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携帯の電波が届かない広島県の山間部で、Wi-Fi HaLowを用いたドローン配送サービスの実証、EY Japan
2025年3月27日 07:00
EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社(EY Japan/EYSC)は3月25日、広島県神石郡神石高原町において、Wi-Fi HaLowを用いたドローンによる日用品の配送などを行う「中山間地域のLTE不感エリアにおけるWi-Fi HaLowを活用したドローンサービス実証」を実施したと発表した。
この実証は、総務省の令和6年度「地域デジタル基盤活用推進事業」の実証事業として行われた。Wi-Fi HaLowは一般的なWi-Fiほどの高速通信はできないが、約1kmの長距離通信が可能であることが特徴。
本実証では携帯電話の電波が届かないエリア(LTE不感エリア)を含む中山間地域(農業地域類型区分のうち、中間農業地域と山間農業地域を合わせた地域。全国の耕地面積の約4割、総農家数の約4割、農業産出額の約4割を占める)において、ドローンの制御にWi-Fi Halowが用いられた。
実証では、飛行ルートの通信状況に応じてLTEとWi-Fi HaLowを切り替え、ドローンが制御可能であることを確認した。同時に、飛行ルートの延長線上に人物を配置し、ドローンを自律飛行させて、人物の検知をWi-Fi HaLow経由でPCにより確認するとともに、PCから安全地帯への着陸を指示し、指定どおりの場所に着陸することを確認した。
実証は2024年12月に行われ、成功を確認した。今後は、買い物困難者の支援などのために、ドローン物流の運用が期待されるとしている。
「地域デジタル基盤活用推進事業 令和6年度 実証事業1次公募採択案件」(総務省)より。実際の飛行ルートなどには一部変更が生じているという