みんなの在宅ワーク
第8回:菅原理之(株式会社SUNDAY FUNDAY代表取締役/小杉湯CSO)の在宅ワークスタイル
「昭和8年から続く老舗銭湯」がクラウドの導入で在宅ワークを実現
2020年6月24日 07:00
はじめまして。株式会社SUNDAY FUNDAYの菅原です。
SUNDAY FUNDAYでは、事業の1つとして「家業を事業へ!」を掲げ、くらしのための良いものづくり・サービスづくりをしている老舗企業の業務改革・支援を行っています。
東京・高円寺で昭和8年から続く老舗銭湯「小杉湯」もその1つです。私はそこに、次の100年も残っていくための経営基盤の構築とブランドの強化といったことをミッションとして参画しています。
新型コロナウイルスの拡大の影響から、私自身は週3~4日の在宅ワークになっています。自宅が高円寺から遠いこと、そして、保育園の休園と妻の職場がスプリット勤務になり、交互に子どもを見る必要があることが理由です。そのため私は自宅からの勤務もしくは自宅近くの休業している友人の会社のオフィスを借りて勤務を行っています。
各種クラウドツールの連携で「在宅でも業務が進む体制」を実現
銭湯というと現場作業・現金商売で、バックオフィスについても整備されていない印象を持たれている方も多いと思います。
確かに銭湯は現場で動くスタッフがいないと成り立ちません。彼らがより快適に働けるよう、どのように遠隔からもサポートできるかが課題でした。
小杉湯では各種クラウドツールを導入することにより、遠隔でも参加できるメンバーを多くすることによって新しい発想を取り入れたり、効率化を図ることで次の打ち手を考え、動く時間を作り出しています。
会計は「Airレジ」と「freee」を連携、70歳を超えるパートでも簡単にレジ入力
番台には「Airレジ」を導入し、日々の売上や客数を把握。そこのデータは「freee」に連携させて、日々の会計業務を行っています。対外的な取引も銀行口座から自動で取り込んだデータの仕訳作業だけをしていき、それ以上の部分は税理士の方に処理を任せるという切り分けをしています。
バイトやパートのシフトはスマホで申請。勤怠もSuicaで管理
現場を動かしてもらうバイト/パートさんのシフトについては「ジョブカン」で設定し、シフト変更なども各自のスマホから申請をもらっています。
勤怠もジョブカンに集約しており、iPadに連携したICカードリーダーで各自のSuicaを勤怠カードにしています。いつも持っているカードを使うことは、利用する人にとっても新規ツールの導入ハードルが低くなりました。
その勤怠情報を「人事労務freee」に読み込みさせて、給与計算を行います。人事労務に必要な帳簿類もほとんどここで完結して、保管できるのは利便性が高いです。昨年は年末調整も人事労務freee上でほぼ終わらせることができました。
従業員のコミュニケーションは各種ツールを使い分け
「G Suite」を導入し、メールやファイル、写真の共有に使っています。また、「Slack」や「LINE」も使っており、対外コミュニケーションはメール、ある程度の期間で残っていく業務連絡はSlack、日々の連絡事項はLINEという使い分けをしています。
最近のミーティングは「Zoom」に切り替えるかたちで行っており、固定電話は「Smart PBX」を導入して、どこでも固定電話を受発信できるようにしています。副次効果として、個人の携帯電話を使ったり、あとから費用精算するという手間を抑えることができました。
試行錯誤の1年で現在の形を構築。今後も時代に合わせてアップデート
こうした環境も最初から構想通りというより、いろいろなツールを試しては止めというのを繰り返して、いまの形ができあがってきました。さらに昨今の状況があり、みんなの活用意識が上がったことで、より完成されてきたように思います。
銭湯の在り方も、在宅ワークの環境も、日々変わる時代に合わせてアップデートをしていけたらと思っています。
菅原理之の在宅ワーク環境
- メインPC:MacBook Pro 2018
- ディスプレイ:1画面
- キーボード:パソコンのキーボード
- マウス/トラックボール/トラックパッド:パソコンのトラックパッド
- カメラ:内蔵カメラ
- マイク/ヘッドフォン/スピーカー:Apple Air Pods Pro
- ビデオ会議サービス:Zoom/Remo/LINE
- 机:IKEA NORRAKER
- 椅子:IKEA SVENBERTIL
- その他小物:OUCHI VIHTA(おうちヴィヒタ)、iPad Pro 12.9inch、Apple Pencil(第2世代)