2011年に最も読まれた記事は「Carrier IQ」

INTERNET Watc年間アクセスランキング

 INTERNET Watchで今年1年間に掲載したニュース記事(1月5日付~12月26日付)について、アクセス数による上位20位までのランキングを算出した。

 東日本大震災の影響がアクセスランキングにも表れている。2位、4位、6位、9位、12位、13位と、20本中6本が計画停電や原発事故、放射線量など、東日本大震災に関連する記事だった。

 その2位の東京電力の計画停電に関する記事は11月末まで年間アクセス数で最多だったが、12月に入って「Carrier IQ」の記事が、わずか数日でそれを超えるアクセス数を集めて年間1位になった。Carrier IQは、携帯サービスの品質管理のためにスマートフォンの動作を記録し、携帯キャリアなどに送信するものだという。しかし、こうしたソフトの存在をユーザーに知らせることなく端末に埋め込んでいたことが問題視された。

 さらに、国内で販売されているスマートフォンにもCarrier IQが含まれているのではないかとの懸念が当然ながら巻き起こり、米国のスマートフォンでの問題が、日本でこれほどまでに関心を集める結果になった。日本のスマートフォンへのCarrier IQの埋め込みの有無が確認できるまでにタイムラグがあったこと、機能はしないもののCarrier IQのファイルが入ったまま日本で出回っていた端末も存在していた事実が後から判明したことなども、ユーザーの不安を大きくしてしまった。

米Carrier IQのウェブサイトセキュリティ研究者のTrevor Eckhart氏が、Carrier IQのソフトが動作する様子の動画をYouTubeで公開したことで、この問題が注目されることになった

 3位はDropboxの日本語化の記事。海外で人気のサービスの日本上陸ということでは、7位に動画サイト「Hulu」の日本進出の記事がランクインしている。

 Googleの動向への注目は相変わらず高く、Android Market(8位)、Google Maps APIの有料化(10位)、Google Chrome 10(15位)、ウェブプログラミング構造化言語「Dart」(20位)の4本がランクインした。

 このほか、2010年の年間アクセスランキングで1位だった「ダウンロード違法化」の施行ほどの大きな動きはなかったが、著作権法の改正議論は今年も続いており、著作権関連の記事が3本(11位、14位、16位)入っている。

順位記事名掲載日
1AndroidとiOS、プライバシーを丸裸にするソフトが仕込まれていたことが発覚12/2
2東京電力、計画停電を25グループに細分化。明日26日から適用3/25
3Dropbox、メニューが日本語化されたクライアントソフトを公開4/18
4NTT東日本、東京電力の計画停電での影響サービスを公表3/14
5ペニーオークションで撤退相次ぐ、返金に応じない事業者も1/28
6マピオンが福島原発の避難半径地図を公開、原発周辺の風向きも表示3/13
7米国のテレビを変えた動画サイト「Hulu」が日本進出、年内にサービス開始8/11
8「Androidマーケット」ウェブ版、PCからアプリのインストール・管理が可能に2/3
9東京電力が「電力使用状況グラフ」を公開、1時間ごとに更新3/22
10Google Maps API有料化の詳細発表、該当ユーザーは2012年初めに強制課金開始10/28
11著作権法改正で「マジコン」「リッピング」規制へ、文化庁が方針1/26
12正しい情報をリアルタイムで得るために、最低限フォローしたいTwitterアカウント3/18
13東京電力、3月15日(火)の計画停電の実施予定を発表3/14
14コンビニコピー違法化、私的クラウド補償金も!? “私的複製”見直しへ審議9/26
15米Google、Chrome 10安定版公開~速度向上とユニークな設定画面3/9
16“リッピング違法化”は著作権法の保護範囲を大きく逸脱、MIAUが反対声明1/28
17セブン&アイ、無料公衆無線LANサービス「セブンスポット」を12月1日開始11/29
186月8日実施の「World IPv6 Day」、フレッツ利用者は注意を6/2
19「バルス」の瞬間のツイート数は秒間2万5088件、Twitterが「新記録」公式発表12/14
20米Google、ウェブプログラミング構造化言語「Dart」を発表10/11

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(編集部)

2011/12/27 12:00