週刊Slack情報局

Slack上で雑談に応じてくれるチャットAI「かたらい」アプリ提供開始

NTTドコモの対話AI技術がベース

 インターメディアプランニング株式会社(IPI)と株式会社NTTドコモは、雑談対話サービス「かたらい」のSlack向けアプリの提供を開始したと発表した。Slackの雑談チャンネルを活性化させることが主な目的。かたらいのベーシックプランまたはエンタープライズプランを契約していれば、無料で利用できる。

 かたらいをSlack上で利用するには、雑談用のチャンネルを作成し、かたらいを追加する。これにより、かたらいが雑談の相手になったり、言葉遊びや謎かけ、クイズを投稿したりする。

「かたらい」とユーザーの雑談の例

 IPIとNTTドコモでは、一般的に組織内での雑談は、チームに対する安心感やメンバー同士の信頼関係を深めるために重要なことだとしている。しかし、テレワークでSlackなどのコミュニケーションサービスを利用していると、雑談が減ってしまう傾向にある。そのため、かたらいを導入することで雑談を促進させ、これらの課題を解決する。

 Slackアプリのトライアル時のアンケートでは、「メッセージを送信したくなった」「業務の息抜きになった」など高い評価が得られている。また、ユーザーの利用状況や反応を検証し、Slack以外のチャットツールへの展開も予定しているという。

 かたらいは、NTTドコモの対話AI技術をベースとしてIPIが開発・提供している会話AI。これまでの会話AIは、会話のシナリオを作る必要があったり、初期費用が高かったりしたため、契約から実際に利用できるまでコストと時間がかかっていたという。かたらいは、すでに4000万相当のシナリオが設定してあり、初期費用が無料のため、これまでよりも早く低コストで利用が開始できるのが特徴だとしている。

Slackに「かたらい」をインストールする手順。Slack対応のほかのアプリと同じようにインストールできる

 なお、かたらいの導入事例としては、ドコモオンラインショップ、小型ロボットの「コミュニケーション・ロボット ATOM」や「あんしんクラウド for PaPeRo i」、キャラクターとの会話が楽しめるスマートフォン向けアプリ「みつめて -宇宙少女と写真をシェア」などがある。

一般企業でも利用が広がっているビジネスコミュニケーションツール「Slack」。Slack Technologiesの日本法人であるSlack Japanはこのツールのことを“ビジネスコラボレーションハブ”と表現しており、あらゆるコミュニケーションやツールを一元化するものと位置付けている。本連載「週刊Slack情報局」では、その新機能やアップデート内容、企業における導入事例、イベントレポートなど、Slackに関する情報をお届けする。