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エキサイトが「IPoE」設備増強、新型コロナによる在宅ワーク／ネット利用の増加を受けて速度改善
2020年4月21日 14:10
エキサイト株式会社が提供するISP「BB.excite」は、IPoE接続設備の増強を4月24日に実施すると発表した。対象となるサービスは「BB.excite光 Fit」「BB.exciteコネクト IPoE接続プラン」「excite MEC光」。エキサイトでは今年に入り、IPoE接続設備の増強を数回にわたって実施していたが、さらに今回、新型コロナウイルス感染症による在宅リモートワークの推奨および各種インターネットサービスの利用量増加を受け、速度改善のために増強するとしている。
IPoE接続にトラフィックの「公平制御」も適用
NTT東西の光回線を使ったインターネット接続サービスでは、ISPに接続する方式として「IPoE」と「PPPoE」の2つがある。従来の主流だったPPPoE方式と比べ、IPoE方式では混雑しやすいポイントを避けて通信するため、アクセスが集中する夜間や週末でも混雑しにくく、快適にインターネットを利用できるとされている。
IPoE方式のインターネット接続サービスでは、VNE（Virtual Network Enabler）と呼ばれる通信事業者のネットワークを介してユーザーがインターネットに接続する仕組みとなっているが、エキサイトでは、このVNEとしてインターネットマルチフィード株式会社を利用。インターネットマルチフィードが用意しているトラフィックの「公平制御」の仕組みも、エキサイトのIPoE方式サービスで採用されている。
この公平制御は、トラフィックが増えて混雑した際に、1回線あたりのスループットを平準化させる技術だ。通信速度が速かった回線は低く抑えられる一方で、パケットロスが軽減され、遅かった回線は通信速度が向上するという。
「IPoE接続だけ」を契約できるサービスも提供
エキサイトでは、IPoE方式に対応したインターネット接続サービスについて、今年1月にNTT東日本エリア、2月にNTT西日本エリア、3月にはNTT東西両エリアの回線を増強した。また、2月26日には、IPoE方式の新サービスとして、段階料金制の「BB.excite光 Fit」を開始。その一方で、既存サービスの「BB.exciteインターネット接続サービス」を「BB.exciteコネクト PPPoE接続プラン」に名称変更するとともに、そのうちの一部のコースについて新規の受付は終了すると発表している。
さらに3月23日には、NTTドコモが提供する光回線サービス「ドコモ光 1ギガ」に対応したインターネット接続サービス「BB.exciteコネクト with ドコモ光」についても、IPoE接続を提供開始。同サービスの契約者がPPPoE接続からIPoE接続へ切り換えられる手続きの受付も開始した。エキサイトがIPoE方式のサービスに力を入れてきていることが見えてくる。
なお、エキサイトのIPoE方式インターネット接続サービスの1つ「BB.exciteコネクト IPoE接続プラン」は、既存サービスの「excite MEC光 接続プラン TYPE-D」の名称を2月26日から変更したものだ。IPoE接続だけを契約できる点が特徴で、他社ISPで契約済みのフレッツ光または光コラボレーション回線をそのまま利用しながら、IPoE接続サービスだけを追加できる。
4月1日には、最大10Gbpsの光回線「フレッツ 光クロス」に対応したプラン「BB.exciteコネクト IPoE接続プラン 10G」の提供も開始している。
【お詫びと訂正 2020年4月22日 11:30】
記事初出時、新規受付を終了するサービスについての記述に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。
誤：既存サービスの「BB.exciteインターネット接続サービス」を「BB.exciteコネクト PPPoE接続プラン」に名称変更するとともに、新規の受付は終了すると発表している。
正：既存サービスの「BB.exciteインターネット接続サービス」を「BB.exciteコネクト PPPoE接続プラン」に名称変更するとともに、そのうちの一部のコースについて新規の受付は終了すると発表している。
受付終了となったのは「BB.exciteコネクト PPPoE接続プラン」の全コースではなく、そのうちの「ADSL回線向けコース（300円でADSLコース／500円でADSLコース）」と「Bフレッツ・ベーシック回線向けコース（1000円で超光ファイバーコース）」です。フレッツ 光ネクスト回線向けコースである「BB.exciteコネクト PPPoE接続プラン 500円で光ファイバーコース」については、継続して新規受付を行っていく予定とのことです。