パソコン処分ガイド

メーカーに依頼して無料で回収

「不要なパソコンはどう処分する?」

 古くなったり、故障したりして不要になったパソコンはどう処分したらいいのでしょうか?

 不要なら捨てればいいのですが、パソコンは2003年に改正された「資源の有効な利用の促進に関する法律」、通称「パソコンリサイクル法」により、リサイクルが義務付けられています。そのため、自治体では不燃ゴミとして回収してもらえません。

 しかし、パソコンならではの処分方法を含め、処分の方法は複数あります。Windows 7のサポートが切れる昨今、不要になるパソコンも多いはず。手間や費用を含め、自分に合った方法を見つけて適切に処分してください。

「PCリサイクルマーク」があれば無料で引き取りが可能

PCリサイクルマーク(白黒の場合もある)

 個人で使用したパソコンを廃棄したい場合、メーカー製のパソコンは販売したメーカーが回収します。「パソコンリサイクル法」により、家庭向けに販売されたパソコンは、メーカーが回収してリサイクルすることが義務付けられています。

 「パソコンリサイクル法」が施行された2003年10月以降に発売されたパソコンには、「PC リサイクル」という文字が書かれた「PCリサイクルマーク」のステッカーが貼られることになっています。このマークが貼られているパソコンやディスプレイは、メーカーが無料で引き取ってくれます。

 各メーカーの連絡先は、一般社団法人パソコン3R推進協会のホームページからリンクが用意されています。

 メーカーに回収を依頼すると、返送用の伝票が送られてくるので、これを使ってパソコンを郵送するという手順になります。

 パソコンの梱包は自身で行うことになっており、ダンボールまたは厚手のビニール袋を2枚重ねにして、郵送途中で破れないような簡易梱包をします。メーカーによっては、持ち込みでの回収も受け付けています。

 また一部のディスプレイなどでは「PCリサイクルマーク」が付いておらず、依頼するとシールが郵送される場合もあります。製品にシールがない場合でも、2003年10月以降に購入したパソコン・ディスプレイであれば、メーカーのホームページで適切に手続きをしてください。

「PCリサイクルマーク」が付いていないディスプレイでも、申し込めばシールが発行される例もある(画像はEIZO株式会社)

自作パソコンや法人向けパソコンは注意が必要

 なお自作パソコンは回収すべき義務を負うメーカーが存在しないため、「PCリサイクルマーク」は入手できません。

 メーカー不在の代理として、パソコン3R推進協会が有償による回収を受け付けていますが、まずは他の処分方法を検討するべきだと思います。同様に、2003年10月以前に発売されたパソコンも、有料での回収となります。

 また法人向けのパソコンについては「PCリサイクルマーク」の対象外となっており、無料回収の対象外となっています。

石田 賀津男