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小泉環境相、ワーケーション推進へ「組織の働き方のルール見直しを」

「ワーケーションEXPO@信州」でメッセージ

長野県の阿部守一知事

 長野県の主催で開催されているイベント「ワーケーションEXPO@信州」で5日午後、ワーケーションをテーマにしたフォーラムが行われ、阿部守一知事があいさつ。「いま、社会に新しい変化が生まれつつある。その1つがテレワーク。働く場所は固定的でなくてもよいのではと多くの皆様が実感している。働くことと余暇を楽しむことを一体で進めていくワーケーションは、働き方改革や生産性向上だけでなく、地域の活性化にも大きな効果がある」などと述べ、ワーケーションの誘致に期待を示した。

 また、小泉進次郎環境大臣、和歌山県の仁坂吉伸知事もビデオメッセージを寄せた。

小泉進次郎環境大臣

 環境省では国立・国定公園でのワーケーションを推進しており、小泉大臣は「環境省が今年度の補正予算に盛り込んだ国立公園などでのワーケーションの実施や受け入れ環境の整備に対する補助制度も非常に好評で、多数の申請をいただいた」と述べ、ワーケーションの環境整備の必要性について訴えた。

 ワーケーション推進のため、組織の働き方のルールを見直していく必要性についても言及。「環境省では7月にテレワーク実施要領を改訂し、職員が自宅以外の場所でもテレワークできるようにした。これにより環境省入省1年目の職員有志から『ワーケーションデイズ』という提案が出され、9月に約10名の職員がワーケーションを実施した。9割の職員がモチベーション高く働けた、心身ともに健康になったと回答。また、7割の職員が業務効率もよくなったと回答している。このような職員の多様な働き方を実現するためにも、ぜひ企業や自治体などそれぞれの組織においても働き方のルールの見直しを進めてほしい」と、環境省での事例なども紹介した。

 長野県とともに「ワーケーション自治体協議会(WAJ)」の設立を主導した和歌山県の仁坂知事は、「ワーケーション等を取り入れ、真の意味での働き方改革を企業としても追求してほしい」と訴えた。

和歌山県の仁坂吉伸知事

 フォーラムは軽井沢プリンスホテルで行われ、オンラインで配信された。ワーケーションEXPO@信州ではそのほかにも、オンラインで見学できる「バーチャルブース」も開設。ワーケーションの誘致に積極的な自治体が全国から30以上出展し、受け入れ施設などを紹介するとともに、担当職員らがオンライン商談にも対応した。あわせてリアルでは、長野県のワーケーションモデル地域にもなっているいくつかの自治体で「信州リゾートワーク体験会」が実施された。