必要がある。また、別のコンピュータにリモート接続する時には、Windows LiveのDeviceサイトにアクセスして、コンピュータを選択する。

 IEを利用する方法だと、ローカルPCにSync 2011をインストールしていなくても、リモート接続が利用できる。リモート接続はHTTPSプロトコルが使われるため、ネットカフェなどからの接続でも、セキュリティ面でも安心と言えるだろう。ただし、ネットカフェなどでは念のため、利用を終える際にウェブブラウザーのキャッシュや履歴をすべて消去しておくことをおすすめする。

あらかじめ、Sync 2011の設定でリモート接続を許可しておく。許可されていないと、アクセスできないSync 2011から、別のコンピュータにリモート接続する。コンピュータ名の下にある「このコンピュータに接続」をクリックするだけでOK接続すれば、ローカルのPCと同じ感覚で、リモートPCが扱える
もし、リモートPCを使っているときに、Sync 2011のリモート接続のリクエストが入ると、このようなアラートウィンドウがでる。基本的には、30秒間、「許可」、「拒否」のボタンを押さなければ、自動的にリモート接続が行われる。リモート接続を利用する場合は、Windowsアカウントにパスワードが設定されている必要がある。パスワード無しの状態では、リモート接続は利用できない。
IEを使ってリモート接続する場合は、専用のActiveXをインストールする必要があるIEから別のコンピュータにリモート接続を行うIEの中に、他のコンピュータのデスクトップが表示されている
全画面表示にすれば、ローカルPCを使っているのとあまり代わりがない。ただ、AeroなどのGPUを活用したUIは表示できない。このため、Windows 7 Basicに切り替わっているIE上でリモートPCのデスクトップ表示の拡大縮小もコントロールできる

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(山本 雅史)

2010/8/25 06:00