2009/07/27~08/02
先週は、MicrosoftとYahoo!の検索事業における提携という大きな動きがあったほか、マイクロソフトの臨時セキュリティ修正パッチ公開、Adobe SystemsからもFlash Playerの脆弱性を修正した最新版の公開というセキュリティ面での重要なニュースもあった。
MicrosoftとYahoo!といえば、2008年2月、MicrosoftがYahoo!に対して買収提案を行ったが断念した動きが記憶にある。これについてYahoo!のCarol Bartz CEOは、以前の買収提案はYahoo!の望む内容ではなかったが、今回は高いトラフィック獲得コストが提示されたことで提携が成立したと説明している。
両社は今後、米当局などの承認を経て、2010年初頭に手続きを完了したい考えだ。各国当局の承認が得られ次第、米国など主要市場で3~6カ月以内にYahoo!の検索エンジンを「Bing」へ移行開始するという。
この提携発表を受けてヤフー日本法人も、現時点では何も決定してはにないとしながらも、米Yahoo!に追随するかたちでBingを導入することになるだろうとコメントしている。
世界的に見れば検索シェアのトップを独走しているGoogleだが、「インターネット白書2009」によると、日本で最も利用している検索サービスのトップはYahoo! JAPANで57.5%。Googleは32.8%と、独特の市場シェアを形成している。Yahoo!の検索エンジンがMicrosoftのBingに切り替わるのはまだしばらく先のこととなるが、国内ユーザーの検索エンジン体験に大きな変化が出ることになりそうだ。
◆MicrosoftとYahoo!が検索事業で提携、Yahoo!の検索エンジンはBingに
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20090730_305881.html
米Microsoftと米Yahoo!が7月29日、検索事業で10年間にわたる提携を発表。Yahoo!の検索エンジンとしてMicrosoftの検索エンジン「Bing」の技術を採用する計画などを明らかにした。
◆マイクロソフト、臨時の修正パッチ2件を公開
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20090729_305626.html
マイクロソフトは7月29日、臨時のセキュリティ修正パッチとして、Internet Explorerの修正パッチ「MS09-034」と、Visual Studioに関する修正パッチ「MS09-035」を公開した。Visual Studioに含まれる「Microsoft Active Template Library(ATL)」に関連する脆弱性などに対応する。
◆Flash Playerの最新版公開、危険度の高い脆弱性を修正
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20090731_306259.html
Adobe Systemsが7月30日、Flash Playerの脆弱性を修正した最新バージョン「10.0.32.18」および「9.0.246.0」を公開した。既に攻撃が確認されている脆弱性など、危険度の高い複数の脆弱性を修正している。
◆JASRAC排除措置命令、公正取引委員会で審判手続きがスタート
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20090727_305265.html
日本音楽著作権協会(JASRAC)がテレビ局やラジオ局などの放送事業者との間で締結する包括契約の内容が独占禁止法違反にあたるとして、公正取引委員会がJASRACに対して排除措置命令を出していた問題で審判手続きがスタートした。7月27日に第1回審判が開かれ、JASRAC側の顧問弁護士が、排除措置命令で指摘されている違反事実を否定する意見陳述を行った。
◆違法配信の利用促すムック本が後を絶たず、レコ協が対策で苦慮
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20090730_306002.html
日本レコード協会が7月30日、インターネット上の違法音楽配信に対する取り組みを紹介する記者懇談会を開催。違法サイトやファイル共有ソフトの利用方法を掲載するムック本への対応などについて語り、発行元のべ14社に書面で注意喚起を行っていたことなどを明らかにした。
(編集部)
2009/8/3 11:16
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