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マネーフォワード、家計簿データを使った確定申告が可能に、e-Taxにも対応予定

「マネーフォワード ME」と「マネーフォワード クラウド確定申告」のデータ連携開始

 株式会社マネーフォワードは、家計簿サービス「マネーフォワード ME」において、「マネーフォワード クラウド確定申告」へのデータ連携を開始した。また、スマートフォンアプリからe-Taxで電子申告ができる機能も、2021年2月16日までに提供開始する予定だ。

 マネーフォワード MEは、家計簿が作成できるサービス。一方のマネーフォワード クラウド確定申告は、確定申告の書類を作成するサービスだ。いずれもウェブ版とスマートフォンアプリ版が用意されており、銀行、クレジットカード、通信販売、証券会社など、2600以上の金融サービスのウェブサイトから利用明細を取得して、自動的に入出金が管理できるのが特徴だ。

 今回の連携では、マネーフォワード MEにて確定申告に必要な情報を選択してマネーフォワード クラウド確定申告に反映できるようになった。

 特に確定申告の初心者、副業やフリーランスで事業用口座と家計用口座が同じ人、副職の収入を雑所得で申告したい人、医療費控除を受けたい人の利便性が向上する。なお、雑所得と医療費の連携は12月末からの予定だ。

 確定申告で初心者が迷う点の1つに「仕訳」がある。これまでは、マネーフォワード クラウド確定申告で入出金を管理する際、ユーザーが適切な仕訳を選択する必要があった。また、過去の入力を参考にマネーフォワード クラウド確定申告が自動的に仕訳を行っていた。

 今回の連携では、マネーフォワード MEで選択した入出金明細のカテゴリを参考に、マネーフォワード クラウド確定申告が自動的に仕訳を行うため、利便性と正確性が向上した。

 なお、マネーフォワード MEから確定申告に必要な情報を選ぶ機能と、自動的に仕訳を行う機能はアプリ版で利用できる。

「マネーフォワード ME」のアプリ。入出金明細にて「確定申告」をオンにすると、自動的に「マネーフォワード クラウド確定申告」に反映される

 このほか、これまでは、マネーフォワード クラウド確定申告に記載された雑所得と医療費控除は自動的に計算されなかったが、この雑所得と医療費控除額が自動的に計算できるようになる。

 さらに、2020年分の確定申告開始日である2021年2月16日までに、マネーフォワード クラウド確定申告のアプリにおいて、スマートフォンとマイナンバーカードを使ってe-Taxで確定申告が提出できる機能を実装する。これにより、マネーフォワード MEでは経費や売上などの数字を収集し、この数字をマネーフォワード クラウド確定申告に渡して仕訳と確定申告書の作成を行ったのち、マイナンバーカードで電子署名を付与し、電子申告を行うという一連の作業がスマートフォンで完結するようになる。アプリは、Android 8.0以上/iOS 13.0以上に対応する。

e-Taxによる確定申告までスマートフォンだけで完結できる