Microsoft、「Office 2013」カスタマープレビュー版公開

タッチ操作、クラウド対応、Skypeとの統合


 米Microsoftは16日、オフィススイート次期バージョン「Microsoft Office 2013」のカスタマープレビュー版を公開した。Windows 7およびWindows 8 Preview版に対応。同社サイトからダウンロードし、有効期間内の試用が可能だ。なお、Windows Vista/XPには対応していない。

 「Microsoft Office Professional 2013」(Word、Excel、PowerPoint、OneNote、Outlook、Access、Publisherが含まれる)と「Office 365」の試用が可能だ。ただし、プレビュー版であるため、サポートなどは提供されておらず、利用に際して十分な注意が必要だ。

 前バージョンからの最大の変更点は、ユーザーインターフェイスだ。Windows 8がタブレットに対応したため、タッチ操作で便利に使用できるようにした。例えばドキュメントやプレゼンテーションをスワイプで行き来したり、ピンチやズームといった指による動作も可能だ。手書き文字認識入力もできる。

 また、Microsoftの近年の買収の成果として、YammerとSkypeがOfficeに統合される。Yammerは、SharePointとMicrosoft Dynamicsに統合されていくほか、Skypeのサブスクリプションを購入すれば、毎月60分の無料通話が提供されることも発表された。

 さらにOffice自体に「People Card」と呼ばれるソーシャル機能が組み込まれた。ここからFacebookやLinkedInアカウントの情報が読み込まれ、コンタクトのアクティビティフィードが表示される。

 クラウドとの統合も大きな特徴だ。まず、SkyDriveが統合されたことによって、OfficeドキュメントをスマートフォンやタブレットPCなど、どこでも利用可能になった。オフライン状態で編集したドキュメントは、オンラインになるとすぐに同期される。

 そして今回、クラウド版Officeとなる「Office 365」の新エディション3種が発表された。

 「Office 365 Home Premium」はコンシューマー向けで、SkyDriveのストレージが20GB追加され、Skypeの60分無料通話が含まれる。「Office 365 Small Business Premium」は、ビジネスグレードのメール、カレンダー共有、ウェブサイトツール、HD画質ウェブ会議機能が含まれる。「Office 365 ProPlus」は先進的なビジネス機能を有し、クラウドで管理する企業顧客のために設計されている。これら新しい3エディションの利用料金はまだ発表されていない。

 Microsoft Office 2013は、ARMプロセッサー搭載のタブレット向けWindowsである「Windows RT」に同梱される。しかし、デスクトップ版Office 2013の価格や正式版発表時期については、まだ発表されていない。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2012/7/17 12:04