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自転車通勤IoTの実証実験、Cerevoの「RIDE-1」で走行データ収集、「SAP HANA」で可視化して共有
2017年3月21日 16:27
株式会社Cerevoは19日、スマートサイクルソリューションの実証実験を今年第2四半期をめどに日本国内で実施する予定だと発表した。自転車に取り付けて走行中の位置情報や速度、自転車の姿勢などのデータを収集するセンサーデバイス「RIDE-1」と、独SAPのインメモリプラットフォーム「SAP HANA」とを連携させて走行データを可視化し、企業やグループなどがスマートフォンアプリでリアルタイムに共有・活用できるようにする。
スマートサイクルソリューションで提供するデータは、以下の通り。Cerevoでは、「世界中で増加傾向にある通勤時に自転車を利用する従業員の走行中の安全確保、健康増進、かつ企業のCO2排出量削減に貢献できる施策として、企業やグループでの利用者を主なターゲットとして本RIDE-1ソリューションを提案する予定」だとしている。
1)より楽しい自転車利用
・自転車走行のパフォーマンスモニター
・走行距離
・リアルタイム走行ランキング
・バーチャルレース
2)より安全な自転車走行
・リアルタイム位置トラッキング(Real-time location trackin)
・リアルタイム事故アラート(Real-time incident alert)
・リアルタイムスピード違反アラート(Real-time over speed alert)
3)健康増進、環境保全に貢献
・カロリー消費メーター
・CO2排出量メーター
RIDE-1は、GPSや9軸センサー(加速度・角速度・地磁気)、温度センサー、気圧センサー、照度センサーを内蔵するほか、ANT+規格に対応した市販の自転車用スピードセンサーや心拍センサー、ケーデンスセンサーのデータを読み込みこむことも可能。RIDE-1とBLE接続したスマートフォンのアプリ上で自転車の位置情報や速度、加速度、方位、斜度や傾きのデータを表示できるほか、走行データをインターネットでリアルタイムに共有できるのが特徴(詳細は2016年12月15日付関連記事『Cerevo、既存の自転車をIoT化するセンサーデバイス「RIDE-1」発売、走行・姿勢データを可視化・共有』参照)。
今回発表したスマートサイクルソリューションは、RIDE-1の追加ソリューションの1つとして提供するもの。Cerevoによれば、「RIDE-1に搭載したさまざまなセンサーで取得したデータを、高い処理能力を持つSAP HANAと組み合わせることで、大量のデータを高速に処理することが可能となり、企業やグループなどで利用される自転車利用者の管理に加え、取得した走行データの分析などが可能になる」という。
なお、スマートサイクルソリューションは、ドイツ・ハノーバーで3月20日~24日開催のイベント「CeBIT」で発表したもの。同イベントのCerevoブースにおいてデモを実施するとしている。