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一部の広告ブロッカーでは、問題のある広告がより多く表示されてしまうとの調査結果

 一部の広告ブロッカーを使うことで、問題のある広告が表示されやすくなっていることが、調査結果から明らかになった。

 これはニューヨーク大学工学部の研究チームの調査によるもので、対象となったツールは「Adblock Plus」。同ツールでは、一般的な広告をブロックするとともに、レイアウトやフォーマットなど外観上“押し付けがましくない”と判断された「許容可能な広告(Acceptable Ads)」のみを表示する機能を採用しているが、約1万8000件の広告データを用いて検証を行ったところ、同機能を使用しているユーザーは、広告ブロッカーなしでブラウジングしているユーザーと比べ、問題のある広告に遭遇する回数が13.6%増加。特に18歳未満のユーザーでは、誤解を招く広告や年齢制限に違反する不適切な広告の表示が21.8%も増加していたという。

 これは「許容可能な広告」が基本的に外観しか評価していないことに加えて、一部の広告配信元に関しては、ユーザーが広告ブロッカーを導入していることを検知すると、逆に低品質の広告を集中的に配信している疑いが持たれている。調査担当者はこの結果を受け「“許容できる”広告や“より良い“広告といった誤解を招く用語を使うことで、ユーザーエクスペリエンスが向上したかのような印象を与えるが、実態は伴っていない」と見解を述べている。