スッキリ分かるWi-Fiルーター(ASUS編)
Wi-Fiでやってみた【ZenWiFi編】第2回
「インターネットが遅い!」をWi-Fiで解決、スマホで1Gbpsを実現するWi-Fi 6
2020年9月1日 10:00
「インターネットが遅い!」のは、さまざまな理由が考えられるが、有力な原因の1つがWi-Fiだ。
Wi-Fiの機材が古かったり、置き場所が悪くて電波が弱かったり、さらには「そもそも規格が古すぎて、速度が出るわけもない」なんて場合もある。
そこでお勧めしたいのが、ここ2年ほどで急速に普及している最新規格「Wi-Fi 6」(11ax)の導入だ。
1つ前の規格であるWi-Fi 5(11ac)に比べて速度が大きく向上しており、さらに複数のWi-Fi子機があっても混雑による速度低下が最小限に抑えられる。今回は、実際にどのくらい高速化するのか、検証してみたい。
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検証に使った機材は、ASUSのWi-Fi 6対応メッシュWi-Fiルーター「ZenWiFi AX」と、Wi-Fi 6に対応した「iPhone 11」、そしてWi-Fi 5対応スマートフォンの3つだ。
1201Mbps対応のiPhone 11でルーターに接続、インターネットの速度も600Mbps超
まずはZenWiFi AXの設定画面にログインすると確認できる接続デバイス一覧から、リンク速度を確認してみる。
Wi-Fi 5対応スマートフォンのリンク速度が866.7Mbpsなのに対し、Wi-Fi 6対応のiPhone 11は1201Mbpsと、単純計算で4割近く高速化されている。しかも、有線LAN接続で一般的な速度である1Gbps(1000Mbps)を上回っている。
ただし、リンク速度は、あくまでも親機と子機との間の最高速度を示すものなので、実際の通信速度がどれくらい高速化されるのかも確認してみよう。
端末側の性能差で速度に差が付かないよう、今度はiPhone 11を使って、接続先をZenWiFi AXと、ほかのWi-Fi 5対応ルーターで切り替えて、ウェブブラウザー上からGoogleのスピードテストを実行してみた。
Wi-Fi 5ルーターに接続したときの300Mbps強に対して、Wi-Fi 6は600Mbpsを大きく上回り、速度差は約2倍にもなった。念のため、ほかのスピードテストも試してみたところ、やはり同じような傾向が見られた。Wi-Fi 6による高速化が、明確な値として確認できたと言えるだろう。
Googleのスピードテストは、Googleで「インターネット速度テスト」と検索した結果から実行できる。なお、ルーターに有線LANで接続したPCで同じスピードテストを実行してみたところ、その値は800Mbps前後となった。
インターネット接続は、Wi-Fiルーターから先のインターネット回線が混雑して低速になることもあるため、Wi-Fi 6にすればインターネットの通信速度が上がるとは限らない。とはいえ、筆者宅のように十分高速なインターネット回線がある場合は、Wi-Fi 6に対応したルーターを利用するメリットは大きいと言えそうだ。
(協力:ASUS JAPAN株式会社)