被害事例に学ぶ、高齢者のためのデジタルリテラシー

それってネット詐欺ですよ!

システムが壊れているのでソフトをインストールするようにと表示された!

あなたの両親も“ネット詐欺”の餌食になっているかもしれません――その最新の手口を広く知ってもらうことで高齢者のデジタルリテラシー向上を図り、ネット詐欺被害の撲滅を目指しましょう。この連載では、「DLIS(デジタルリテラシー向上機構)」に寄せられた情報をもとに、ネット詐欺の被害事例を紹介。対処方法なども解説していきます。

 ウェブサイトを閲覧していると、いきなり「システムが破損しています」や「ドライバーが削除されました」「あなたのパソコンはウィルスに感染しています!」とメッセージが表示されることがある。中には、ビーッ!と音が鳴ることも。続けて、修復するにはこちらをインストールしてください――と、何かのソフトをダウンロードさせようとしてくる。

 パソコンが壊れたり、ウイルスに感染しているのは困る、と感じてソフトをインストールしてしまうと、トラブル発生となる。これは、いわゆる「偽セキュリティソフト詐欺」というもの。

このような画面が出ても、うかつにソフトをインストールしないように注意しよう

 インストールされるソフトや宣伝文句にはさまざまなパターンがあるが、ソフトの目的は大きく2つに分けられる。1つは、そのソフトそのものがマルウェア(悪意のあるプログラム)で、ユーザーのPCをコントロール下に置いてしまうケース。昔は、PC内のデータを破壊したり、プライベートなデータをネットに流出させることが多かったが、最近は「ボット」にするパターンが多い。PCがボットになると、ユーザーが知らないうちに遠隔操作され、どこかのウェブサイトを攻撃する際の踏み台にされてしまう可能性がある。

 もう1つが、個人情報を詐取すること。ソフトを使うには、クレジットカードや連絡先を入力してください、と表示される。しかし、金額が小さかったり、何なら無料期間内に解約すればお金はかかりません、と表示するなど、入力しやすくなっている。入力したら、その個人情報はネットで永遠に売買され続けていく。クレジットカードには、高い金額の請求が届くことになるだろう。

 そして、どちらのパターンもセキュリティソフトとしての機能は全くない。デメリットしかない、詐欺行為なのだ。

 怪しいウェブサイトを見ていて表示されたこの手のメッセージは無視すること。次に、このようなメッセージが出てきても動じないように、セキュリティをしっかりすること。

 Windows 10であれば、「Windows Defender」という標準のセキュリティ機能が有効になっていれば安心。サードパーティのセキュリティソフトを使う際も、無料だからと怪しいところのソフトをダウンロードするのではなく、トレンドマイクロやシマンテック、マカフィー、キヤノンITソリューションズ、ソースネクストといった有名メーカー製品を購入することをお勧めする。

「被害事例に学ぶ、高齢者のためのデジタルリテラシー」連載記事一覧

DLIS(デジタルリテラシー向上機構)

高齢者のデジタルリテラシー向上を支援する団体で、現在、NPO法人の申請中です。今後は、媒体への寄稿をはじめ高齢者向けの施設や団体への情報提供、講演などを行う予定となっています。もし活動に興味を持っていただけたり、協力していただけそうな方は、「dlisjapan@gmail.com」までご連絡いただければ、最新情報をお送りするようにします。