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40周年の「ATOK」最新版は同言異義語を正確に変換、「ディープコアエンジン2」搭載で2月1日から提供

Zoomと連携可能な「プロテクトモード」でWeb会議への対応も

 株式会社ジャストシステムは12月1日、変換エンジンを強化した日本語入力システム「ATOK for Windows」「ATOK for Mac」の最新版の提供を発表した。ディープラーニング技術を取り込んだ変換エンジン「ATOKディープコアエンジン」は今回、ATOKの40年間の技術とノウハウを蓄積した第2世代の「ATOKディープコアエンジン2」に進化。日本語入力の効率と品質が格段に向上するとしている。対応OSは、Windows 11/10/8.1とmacOS Monterey(v12)/Big Sur(v11)/Catalina(v10.15)/Mojave(v10.14)。ATOKを最大10台のデバイスで利用できるサブスクリプションサービス「ATOK Passport」において、2022年2月1日から提供する。

 ATOK Passportの料金は、Windows/macOS/Androidに対応した「ATOK Passport [ベーシック]」が月額330円。Windows/macOS/Android/iOSに対応し、クラウド文章校正や8カ国語クラウド翻訳変換、クラウド辞典なども付属した「ATOK Passport [プレミアム]」が月額550円または年額6600円(2022年2月1日からは月額660円または年額7920円)。

 ディープコアエンジン2では、ディープラーニングの最新技術に加えて、文脈判断のための人手による用例収集とチューニングを行なったことで、間違えやすい同音異義語をより正確に変換。例えば「せいど」であれば「国や自治体による環境に配慮した制度」と「測定時の誤差を最小化して得られた精度」、「うんこう」であれば「フェリーに乗船する前に、運航カレンダーを確認した」と「列車に乗車する前に、運行カレンダーを確認した」のように、「国」「自治体」と「測定」「誤差」、「フェリー」「乗船」と「列車」「乗車」といった部分から文脈を理解し、変換精度を向上させている。

 このほか、日付入力変換についも強化。ファイル名などで使う「yyyy_mm_dd」形式の変換候補や、年末時期の日付変換において翌年の年号などを追加した変換候補を追加した。

 ATOK for Windowsでは「ATOKプロテクトモード」も新たに搭載した。Web会議での画面共有時など、文字入力の際に推測候補が意図せず相手に見えてしまうことを防止するためのモードで、推測候補の自動表示を抑制する。Web会議システムの開始・終了に合わせて自動的に同モードをオン・オフすることも可能で、現時点では「Zoom」との連携に対応。今後もプログラムアップデートなどにより、他のWeb会議システムへの対応も検討しているという。

 また、ATOK for Windowsでは、「ATOKプライバシーモード」において、ウェブブラウザーのシークレットモードと連動。変換の学習情報と確定履歴を残さないようになるため、他のユーザーに入力内容を知られたくないときなどにお勧めだという。Google Chrome、Microsoft Edge、Firefoxに対応する。

「ATOKプロテクトモード」のアイコンと表示イメージ

 ユーザーごとにATOKの操作環境を設定できる機能「カスタムATOK」も、ATOK for Windowsに新たに搭載した。よく入力する文章の種類を4タイプから選ぶだけの「かんたんカスタム」、入力のクセや入力ミスの指摘・修正、ウィンドウデザインやツールの設定など20の質問に答えていくことで、用途・目的に応じてより細かく設定できる「こだわりカスタム」がある。カスタマイズの組み合わせは100億通り以上になるとしており、一人一人に最適な入力・変換の操作環境をオーダーメイド感覚で設定できるとしている。