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実は怖いスマートメーター? 電力消費の多い家庭の情報を、電力会社が警察に提供していた事例が発覚
2025年7月23日 12:01
電力のスマートメーターが当局による家庭の監視に使われているケースがあることが発覚し、海外で波紋を呼んでいる。
従来の電力メーターに代わり普及しつつあるスマートメーターは、通信機能によって電力会社側で電気使用量をほぼリアルタイムで把握できる。これをスパイ装置として利用し、10年以上にわたって大規模な監視活動を行ってきたとされているのが、米カリフォルニア州サクラメントの電力会社と法執行機関。具体的には、違法な量の大麻を栽培している住宅を探しているという名目で顧客の全電力データを調査し、「高」使用量とされる世帯に関する3万3000件以上の情報を警察に提供していたとしており、アジア系移民のいる住宅を中心に行われていたという。電子フロンティア財団(EFF)らが、こうした行為を永久に停止させるよう訴訟を起こしたことなどにより広く知られるようになったこの問題、「疑わしい」とされる基準は、2014年の月間7000kWhから2023年には月間2800kWhにまで下がっているとのこと。EFFは「私たちは、国家政府による脅威であれ、地域の電力会社による脅威であれ、デジタルプライバシーの保護に尽力し続ける」とコメントしている。
- When Your Power Meter Becomes a Tool of Mass Surveillance(Electronic Frontier Foundation)
https://www.eff.org/deeplinks/2025/07/when-your-power-meter-becomes-tool-mass-surveillance