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「未納料金が発生している」、自動音声の電話をかけてくる詐欺に国民生活センターが注意喚起

NTTファイナンスを名乗る相手についての相談事例が増加

 独立行政法人国民生活センターは、自動音声の電話がかかってきて、未納料金があるなどとする請求する詐欺の相談が多く寄せられているとして、注意喚起を行った。実在する企業をかたっており、特に最近では「NTTファイナンス」をかたるものが多くなっているという。

 同センターの説明によると、こうした詐欺では、自動音声で「未納料金が発生している」という電話がかかってきて、ガイダンスに従って番号を押すとオペレーターにつながり、料金の請求のほか、氏名や生年月日などの個人情報を聞き出そうとすると。自動音声で「料金未納が発生している」という電話がかかってきたという相談事例が複数紹介されているが、いずれもNTTファイナンスをかたった内容だという。

 1つの事例では、不審に感じて電話を切り、番号を調べて自分から事業者に電話をしたところ「未納料金の請求は電話では行わない」と言われたという。

 このほか、携帯電話の留守電に着信があり、自動音声で「未納料金が発生している」という伝言が残っていた事例や、「ガイダンスにしたがって番号を押したところ、オペレーターにつながり、生年月日と名前を言ったところ電話が切れた、不安だ」という事例も紹介されている。

身に覚えのない請求は無視するように

 国民生活センターは、これらの事例を踏まえ、被害を防ぐために「電話で身に覚えのない未納料金を請求されても絶対に相手にせず、無視する」「非通知や知らない番号からの電話には出ない、かけ直さない」「不明な点があったら、事業者の連絡先を自分で調べ、問い合わせる」といったアドバイスを提示している。

 また、不安に思った場合は消費生活センターや警察に相談するようにとして、消費者ホットライン「188(いやや!)」番を紹介している。

NTTファイナンスも注意喚起、宮崎県警では実際の音声を公開

 NTTファイナンスでも注意喚起を行っている。同社では自動音声ガイダンスを用いて契約状況に関する事項や回線の利用停止を通知することは行っていないとしており、このような電話に決して応じないようにと呼び掛けている。

 また、宮崎県警察本部では、実際にかかってきた電話の音声をウェブページで公開している。内容は、上記と同様の手口で、「過去に利用したインターネットサイトの料金が未納である」「支払わなければ民事裁判となる」などとして、架空の未納料金を請求するものとなっている。