■「クリック詐欺」がいよいよ社会問題に
米国のWashington Post紙に、クリック詐欺の記事が掲載された。すでにNew York TimesやWired、CNN、CNETなど一般紙から専門紙までのさまざまなニュース媒体にこの「クリック詐欺」ということばが使われるようになっており、すっかりメジャーな単語になってしまったと言っていいだろう。たぶん近いうち、NewsweekやTIMEのような雑誌にも、この問題に関する突っ込んだ記事が書かれるようになるんじゃないかな。そうなったら、テレビで取り上げられるようになるのも時間の問題だ。
今年初め、GoogleやYahoo!、Ask Jeevesといった検索企業が広告主企業たちに共同訴訟を起こされている。クリック詐欺の責任の一端はこうした検索企業にあるというのが、提訴した広告主たちの訴えだ。それどころか広告主たちは、「検索企業はクリック詐欺が続くことをひそかに狙っていて、これは広告主に対する広告料金の過剰請求だ」とも主張している。
この訴訟の結果によっては、さらに大きな社会問題となり、テレビニュースで報道されるような事態になるのは間違いない。
■地域検索(ローカルサーチ)の使いみち
地域検索(ローカルサーチ)が最近、ますます大きな注目を集めるようになってきている。地域検索というのは、たとえばgoo エリア情報検索実験のようなもののことだ。
このgooのサービスは地図をグリグリ動かすことができて使いやすく、非常に興味深いサービスだが、地域検索は地図のユーザーインターフェイスだけでなく、ユーザーにさまざまな地域情報を提供していこうという考えから生まれてきている。
こうした地域検索が増えてくると、Webサイトが持っている地域情報がロボットに収集され、地域検索の検索結果にそうした情報が集約されていくということになる。たとえばあなたの会社が港区北青山にあるとすれば、「北青山」と検索した中にあなたの会社の地理情報も地図の中に表示され、そしてあなたの会社がどのような業務を行なっているのかまでが検索結果に表示されるというわけだ。
だからこれからは、Webのソースに自分(や自分の会社)の持っている地域属性を記述しておくことが重要になる。具体的には、「社名」「業務内容」「住所」「電話番号」などだ。このデータはコンタクトページだけでなく、あなたのサイトの各ページに盛り込んでおく必要がある。
ローカルサーチ、今のところは以下のようなモノがある。お試しあれ。
■URL
goo エリア情報検索実験
http://map.labs.goo.ne.jp/
■補足など……
- 先だってのSearch Engine Overdriveイベントに来ていただいた方々、本当にありがとう。いつもの仲間に会えたし、新しい人たちにも出会えることができてとても楽しかった。皆も楽しかったよね? もし次回のイベントに意見や助言があったら、ぜひメールをしてほしい。
- それから僕と一緒にSEOやSEMの仕事をしてくれる仲間を求めています。経験は問いません。
- この@searchスタイルというのは、すごくおもしろい。RBBの記事から。
■URL
@searchスタイル
http://www.nifty.com/search/style/
■関連記事
・ @nifty、検索結果の表示画面をカスタマイズできる「@Searchスタイル」(2005/04/11)
(2005/05/18)
【著者プロフィール】 |
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・文=ジェフ・ルート(Jeff Root)
ECジャパン株式会社のSEOチーフスペシャリスト。日本には出たり入ったりで早や10年。メールアドレスは「jeff@ecjapan.jp」。日本語もOKなので、気軽にメールをくれると嬉しい。 |
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・翻訳=佐々木俊尚
元全国紙社会部記者。その後コンピュータ雑誌に移籍し、現在は独立してフリージャーナリスト。築42年の古い家で、犬と彼女と暮らす。ホームページはこちら。 |
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