「Firefox 8」ベータ版公開、11月8日に正式版になる予定

大量タブ復元時の起動時間短縮やアドオン管理強化


 米Mozillaは29日(米国時間)、ウェブブラウザー「Firefox」の次期バージョン「Firefox 8」について、ベータ版(8.0 Beta 1)をテスト用に公開した。

 すでにFirefoxのベータ版をインストールしている場合は、自動更新通知が届く。新規にベータ版をインストールしたい場合は、デスクトップ版(Windows/Mac/Linux版)がMozillaの「Firefoxプレビューリリース」ページから、Android版がAndroid Marketからダウンロードできる。

Firefox 8.0 Beta 1(Windows版)

 デスクトップ版の新機能・改良点としては、まず、任意のタブを選択してから読み込みを開始できるようになったことが挙げられる。これにより、タブを大量に開いているウィンドウを復元する際の起動時間が短縮される。「オプション」メニューの「一般」パネルにおいて、「起動」の項目の「タブが選択されるまでページを読み込まない」という設定を有効にすることで機能する。

 タブをドラッグして移動する際のアニメーションも改良。並べ替えや別ウィンドウへの切り離しを行う際に視覚的に行えるようにした。

 アドオンの管理機能を強化したことも特徴。Firefoxの起動時、外部プログラムによってインストールされたアドオンを検出すると、ユーザーが明示的に有効化するまでそのアドオンを無効化する。また、Firefoxの起動時、インストールされているアドオンの使用を維持するかどうかを選択する確認ウィンドウを一度だけ表示。こうした機能により、ユーザーの確認なしにアドオンがインストールされることがなくなるとしている。

 ウェブ開発者向けの新機能としては、HTML5のmenu要素をサポートすることで、ウェブアプリケーション独自のFirefox右クリックメニューを追加できるようになったことなどを挙げている。また、WebGLのクロスドメインテクスチャーもサポートし、他のドメインから安全にWebGL用テクスチャーを読み込めるようになったとしている。

ウィンドウ復元時のタブの読み込み設定項目が「オプション」に追加された

 Android版においては、Firefoxに保存されているユーザー名やパスワードといったログイン情報を1つのパスワードで暗号化するマスターパスワード機能をサポート。また、Androidのホーム画面にウェブページのショートカットを作成できる機能も追加した。

 このほか、組み込みの検索エンジンにTwitterを追加。ハッシュタグや@ユーザー名を簡単に検索できるようにした。なお、Twitter検索は、Android版では日本語版Firefoxでも対応しているが、デスクトップ版では未対応。今後、他の言語にも拡大するとしている。

 Mozillaでは、Firefox 8の正式版公開は、11月8日を予定している。


関連情報


(永沢 茂)

2011/9/30 18:33