イベントレポート

CEATEC JAPAN 2016

“AIoT”でAI・クラウドを利用したシャープの家電製品

 IT・エレクトロニクスの総合展示会「CEATEC JAPAN 2016」が幕張メッセ(千葉県千葉市)で10月4~7日に開催されている。シャープ株式会社のブースでは、AIとIoTを組み合わせた「AIoT(モノの人工知能化)」化をコンセプトとした製品を展示している。

VOCALOID×COCOROBO、ユーザー好みの曲を歌う掃除機

 会話・音声操作が可能なロボット掃除機「COCOROBO」とVOCALOID(ボーカロイド)を組み合わせた製品を展示。人工知能「COCORO MUSIC A.Iエンジン」とクラウド連携により、ユーザーの評価や感想を学習し、好みの曲を「歌いながら」掃除してくれる。

ヤマハと共同開発した商品で、キャラクターデザインは漫画家の霜月絹鯊さん、キャラクターボイスは声優の木戸衣吹さんが担当している。

話かけると伝言を伝えてくれたり、歌って反応を返してくれる

 COCOROBOが選曲する歌はボカロPと協力して作成されたもので、レパートリーは順次追加される予定。

 現時点では、「ラブリーアンサンブル」れるりり/猫的工房、「ハナウタ日和~掃除・洗濯・家事・ワタシ~」40mP/たま、「cocorovoice」tilt-six/コロン/Thanks.PVC、「ALL*DAY*LUV」U-ske/Kor/まきのせな、「ASHIOTO」赤髪/中村彼方/もとあさこ/まきのせな、の5曲をラインアップする。

 将来的にはユーザーが作った楽曲を歌えるように、ユーザー投稿にも対応する予定。また、COCOROBO以外のアーティストの歌や音楽を楽しみたいユーザー向けに、音楽配信・BGMサービスを搭載する予定もあるという。

クラウド連携で献立を提案するオーブンレンジ

 「ヘルシオAX-XW300-R」は、庫内容量30Lのオーブンレンジ。無線LAN・音声対話機能を搭載しており、同社のクラウドサービス「COCORO KITCHEN」と連携することで、ユーザーに合わせた献立を提案してくれる。

 使いたい食材や料理のジャンルを指定するだけでなく、「サッと作れるメニュー」「週末何作ろう?」などあいまいな相談でも、季節・天気・調理履歴からメニューを提示してくれる。

センサー×クラウドで外出先から見守り

 同社のクラウドサービス「SHARP AIoT Cloud」と各センサー(照度、煙、PM2.5、温湿度、緊急ボタン、人感など)、スマートカメラを連携させることで、外出先でもペットの様子を確認できるデモも実施。ペット所有の家庭やペットショップ事業者に提供するサービスとして展開できる。

 また、「IoTマルチセンサユニット」により人の動きを感知することも可能。高齢者の見守りサービスとして活用することができる。マルチセンサーは部屋やトイレのドアの開閉なども感知でき、行動パターンを把握することができる。

部屋の温度がある一定以上に上がった場合、スマートフォンのアプリに通知し、カメラでペットの状況を見ることができる
センサーの装着者が倒れるとこちらもスマートフォンで通知してくれる

家電をクラウドに繋ぎ、稼働状況をテレビ画面に表示

 「AQUOSココロビジョンプレーヤー」は液晶テレビ「AQUOS」に接続し、リモコンのマイクでテレビ番組やアプリコンテンツを検索できるもの。ユーザーの視聴傾向から興味を引きやすい番組を提示する「COCORO VISION」機能も搭載。

 会場ではSHARP AIoT Cloudにより、洗濯機などの家電との連携を想定したデモを実施。家電の稼働状況をテレビ上のアイコンに表示していた。