イベントレポート

CEATEC 2024

「CEATEC 2024」は15日から開催! AIからモビリティまで、広くなった会場を回るコツ【CEATECの歩き方】

JAPAN MOBILITY SHOWも併催、どう回る?

CEATEC2024

 CEATEC 2024が、千葉県千葉市の幕張メッセで、2024年10月15~18日までの4日間にわたり開催される。

 25周年の節目を迎える今年のCEATEC 2024は、ホール2~ホール8までを使用。その一方で、ホール1は、日本自動車工業会が主催する「JAPAN MOBILITY SHOW BIZWEEK 2024」が開催され、2つの会場を行き来できるようになっている。

 いつものCEATECとは異なる新たな体験ができそうだ。今年のCEATEC 2024を、より効率的に、そして効果的に回りたいという人のヒントになる「CEATEC 2024の歩き方」を紹介する。

無料だが登録が必要

 CEATEC 2024は、入場は無料だが、事前登録が必要だ。登録は、CEATEC 2024公式サイトから登録できる。登録にはJESAアカウントが必要になる。以前、CEATECやInter BEEに参加したことがある人は、すでにJESAアカウントを持っているはずなので、それを利用すればいい。初めてCEATECに訪れる人は、新規登録する必要がある。

 また、併催するJAPAN MOBILITY SHOW BIZWEEK 2024でも、共通の来場登録システムを採用している。JAPAN MOBILITY SHOW BIZWEEK 2024の公式サイトから、登録を行なっても、JESAアカウントの登録が必要だ。

 事前登録の際には、「CEATEC 2024/Japan Mobility Show Bizweek 2024の両方」「CEATEC 2024」「Japan Mobility Show Bizweek 2024」から来場するイベントを選択する。それによって、発行される入場証のロゴデザインが異なる。

 「CEATEC 2024/Japan Mobility Show Bizweek 2024 の両方」を選ぶと、入場証には両方のイベントのロゴが表示されて発行される。ただ、どの入場証でも、CEATEC 2024とJAPAN MOBILITY SHOW BIZWEEK 2024の両方に入場することが可能だ。

入場方法は?

 事前登録をした人は、プリントアウトした入場証を持参し、会場入口に用意されているネックストラップホルダーに入れて、首からぶら下げて、すぐに入場が可能だ。先に触れたように、一度登録するだけで、CEATEC 2024と、Japan Mobility Show Bizweek 2024のどちらのイベントにも入場することができる。

 事前登録をしないまま、会場を訪れても入場は可能。幕張メッセへの移動中にスマートフォンを使って登録をすれば、幕張メッセのコンコース上にある入場発券カウンターで、スマートフォンの登録完了画面を提示すれば入場証が発券できる。CEATEC 2024だけでなく、ホール1のJapan Mobility Show Bizweek 2024にも入場発券カウンターは用意されている。

 登録や入場について不明なことがあれば、現地ではレジストレーションサポートのブースがあるので、そこで確認してほしい。

CEATEC 2023でのレジストレーションサービス

JAPAN MOBILITY SHOW BIZWEEK 2024とは自由に行き来できるの?

 CEATEC 2024は、ホール2からホール8を使用。JAPAN MOBILITY SHOW BIZWEEK 2024はホール1を使用している。ホール2とホール1のあいだに、3カ所の移動通路が用意されているが、一度入場すると、2つのイベントは自由に行き来ができる。会場間を移動する際には、入場証のQRコードを読み取るだけでいい。

幕張メッセの全体像

 ちなみに、JAPAN MOBILITY SHOW BIZWEEK 2024は、昨年開催されたJAPAN MOBILITY SHOWや、かつての東京モーターショーとは異なり、BIZWEEKの名称が示すように、B2B向けのイベントとなっている。一般ユーザーが最新の自動車を見るという展示会のコンセプトとは異なっているので注意が必要だ。

 主催者である日本自動車工業会でも、「新たな事業共創を推進するビジネスイベントであり、さまざまな産業との連携を強化するものになる」と位置づけている。JAPAN MOBILITY SHOW BIZWEEK 2024では、会場で商談ができるように、シーズやニーズ、事業課題を事前に把握できるオンラインコミュニケーションツール「Meet-up Box」を用意しており、9月中旬時点で、スタートアップ企業で214件、事業会社で 332件が登録している。登録された各社の情報は公開されており、興味のあるプロジェクトに対して、個別にコミュニケーションしたり、商談予約を行なったりできる。

新たに設定されたプレミアムタイムとは?

 CEATEC 2024では、初日である10月15日午前10時から正午までの時間をプレミアムタイムに設定している。この時間は、招待者およびメディア関係者だけの入場に限定されており、一般公開は、15日が正午から午後7時まで、16日~18日は、午前10時から午後5時までとなっている。

 ただ、もしも、15日午前10時に幕張メッセに着いてしまったという場合も、コンファレンスを聴講したり、JAPAN MOBILITY SHOW BIZWEEK 2024の会場を訪れたりすることは可能だ。午前中はコンファレンスやJAPAN MOBILITY SHOW BIZWEEK 2024を、午後はCEATEC 2024の展示会場を見学するという設定もいいかもしれない。

混雑を避けるにはどうしたらいい?

 これまでのCEATECの開催実績から見ると、最終日にかけて、来場者が増加する傾向がある。展示内容が報道されて関心が高まったり、金曜日に会場から直帰することができたりといった動きもあるからだ。

 こうした経験則をもとにすると、会期の早いタイミングの方が見やすいといえる。また、午前中の方が空いており、午後が混みやすい。午前10時のオープン前には並ぶ人もいるが、広い会場に入ってしまえばそれほど混雑は感じないので、早めの時間帯もおすすめだ。

コンファレンスの聴講は?

 CEATEC 2024では、25周年特別セッションが開催されるほか、「AI」や「DX」、「5G/6G」などテクノロジーに関する約200のコンファレンスが行なわれる。

CEATEC公式サイトのコンファレンスのページは、日程やキーワードからコンファレンスを探せるほか、「技術を究める」「次世代を応援する」といったテーマから探すこともできる

 また、会場内の4つの特設ステージにおいてもセッションが行なわれる。もし、目的のコンファレンスに参加したいということであれば、事前に聴講予約をしておいたほうがいい。CEATEC 2024の公式サイトから予約が可能だ。聴講予約したコンファレンスは、プリントアウトした入場証の裏に表記されることになる。

 もちろん、席に余裕があれば、事前予約がなくても聴講できたり、会場の特設ステージでも立ち見ができたりする。

 25周年特別セッションは、「未来を創るAI:イノベーションと挑戦」と題して、OpenAI Japanの長﨑忠雄社長による「Open AIが拓く未来」や、「サスティナブルな社会の実現に向けて~多様なフロントランナーが思いを語る~」をテーマに、いすゞ自動車の片山正則会長CEOや、パナソニック ホールディングスの津賀一宏会長などが登壇。

 さらに、「デジタル田園都市国家構想による国民生活の豊かさの向上」と題して、内閣官房や経済産業省、総務省、デジタル庁、国土交通省の審議官が登壇し、デジタルの力を活用して、地方の社会課題解決への取り組みや魅力の発信などについて議論する。

 いずれも幕張メッセコンベンションホールBで開催し、約500人の聴講が可能だ。もし、聴講者が入りきれない場合には、サテライト会場の計画もあるという。

 また、一部セッションを除いて、AIリアルタイム翻訳字幕サービスを提供している。昨年と同様に米Wordlyとの協力によって実現したもので、スマートフォンでQRコードを読み込むと50か国以上の字幕と音声での聴講が可能になる。利用する場合にはイヤホンなどを持参してほしい。

 さらに、オンラインセッションも行なわれる。これは、10月1日から先行して公開されており、来場登録者は10月31日までの聴講が可能だ。

 ただ、一部セッションを除いてアーカイブ配信を行なう予定はないので注意が必要だ。

会場の地図はどこで入手するのか?

 CEATEC 2024の会期中は、午前10時から午後5時までが開催時間となっている。これは併催されるJapan Mobility Show Bizweek 2024も同じだ。

 CEATEC 2024の会場についたら、まず入手したいのが会場マップだろう。

 だが、CEATECでは、2020年以降、紙の会場マップを廃止している。その代わりに、CEATEC 2024では、デジタルマップをウェブで見ることができるため、スマートフォンやPCで確認することが可能だ。

 また、中央エントランスや会場内には、大きな会場案内図が掲示されているので、それを使って、目的の企業のブースの位置などを確認するのがいいだろう。

 だだ、どうしても紙の会場マップが欲しいという人もいるはずだ。会場では毎日、CEATECの出来事を紹介するフリーペーパー「CEATEC Show Daily」が配布されている。このなかに、会場マップが掲載されているので、それを入手するのがいい。裏技のひとつだ。

 ちなみに、CEATECの公式サイトでは、出展各社の展示内容が紹介しているので、これも事前にチェックしておくのがいいだろう。INTERNET Watchでも、開催期間中は、毎日、展示ブースやコンファレンスの情報を報道する予定なので、これも参考にしてほしい。

CEATEC 2023のCEATEC Show Daily配布スペース

会場でオンライン会議に出なくてはならない場合には?

 CEATEC 2024の会場を1日かけて回りたいと思っても、途中でオンライン会議が入るという来場者もいるだろう。CEATEC 2024では、テレワークブースを会場内に25ブース用意する予定だという。テレワークブースにはWi-Fiと電源も用意している。

 予約はできないが、昨年よりもブース数を増やしている。そのほか、幕張メッセ内には、テレキューブ(ホール8前)およびチャットボックス(中央エントランス)のテレワークブースも設置されているので、これを利用するのもひとつの手だ。

 また、ワーキングラウンジを4カ所用意しているほか、テーブルと椅子を用意したワークスペースも用意している。これらもうまく活用したい。

 無料で利用できる「Messe_Free_Wi-Fi」は1回あたり30分。1日の利用回数制限はない。

 なお、幕張メッセ内の無料Wi-Fiエリアのほか、テレワークブース、モバイルバッテリースタンド、マルチコピー機などが設置されている。詳しくは、幕張メッセの公式サイトで確認してほしい。

CEATEC 2023のワークスペース

会場についたら記念撮影!

 CEATEC 2024の映えスポットが、中央エントランスに設置するCEATECのロゴだ。

 今年は、ファブリック素材を使用したロゴを用意。新たな技術を用いて、ファブリックに高解像度での印刷を実現し、CEATECのロゴマークの微妙なグラテーションを再現しているこだわりだ。ファブリック素材を採用したのは再利用を意識してのことである。ここでの記念撮影はおすすめ。

 また、ホール3の会場を入った位置から、ホール1に向けて、レンズを向けると、CEATEC 2024とJapan Mobility Show Bizweek 2024の2つの会場を写真に収めることができる。手前にはパートナーズパークのデジタル田園都市国家構想特別パビリオンなどが見え、奥にはJapan Mobility Show Bizweek 2024に展示されている自動車が見えるという構図が実現しそうだ。史上初となるIT・エレクトロニクス産業と、自動車産業の業界団体による併催イベントを、1枚の写真に収めたい人にはおすすめだ。

会場のエリア構成図。ホール3は「パートナーズパーク」の左側にあたる

学生向けサービスは?

 これまでのCEATECでは、学生向け専用ラウンジが用意されていたが、今年は用意されていない。だが、学生向けの展示が一部ブースで行なわれている。

 JEITA半導体部会は、タカラトミーとの連携で、等身大サイズの「半導体産業人生ゲーム」を今年も出展。

 学生の来場者が、半導体企業で働いた場合に起こる、さまざまな出来事を体験しながらゴールを目指す。疑似的に半導体企業でのキャリアアップを体験することができる。昨年は約500人の学生が体験したという。

CEATEC 2023の半導体産業人生ゲーム

「来場者特別サービス」ってなに?

 CEATEC 2024では、来場者特別サービスを実施している。

 来場者全員を対象に、幕張メッセ周辺の飲食店をはじめとした各施設でのお得なサービスが提供されている。施設ごとにサービス内容は異なるが、飲食代や購入商品の5~10%割引、サービス料50%割引、ドリンク1杯サービス、各種プレゼントなどが用意されている。

 開催期間中に、来場者特別サービスのサイトでQRコードをスキャンすると、「認証パス」および認証店舗リストと各特典内容が掲載されたサイトにアクセスできる。スマートフォンなどの「認証パス」画面か、印刷した紙を認証店舗へ提示すればいい。特別サービス実施店舗やサービスの内容も同サイトで確認できる。

 また、YCAT(横浜シティ・エア・ターミナル)行きや、東京駅八重洲口前行きのバスも用意されており、会場内を歩きすぎて、ゆっくり座って帰りたいという人にはおすすめだ。

 今年のCEATEC 2024は、JAPAN MOBILITY SHOW BIZWEEK 2024との併催もあり、久しぶりにホール1からホール8までを使用するという大規模なものになっている。会場が広く、出展企業が増加しているだけに、効率的に会場をまわりたい。

周辺施設の特別サービスについては、アクセス/特別サービスのページから詳細をまとめたPDFをダウンロードできる