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「お試し」のはずが定期購入に!? 誤認を誘うネット通販のトラブルに国民生活センターが注意喚起

 独立行政法人国民生活センターは3月12日、ダイエットサプリなどのネット通販トラブルに対して注意を促す情報を発表した。SNSの広告を見て「お試し」のつもりで購入手続きを行ったが、購入回数の条件があるコースになっていた、のような相談が寄せられているという。

 このようなトラブルは中高年の占める比率が高いが、10代、20代も多く見られ、事例として紹介されている20代の相談者は、SNSの広告からアクセスしたウェブサイトでダイエットサプリを購入した。購入時の画面は保存していないが、いつでも解約できると書いてあったと記憶しているという。

 お試しで1袋だけ注文したつもりだったが、初回の商品が届き、代金を支払った後、さらに2回目の商品も届いた。驚いて事業者に電話で解約を申し出たところ「6回の購入が条件のコース」と言われ、定期購入だと分かったという。しかも、2回目の商品には約1万円の請求書が入っており、3回目以降はさらに金額が上がっていくようだという。

 別の10代からの相談事例では、定期購入のつもりでなく注文した美容液が定期購入扱いになっており、初回の代金は支払えるが、2回目以降は支払えないので解約したいというものもある。

注文時「最終確認画面」をよく確認し、スクリーンショットの保存を

 このようなトラブルを防止するポイントとして、同センターでは、注文時の「最終確認画面」の表示をよく確認し、スクリーンショットを保存しておくようにとしている。

 広告などで「いつでも解約可能」などと記載されていても、「最終確認画面」にどのような条件が表示されているかが重要となる。特定商取引法では、販売業者等に、販売サイトの「最終確認画面」において、顧客が注文確定の直前段階で、分量、販売価格・対価、支払の時期・方法、引渡・提供時期、申込期間(期限のある場合)、申込みの撤回、解除に関することなどの契約の申込みの内容を確認できるように表示することを義務付けており、表示がなかったり、不実の表示や誤認させる表示があって消費者が実際に誤認した場合には、申し込みの意思表示を取り消すことができる。

 また、少しでも不安に思った場合には、早めに消費者ホットライン「188(いやや!)」番や、国民生活センターなどに相談するようにとしている。