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テレビで写真を楽しむ「おもいでばこ」、新モデルはスマホ連携

 バッファローは、メモリカードを挿すだけで、自動的に写真や動画を取り込み、テレビで楽しめるようにする、HDD内蔵の“デジタルフォトアルバム”「おもいでばこ」の新製品2モデル(500GB版/1TB版)を12月中旬以降に発売する。新たにスマートフォンから閲覧できるようにした。オープンプライスで、500GBのHDDを内蔵するスタンダードモデルが3万円前後、3万円台後半になる見込み。

おもいでばこ

 テレビで楽しむという従来のコンセプトを踏襲しつつ、ユーザーインターフェイスや操作感の改善も図られている。SDXCカードスロット搭載でメモリカードから写真を取り込めるほか、これまで同様、USB経由でスマートフォンで撮影した写真を取り込むこともできる。

 また専用リモコンが刷新され、使いやすくなった。大きさは230×35×155mm、重さは約600g。テレビとはHDMI端子やコンポジット映像端子で接続する。Wi-Fi(IEEE802.11b/g/n)や有線LANに対応する。

背面
構成イメージ
新しいリモコン
2モデルを用意

新機能「おもいでばこを見る」

 新機能は「おもいでばこを見る」、スマートフォン向け専用アプリから、宅内の「おもいでばこ」のデータを閲覧できるというもの。宅内(同一LAN内)にあるスマートフォンからアクセスでき、外出先からは利用できない。まずはiOS版が登場し、Android版は2014年2月に提供される。

 スマートフォンとの連携は、同一LAN内に「おもいでばこ」とスマートフォンが繋がっている状態で、スマートフォンアプリから「おもいでばこ」を検索して、接続対象の「おもいでばこ」を選ぶ。そしてテレビ画面に表示されている「おもいでばこ」のメニュー画面で、4桁の数字を入力するという流れ。同一LAN内にあること、テレビ画面を見ることという2つの条件を満たすことで紐付ける。

 専用アプリのメニューには「最近取り込んだもの」「お気に入り」などがあり、撮影日ごとに分類された写真を確認できる。アプリで見る写真は、閲覧のほか、FacebookやTwitterへの投稿、「おもいでばこ」内に作ったアルバムへの追加なども可能。閲覧やソーシャルサービスへの投稿はフルHDサイズだが、「おもいでばこ」からスマートフォン内へ画像をダウンロードする場合はオリジナルサイズの画像が転送される。

新機能搭載の経緯

 「おもいでばこ」初代モデルが発売されたのは、2011年11月。当時、撮りっぱなしの写真をいかに楽しんでもらうのか、という考えからスタートしたとバッファロー取締役の渡辺泰治氏は語る。

 デジタルカメラの普及で、1つのイベントがあると何百枚と撮影されるものの、楽しむ機会がなかったり、見たい写真を見つけにくかったりしている。そこへ投入された「おもいでばこ」は手軽な操作をウリにしており、SDカードを差し込むだけで、写真を自動的に整理して取り込む。ユーザー側の操作を軽減する形で、たとえば同一の写真は排除し、重複しない形にして保存する。

 初代の発売後、スマートフォンの急激な普及で、ユーザーの手元に、これまで以上カメラがあるという状況となった。そこで2012年11月に発売された2代目モデルでは、Wi-Fi対応でスマートフォンやパソコンからの写真取り込みをサポートした。「おもいでばこ」は保存した写真をテレビで楽しむという機器だったが、2代目の発売後、ユーザーからはスマートフォンなどテレビ以外の機器からも閲覧したいという声が上がってきた。

 最近はソーシャルサービスへの投稿といった活用方法が増えており、そこで今回は新機能「おもいでばこを見る」が搭載されることになったという。

(関口 聖)