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性的脅迫「セクストーション詐欺」のリスク比率が最も高いのは日本、ノートンが警告
2025年5月5日 08:00
ノートンは4月30日、2024年にセクストーション詐欺の標的になるリスクが最も高かった国は日本であり、2025年にも注意が必要だとする情報を公開した。
セクストーションとは「sex」(性的)と「extortion」(恐喝)を組み合わせた造語。手口の例として、何らかの方法で流出したデータをダークウェブから入手したサイバー犯罪者が、氏名や住所、メールアドレスといったデータを利用し、捏造された映像を用いて「非常にターゲットを絞った」メールを作成し、ターゲットのデバイスに侵入して性的なコンテンツや情報を入手したと主張して脅迫する、といったものノートンでは紹介している。また、生成AIを利用して高度なディープフェイク(偽の写真や映像)を利用することも容易になっている、とも指摘する。
同社の脅威分析ディレクターであるミハエル・サラット(Michal Salat)氏は、セクストーションの被害者は、自分のプライベートな動画や画像にアクセスしたと脅すメッセージを頻繁に受け取る、とコメントしている。こうした詐欺は、実際に盗まれたパスワードが利用されることで非常に信ぴょう性が高く感じられ、本物の性的な情報を握られていると感じたときに、被害者は身代金要求に応じてしまうことが多いという。
同社が最近行った分析によれば、2024年のセクストーション詐欺の標的になるリスク比率は、日本が0.91%で世界1位。2位は0.77%でシンガポール、3位は0.57%で香港と続く。また、2025年の最初の数カ月でセクストーション詐欺の標的になる可能性が米国では137%増加し、オーストラリアでは34%増加したとしている。
同社では、セクストーション詐欺に対抗するため、身代金の要求に応じないこと、メールや添付ファイルを開かないこと、このような犯罪にあったと感じた場合は、警察や公的機関に相談すること、を呼び掛けている。
また、パスワードを使いまわさないこと、可能な限り多要素認証を利用することなど、基本的なセキュリティ対策を徹底することも、対策として紹介している。