12月7日に行なわれた「アルファブロガー・アワード 2007」にて15名のブロガーが「アルファブロガー」として選出、というニュースで始まった先週は、ブログ関連の話題が多様かつ豊富でした。「『Movable Type』のオープンソース化」「東京大学大学院生がブログ分析サービス公開」といった新しいツールのニュースがあった一方では、「ブログ目線から見た優良コンビニ」「ブロガーが萌える職業ランキング」といった、コンテンツ関連の非常にやわらかいニュースも。
ブログから少し視野を広げて、いわゆるCGM(ユーザー作成メディア)周りを見渡すと、「ニコニコ動画の月間利用時間が2ちゃんねるを上回る」「『はてなハイク』『はてなワールド』のβテスト開始」といった話題もありました。
企業の動きとしては、マイクロソフトの3つのサービスパック(Vista、Office 2007、XP)に関するものが目立ちました。Vistaの販売が伸び悩んでいると言われる中、「SP1が出たらVistaを検討しよう」と考えていた方には、Vista SP1の内容が気になるところでしょう。これら3つのサービスパックについて、今週は解説します。
◆ヤフーが個人ブログ含む外部サイトに広告配信開始、“ヤフー版AdSense”も
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/12/13/17867.html
12月13日、ヤフーはブログ等を対象にした広告配信「アドパートナー」を開始。コンテンツマッチのテキスト広告と、閲覧者が利用したヤフーのサービスをもとに、関心に沿った内容のディスプレイ広告を表示。報酬はYahoo!ポイントまたは現金で受け取ることができる。
◆マイクロソフト、「Windows Vista SP1 RC」を一般公開
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/12/12/17849.html
12月12日、マイクロソフトは「Windows Vista SP1」のリリース候補版(RC)を、ダウンロードセンターを通じて公開した。通常利用する環境でなく、テスト用の環境にインストールすることが推奨されている。
◆総務省、青少年の携帯・PHS利用でフィルタリング機能を原則義務化
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/12/10/17816.html
12月10日、総務省は、青少年の携帯・PHSに対するフィルタリング導入を促進するよう携帯・PHS4社と電気通信事業者協会(TCA)に要請。各社はフィルタリングサービスの原則適用などの取り組みを発表した。
◆落とし物や忘れ物はネットから検索が可能に、改正遺失物法が施行
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/12/10/17803.html
12月10日に改正遺失物法が施行。落とし物や忘れ物がWebから検索できるようになった。検索ページは都道府県別で、警察庁のサイトからリンクされている。また、拾得物の保存期間が6カ月から3カ月に短縮など、拾得物の取り扱い方法などについても改められている。忘れ物・落とし物をしてしまったときは早めにWebからの検索を。
◆「ATOK 2008」2月8日に発売、はてなやgooとの連携機能を正式提供
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/12/11/17828.html
12月11日、ジャストシステムは「ATOK 2008 for Windows」を2008年2月8日に発売すると発表。「ATOKダイレクト」機能によりWebサイトの情報と連携し、「はてなダイアリーキーワード」や「goo 辞書」の単語を候補として表示できるようになる。その他、「乗り換え案内」や、「Yahoo! JAPAN」と連携した機能の追加が発表された。
● マイクロソフト3製品のサービスパックについて確認しておこう
マイクロソフトは12日、Windows Vista SP1のRCと、Office 2007 SP1を公開しました。また、Windows XPのSP3が2008年前半に予定されており、現在β版(βテスターのみに配布)となっています。
「サービスパック」とは、複数の更新プログラムをまとめて1つにしたもので、ばらばらに適用していくよりも導入がしやすくなります。また、同時に機能改善が図られたり新機能が追加されることもあります(例:Windows XP SP2では「Windowsセキュリティセンター」など)。サービスパックの導入は、セキュリティ確保の観点から強く推奨されますが、それだけでなく、新機能の利便性も得られる(場合がある)わけです。
3つのサービスパックについて、それぞれの現状と公開スケジュール、そして内容を確認しておきましょう。
・Windows Vista SP1
状態:12月12日にRCが公開になり、現在、誰でもダウンロード可能(ただし、テスト用の環境での利用が推奨されています)。正式公開予定は2008年第1四半期
内容:バグ修正やセキュリティ向上のほか、安定性・互換性・パフォーマンスの改善プログラムを含んでいます。主な新機能はexFAT対応、RDPの通信効率向上など。Windows Vistaの改善プログラムは自動更新の対象として配布を行なっている(XPでは脆弱性の修正のみ)ので、SP1公開を待たなくても改善された環境を利用できるとされています
・Office 2007 SP1
状態:12月12日に正式版が公開済み
内容:バグの修正、キュリティ向上、安定性・パフォーマンスの向上。大きな新機能はありません
・Windows XP SP3
状態:βテスター向けβ版配布中。正式公開予定は2008年上半期
内容:バグの修正、セキュリティ向上を中心に、ビジネスユーザー向けのセキュリティ関連で新機能をいくつか。アップデート内容は小規模なものになるとされています
関連情報
■URL
関連記事:笠原一輝のユビキタス情報局 MicrosoftがWindows XP SP3 β版を公開[PC Watch]
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2007/1009/ubiq201.htm
2007/12/17 11:26
|
小林祐一郎 プログラマ、編集者、Webディレクター等を経て、ライター・編集者として活動。興味のあるテーマは「人はどうすればネットで“いい思い”ができるのか」 。ごく普通の人の生活に、IT技術やネットのコミュニケーションツールがどんな影響を与え、どう活用できるのかを研究している。近著「Web2.0超入門講座」(インプレス) |
- ページの先頭へ-
|