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【使いこなし編】第196回
Synology「BeeStation」にPCブラウザー版「BeePhotos」から写真をアップロードする
2024年5月23日 06:00
本連載では、Synologyのパーソナルクラウド「BeeStation」の活用を第185回から実践している。前回まで、スマホの写真管理アプリ「BeePhotos」を使って、BeeStation上で写真や映像を管理する方法を実践してたが、今回からは、PCからウェブブラウザー版のBeePhotosを使ってみよう。
ウェブブラウザーからアクセスすることで、スマホアプリと同じ機能を使うことができる。ちなみにWindowsの「BeePhotos」も用意されている。これは後の回で、ファイル管理の「BeeFiles」とともに実践しよう。
ウェブブラウザー版のBeePhotosを利用するには、設定時と同じくセットアップポータルにログインし、「BeePhotos」を選択する。
▼BeeStationのセットアップポータル
BeeStation
簡単に写真を絞り込める「クイックフィルタ」を使う
ウェブブラウザー版BeePhotosは、アプリ版で下部にあるタブが左にある程度のちょっとした違いなので、これまで覚えた使い方で迷うことはないはずだ。機能としては、スマホアプリ版にはない、ちょっと便利な機能をいくつか備えているので、これを見ていこう。
まず、[写真]タブの[クイックフィルタ]を表示させてみてほしい。アプリ版よりも詳細なさまざまな条件を指定して検索できる。
条件を設定してアルバムを作る
もう1つ、ウェブブラウザー版独自の機能として、条件を指定したアルバムの作成を楽しんでみよう。[アルバム]タブの[+アルバムの作成]をクリックすると、アプリにはない[アルバムを作成するための条件設定]というメニューが選択できることが分かる。
ここでは期間とタグや位置情報、ファイル名を組み合わせた条件を設定でき、条件に合ったアルバムを表示できる。例えば「2024年1月1日~6月30日の、タグ『マフ』が付いた写真」のような条件を設定し、2024年上半期ベスト猫写真集を簡単に作ることもできる。(「マフ」は筆者の愛猫の名前である)。また、位置情報を使って「2024年4月29~5月7日の、東京駅周辺で撮影した写真」のような設定もできるので、特定のイベントの写真を集めたい場合などにも便利だ。
iPhoneで撮影した写真をJPEGでPCにダウンロードする
最後に、PCからブラウザーを使っていると便利な、iPhoneで撮影したHEIFフォーマットの写真をJPEGに変換してダウンロードする方法を見ておこう。HEIFフォーマット(拡張子は.heic)は、以前の連載でも触れているが、iPhoneのカメラで標準的に使われている高率の高いフォーマットだ。現在のmacOSやWindows 11(23H2)でも標準で対応しているので、さほど気にするほどでもないのだが、少し古いPCでは見ることができない可能性もある。
PC上で写真を仕事などで使う場合には、JPEGで扱った方が互換性が高く安心できるだろう。ウェブブラウザー版BeePhotosでは、ダウンロード時にJPEG変換が簡単にできるので、このような場合は活用しよう。なお、ファイルは長辺が1700ピクセルに縮小リサイズされたJPEGとなる。どうしてもオリジナルサイズでほしい場合には、[オリジナル]からダウンロードして、別途フォトレタッチソフトなどで変換することになる。
JPEGを利用しやすくするため、iPhoneで撮影時の設定を変えてJPEGで保存するという選択肢もあるが、iPhoneやBeeStationにはHEIFのまま保存した方が圧縮効率が高く多くの写真を記録できるので、保存設定はHEIFにしておき([カメラ]アプリの[フォーマット]を[高効率]に設定)、PCでダウンロードする時に必要に応じてJPEGにするという使い方がおすすめだ。
ちなみに、ミラーレスデジタルカメラなどでも、一部モデルでHEIFフォーマットが採用されている。今後、徐々にHEIFフォーマットが普及していくと思われるので、写真の保存形式として積極的に利用していくのがいいだろう。
なお、Live Photosとして撮影しアップロードした場合には、ここでダウンロードすると動画と静止画ファイルがZIP圧縮された状態でダウンロードされる。HEIF形式かつLive Photosで撮影していた場合には、[オリジナル]ではHEIFのまま、[圧縮したJPEG]ではJPEGに縮小変換されるという機能も同様に利用できる。