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Windows 10がサポート終了へ。旧PC→新PCへの簡単データ移行アプリを内蔵したポータブルSSD/HDD、アイ・オー・データが発売

 株式会社アイ・オー・データ機器は9月4日、USB接続のポータブルSSD「SSPD-SUTC/Sシリーズ」およびポータブルHDD「HDPD-SUTC/Sシリーズ」を発表した。あと1年余りと迫ったWindows 10のサポート終了によるPCのリプレース需要を見据え、データ移行アプリ「Sync Connect+ データ移行マネージャー」を内蔵しているのが特徴だ。Windows 10搭載の旧PCからWindows 11搭載の新PCへのデータ移行にあたって「直面しがちな困りごと」を解消すべく製品化した。

 ハードウェア自動暗号化/パスワードロック機能も備えており、定期バックアップ用ドライブとして、ランサムウェア感染時の影響軽減もアピールしている。

 SSDが容量500GB~8TBの5製品、HDDが容量1TB~4TBの3製品ラインアップされており、9月下旬に出荷開始予定。標準価格は、SSDの1TBモデルが3万7840円、HDDの1TBが1万9360円など。

 本製品をPCに接続すると、パスワードロック解除後、内蔵された「Sync Connect+ データ移行マネージャー」が自動で起動。PCへのデータ移行ソフトのダウンロード/インストールが不要なため、すぐにデータ移行作業を開始できる。また、旧PC内の全てのデータをバックアップするため、データの要否を1つ1つ判断して選択する手間がかからず、データのバックアップ漏れも防止する。なお、転送速度が高速なSSDモデルでは、HDDモデルと比べ、約2分の1時間でバックアップが完了できるとしている。

 本製品へのバックアップ完了後、新PCに接続することで、同様にパスワードロック解除後、「Sync Connect+ データ移行マネージャー」が自動で起動。選択したファイルやフォルダーを新PC側に復元する流れだ(システム設定等の復元は行えない。また、OneDrive利用環境では、復元時に追加の設定が必要となる場合がある)。

「あんしんオートロック機能」でランサムウェア対策にも

 PCリプレースに伴うデータ移行完了後も、新PCのデータのバックアップ用外付けSSD/HDDとして活用可能。内蔵されているバックアップアプリ「Sync Connect+」により、スケジュールを設定した定期バックアップなどにも対応する。

 「Sync Connect+」によるバックアップが完了すると同時にSSD/HDDが自動でロックされる「あんしんオートロック機能」も搭載。バックアップの最中以外はPCとの接続が切断されるため、万が一、PC本体がランサムウェアに感染しても本SSD/HDDのデータに影響するリスクを軽減できるとしてる。

 書き込まれるデータは全て、自動でハードウェア暗号化(AES 256bit方式)。データの読み取りにはパスワード認証が必要となる。

 本体は、落下試験(MIL-STD-810H基準)に合格した耐衝撃筐体を採用。雨やホコリの侵入を防止する防雨防塵キャップを備える(IP52準拠)。大きさは約84×130×19mm(幅×奥行×高さ)、重さは約150g。インターフェースはUSB 5Gbps(USB 3.2 Gen1)/USB 2.0。コネクタはUSB-microBで、電源はUSBバスパワー。「Sync Connect+ データ移行マネージャー」「Sync Connect+」の対応OSは、Windows 10/11のみ。

「Sync Connect+ データ移行マネージャー」は無償ダウンロード提供も

 アイ・オー・データ機器によると、Windows 10のサポート終了が予定されている2025年10月に向けて、各企業において社用PCのWindows 11へのリプレースが急務になっている中、それに伴うデータの移行作業にあたっては、情報システム部門・社員にとってそれぞれ「直面しがちな困りごと」があるという。

情報システム部門

  • 社員へのデータ移行のフォローが大変
  • リースPCの返却期限が迫っており、リプレース完了まで時間の余裕がない

社員

  • 会社で許可されているクラウドストレージにデータ移行するのには時間がかかる
  • 新しいPCに不要なファイルは移行したくないが、データは手元に残しておきたい
  • データ移行の方法が合っているか不安
  • 移行漏れが心配で旧PCを廃棄・返却できない

 これらを解消すべく「Sync Connect+ データ移行マネージャー」を開発したとしており、「PCや周辺機器に関するリテラシーが高くない方にも安心してご使用いただけるよう、画面デザインや操作性はできるだけシンプルに、分かりやすく設計している」という。

 旧PCのデータを全てバックアップしておき、必要に応じてあとからデータを個別に復元することも可能な仕組みのため、「旧PCを手元に残しておかなくてもいい」のがメリットだという。例えば、リースされていたPCならば早く返却することが可能なほか、新PCのHDD/SSDの空き容量の確保にもなるとしている。

 「Sync Connect+ データ移行マネージャー」は、9月下旬より無償ダウンロード提供も開始する。対応機種はアイ・オー・データ機器製のSSD/HDDとなっており、ユーザーは同社ウェブサイトから同アプリをインストールして利用できる。なお、無償ダウンロード提供版では「あんしんオートロック機能」には対応していない。