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「CEATEC 2024」概要を発表、特別企画「AI for All」に23社が出展、講演にはOpenAI Japan社長らも
10月15日~18日に幕張で開催
2024年9月20日 13:15
CEATEC 2024が、2024年10月15日から18日までの4日間、千葉県千葉市の幕張メッセで開催される。その概要が、主催者である一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)から発表された。
2001年に第1回目を開催してから25周年の節目を迎える今年のCEATEC 2024では、25周年特別テーマとして、「Innovation for All」を掲げて、特別企画を用意するほか、日本自動車工業会(自工会、JAMA)が主催する「JAPAN MOBILITY SHOW BIZWEEK 2024」も同じ日程で併催し、業界の垣根を超えた共創の場が生むことになる。
CEATEC 2024は、幕張メッセの2~8ホールを使用。JAPAN MOBILITY SHOW BIZWEEK 2024は幕張メッセの1ホールを使用する。
CEATEC エグゼクティブプロデューサーの鹿野清氏は、「2001年に家電見本市としてスタートしたCEATECは、2017年からSociety 5.0のショーケースといえる展示会になり、イノベーティブな製品やデバイス、技術、サービス、ソリューションを展示してきた。25周年を迎え、その集大成として、『Innovation for All』をテーマに掲げた。イノベーションはあらゆる産業で起こり、あらゆる人が関わることになる。CEATEC 2024はそれを実現する場になる」と語った。
また、「IT・エレクトロニクスのイベントと、モビリティのイベントが併催されるのは史上初めてのことになる」とも述べた。
CEATEC 2024では、コンセプトに「Toward Society 5.0」(Society 5.0に向かって)を掲げ、テーマには「Innovation for All」を掲げる。また、開催趣旨として、「経済発展と社会課題の解決を両立する『Society 5.0』の実現を目指し、あらゆる産業・業種の人と技術・情報が集い、『共創』によって未来を描く」を打ち出している。
「新たなつながりや発見があるデジタルイノベーションの総合展がCEATEC 2024である。企業や団体はもとより、人と人がつながり、新たな社会をともに作り出すきっかけとなり、未来に向けて動きだす場になる」と位置づけている。
拡大された会場で、出店者・来場者も前年度超えを見込む
前年度の出展社数は684社/団体、来場者数は8万9047人だったが、これを上回る規模を見込んでいる。「前年は5ホールの利用であったのに比べて、今年は約6.5ホールをCEATECで使用する。展示エリアは拡大している。出展者の半数以上がAI関連のサービス、製品の展示を予定している」という。
展示エリアは、General Exhibits(通常出展)と、Special Exhibits(企画展示)で構成。電機大手では、ソニーグループ、日立製作所、パナソニックグループ、三菱電機、シャープ、富士通、NECが出展する。
また、主催者特別企画として、「パートナーズパーク」「ネクストジェネレーションパーク」「グローバルパーク」の3つのパークを用意する。
パートナーズパークでは、49社/団体が出展するデジタル田園都市国家構想特設パビリオンをはじめ、農業、海洋、働き方などの新規テーマのほか、社会全体のDXのあり方や未来の暮らし、それを支えるテクノロジーを中心に、100を超える企業や団体が参画して「共創」を発信する。「企業と企業の共創の結果をみせることができる。また、自治体との連携の成果もみせることができる」とした。会場には「Society 5.0カオスマップ2024」も用意しているという。
ネクストジェネレーションパークでは、スタートアップや大学研究機関に加えて、今年から企業内新規事業開発部門も出展が可能となり、前年の153社/団体を上回る約200社/団体が出展する予定だ。次世代を動かす企業や技術、人が集うエリアに進化させたという。「小さい卵の段階にある技術などを展示できる場所にしていきたい」と述べた。
グローバルパークでは、初出展となるラトビア投資開発公社をはじめ、在日アメリカ合衆国大使館総領事館商務部、カナダ・オンタリオ州政府、台湾情報セキュリティ協会、アラブ首長国連邦大使館、日欧産業協力センター、ウクライナが出展を予定している。各国の企業による最先端技術や革新的なソリューションが展示される予定だ。
CEATEC 25周年特別企画となる「AI for All」では、23社/団体が出展。AIで世界を変えていく最前線に立つ企業や団体とともに、未来社会や最新技術、最新ソリューションを発信するという。「23社の展示とともに、AIに関するコンファレンス、パネルディスカッションを毎日開催することになる」のことで、CEATEC 2024の展示会場のほぼ中央に展示エリアを配置。AIに関する最新情報を発信する場になる。
併催するJAPAN MOBILITY SHOW BIZWEEK 2024との相乗効果も
併催となるJAPAN MOBILITY SHOW BIZWEEK 2024と、事前入場登録システムの共有のほか、両会場の相互乗入動線の設定、主催者によるVIP向けツアーの連携、コンファレンスプログラムの連携などを行うことになる。これにより、自動車産業関連の来場者をはじめとした相乗効果による来場者数の増加、出展者間の交流機会の創出、情報発信機会の拡大などを見込んでいる。
鹿野氏は連携施策について「JEITAと自工会とは長年の連携がある。CEATECと同様に、JAPAN MOBILITY SHOWでも共創をテーマに掲げている。今回は、併催の提案を自工会からもらって実現した。JAPAN MOBILITY SHOW BIZWEEK 2024には、スタートアップ企業が多く出展すると聞いている。また、CEATEC 2024に出展する企業のなかにはモビリティ向けの製品や部品を展示するケースも多い。2つの展示会場は、3つの通路でつながっており、相互に行き来ができる」と、業界を超えた共創が生まれることへの期待を語った。
特別セッション「未来を創るAI」ではOpenAI Japan社長らが講演
講演では、25周年特別セッション「未来を創るAI:イノベーションと挑戦」を開催。OpenAI Japanの長﨑忠雄社長による「Open AIが拓く未来」と題した講演のほか、「AI for All」エリアに出展する企業や団体のリーダーが登壇し、AIによって実現する未来の社会を考える場となる。
会期初日には、「サスティナブルな社会の実現に向けて~多様なフロントランナーが思いを語る~」をテーマに、いすゞ自動車の片山正則会長 CEOや、パナソニック ホールディングスの津賀一宏会長などが登壇。さらに、「デジタル田園都市国家構想による国民生活の豊かさの向上」と題して、内閣官房や経済産業省、総務省、デジタル庁、国土交通省が登壇し、デジタルの力を活用して、地方の社会課題解決への取り組みや魅力の発信などについて議論する。
会期2日目には、「防災DX 特別セッション~デジタルライフラインで築く強靭な地域づくり~」が行われ、防災担当大臣の 松村祥史氏、石川県知事の馳浩氏、セコム特別顧問の中山泰男氏が登壇する。
会期中には、「AI」や「DX」、「5G/6G」などテクノロジーに関する約200のコンファレンスが行われる。また、主催者企画展示と連動して会場内の4つの特設ステージにおいてもセッションが行われる。
オンラインセッションも用意しており、10月1日から先行して公開されることになる。来場登録者は10月31日までの聴講が可能だ。
なお、初日のオープニングセレモニーでは、パナソニックホールディングスの津賀会長と、千葉県の熊谷俊人知事が登壇することも発表。米CESと独IFAのトップからのビデオメッセージも予定されているという。
CEATEC 2024の開場時間は、10月15日は、午前10時から正午までがプレミアムタイムとなり、招待者およびメディア関係者だけが入場できる。一般公開は、15日が正午から午後7時まで、16日~18日は、午前10時から午後5時まで。入場は無料だが、登録入場制となっている。
登録はCEATEC 2024公式サイトから行える。また、JAPAN MOBILITY SHOW BIZWEEK 2024と共通の来場登録システムを採用しており、一度の登録で、発行されたQRコードを使って、両展示会に入場できる。