自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!

【使いこなし編】第292回

Macにバックアップした「写真」アプリのデータを外付けストレージに移動する

 スマートフォンのバックアップについて実践しているが、今回は、iPhoneからMacの「写真」アプリにバックアップしたデータを、さらにバックアップするべく外付けストレージに移動する方法を実践する。

 第275回第279回では、スマートフォンのデータをまるごとPCへバックアップする手法を実践した。続けて、第280回からは、スマートフォンの写真と動画を、ファイルとしてPCにコピーする方法を実践している。

 第289回からは、Macを使ったiPhoneのバックアップを実践しており、第290回では、MacにiPhoneをケーブル接続した状態で、標準で付属する「写真」アプリに写真と動画を取り込んでみたところだ。

「写真」アプリで使われるライブラリの仕組み

 Macの「写真」アプリは、「ピクチャ」フォルダ内の「Photos Library.photoslibrary」という名前のライブラリパッケージに、写真や動画をまとめて保存する仕組みになっている。ここには、Macに取り込む前にiPhoneで編集した結果も反映されている。定期的にiPhoneからMacに写真を転送して、この「Photos Library.photoslibrary」を大切に保管しておくことで、写真と動画のバックアップになる。

 とはいえ、保存する写真と動画が増加するにつれ、内蔵ストレージの「ピクチャ」フォルダ内以外の外付けストレージに移動させたいと考える人は多いだろう。「写真」アプリでは、ライブラリ自体を外付けストレージへ保存し、起動時に切り替えて利用できる。

 ここで注意したいのが、「写真」アプリはiCloud写真との同期機能を備えている点だ。このiCloud写真と同期できるのは、「システム写真ライブラリ」として指定したライブラリだけだ。ライブラリを切り替えると、自動的にiCloud写真との同期がオフに切り替わるのだが、今回はMacではiCloud写真は利用しないことにしておき(iCloudではなくケーブル接続で直接バックアップしているため)、あらかじめオフに設定しておく。

 「写真」アプリの[写真]メニューから[設定]を開き、[iCluod]タブで[iCloud写真]のチェックを外しておく。

[写真]メニューから[設定]を開き、[iCluod]タブで[iCloud写真]のチェックを外しておく

ライブラリのコピーと切り替え手順

 ライブラリ操作を行う前には、「写真」アプリを必ず終了させておく。

ライブラリ操作を行う前に、「写真」アプリを必ず終了させる

 「写真」アプリの終了を確認したら、「ピクチャ」フォルダ内の「Photos Library.photoslibrary」を外付けストレージにコピーする。その後で、「Option」キーを押しながら「写真」アプリのアイコンをクリックして起動すると、ライブラリを選択する画面になるので、外付けストレージにコピーしたライブラリを選択し、[ライブラリを選択]ボタンをクリックして、新しいライブラリで起動する。ライブラリを選択時にファイルのパスが表示されるので、「Volumes/(外付けストレージ名)~」になっているか確認すると確実だ。

「ピクチャ」フォルダ内の「Photos Library.photoslibrary」を外付けストレージにコピーする
「Option」キーを押しながら「写真」アプリのアイコンをクリックして起動する
ライブラリ選択画面が表示される。外付けストレージにコピーしたライブラリを選択(表示されていない場合、[その他のライブラリ]から選択)し、[ライブラリを選択]ボタンをクリック。ライブラリを選択すると、ファイルのパスが表示されるので確認するとよい

 システム写真ライブラリとして指定すると、写真の保存先や検索対象になり、「ピープルとペット」や「メモリー」の自動作成も行われるようになる。iCloud写真と同期するライブラリになる。今回はiCloud写真との同期はオフにしているので関係ないが、常に外付けストレージのライブラリで「写真」アプリを使うのなら、これをシステム写真ライブラリに設定しておくとよい。

 ただし、システム写真ライブラリに指定した外付けストレージを取り外した状態で、「写真」アプリを起動しないよう気をつける必要がある。外付けストレージを外すときは、必ず「写真」アプリを終了してから行う。

 システム写真ライブラリとして指定した後には、iCloud写真と同期する設定にすることも可能だが、設定するとiCloudからすべての写真と動画がダウンロードされるので注意する。

外付けストレージのライブラリが読み込まれて、「写真」アプリが起動する。中身は同じだが、「コレクション」内の自動生成される「ピープルとペット」などがまだない
設定を表示すると、システム写真ライブラリに未設定なので、[iCloud]タブは設定できない
[一般]タブの[システム写真ライブラリとして使用]をクリックする。システム写真ライブラリに設定されているライブラリでは、このボタンはグレーアウトして押せなくなる

「ピクチャ」フォルダ内のライブラリを削除する

 このライブラリ変更作業の後に、「写真」アプリを終了させ、「ピクチャ」フォルダ内の「Photos Library.photoslibrary」ライブラリは削除してしまい、Macの内蔵ストレージに空きを作ることも可能だ。

「写真」アプリを終了させ、「ピクチャ」フォルダ内の「Photos Library.photoslibrary」を削除してもよい

 内蔵ストレージからライブラリを削除した環境では、ライブラリを保存した外付けストレージを必ず装着していることを確認してから、「写真」アプリを起動するように気をつけてほしい。もしくは、接続した外付けストレージに保存した「Photos Library.photoslibrary」をダブルクリックして「写真」アプリを起動することでも、ライブラリを読み込める。

 「ピクチャ」フォルダ内のライブラリを削除した環境で、ライブラリを保存した外付けストレージを接続せずに、「写真」アプリを起動するとライブラリ選択をうながす警告画面が表示される。

外付けストレージに保存した「Photos Library.photoslibrary」をダブルクリックしても、「写真」アプリを起動することができる
ライブラリを保存した外付けストレージを接続せずに、「写真」アプリを起動するとライブラリ選択をうながす警告画面が表示される

 「写真」アプリで外付けストレージに新規ライブラリを作成し、それに対してiPhoneの写真と動画をバックアップしていくことにし、Macの内蔵ストレージではiPhoneのバックアップとは関係ない別のシステム写真ライブラリを使うという手法も考えられる。また、用途に応じて好きなだけライブラリを作成し、起動時に切り替える使い方もできる。

[Option]キーを押しながら「写真」アプリのアイコンをクリックして起動するライブラリ選択の画面で、新規のライブラリを作成することができる。ここからゼロから作ることも可能

 Time Machineを使ったバックアップを設定しているなら、外付けストレージは、Time Machineの設定にて除外しないようにしておけば、簡単にバックアップ対象にすることもできる。Time Machineを使ったMacのバックアップは、第212回にて実践しているので参考にしてもらいたい。この回ではNASに保存しているが、外付けストレージにバックアップするのも同じ手順だ。ただし、Time Machineのバックアップ先は、今回ライブラリを保存したストレージとは別のものに設定するようにしてほしい。

Time Machineが設定済みなら、システム設定の[一般]ー[Time Machine]で[オプション]をクリック
[バックアップ対象から除外]に外付けストレージが入っていないか確認する。入っている場合には[-]をクリックして削除する。Time Machineのバックアップ先ディスクに設定されていると、削除できないので注意する

今回の教訓(ポイント)

「写真」アプリの保存先となるライブラリは外付けストレージに移動できる
ライブラリを含めてTime Machineでバックアップしておくのがおすすめ

村上 俊一

1965年生まれ。明治大学文学部卒。カメラマン、アメリカ放浪生活、コンピューター雑誌編集者を経て、1995年からIT系フリーライターとして活動。写真編集、音楽制作、DTP、インターネット&ネットワーク活用、無線LAN、スマホ、デジタルガジェット系など、デジタル関連の書籍や雑誌、ウェブ媒体などに多数執筆。楽曲制作、旅行、建築鑑賞、無線、バイク、オープンカー好き。