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【使いこなし編】第291回

トーンカーブやレベル補正も! Macにバックアップした写真を「写真」アプリで編集する

 第275回第279回では、スマートフォンのデータをまるごとPCへバックアップする手法を実践した。続けて、第280回からは、スマートフォンの写真と動画を、ファイルとしてPCにコピーする方法を実践している。

 第283回からは、Windows PCで利用できる「スマートフォン連携」アプリを使うなどして、Windowsを使ってスマートフォンのバックアップを実践してきた。

Macの「写真」アプリに取り込んだ写真と動画を確認する

 第289回からは、Macを使ったiPhoneのバックアップを実践している。前回は、MacにiPhoneをケーブル接続した状態で、標準で付属する「写真」アプリに写真と動画を取り込んでみた。

 普段、写真の管理や編集をiPhoneだけで済ませていると、Macの「写真」アプリを使う機会はあまりないかもしれない。今回は、少々寄り道してMacの「写真」アプリでどんなことができるのか簡単に紹介していく。前回も解説したが、LivePhotosは完全な形でMacに転送される。まずここからチェックしてみる。

iPhone同様に「メディアタイプ」で「LivePhotos」のみを表示させることができる。左上に「LIVE」と表示され、マウスオンでショート動画が再生される
iPhone側で「ループ」に設定した写真も、設定が保持されて転送される。右上の[編集]をクリック
LivePhotosを設定し直すことも可能。左側ではキー写真の設定もできる

 iPhoneで「写真」アプリを使い編集した写真は、いつでも編集前の状態に戻せる非破壊編集となっていて、その編集結果が反映された状態でMacの「写真」アプリに読み込まれている。Macの「写真」アプリでオリジナル状態に戻したり、さらなる編集を加えたりできる。

 編集画面で[オリジナルに戻す]というボタンが表示されていれば、iPhoneで編集済みの写真だ。この[オリジナルに戻す]をクリックすると、撮影時の状態に戻すことができる。

非破壊編集が反映されているので、[オリジナルに戻す]をクリックすると、撮影時の状態に戻すことができる

「写真」アプリの高度な編集機能を使う

 Macの「写真」アプリには、iPhone版よりも高度な編集機能が用意されている。そのひとつがトーンカーブを使った明暗調整だ。トーンカーブを使うと、単に全体の露出を調整するだけでなく、明るめの部分、中間部分、暗めの部分と分けて、細かく明暗の調整ができる。[RGB]を選択していれば明暗を調整でき、光の3原色である[赤][青][緑]を選べば、色ごとの濃さを調整できる。

[調整]タブで[カーブ]を開いてみる。少し暗かったら、このように右上にポイントを作りカーブを上げてみるとよい
さらに左下を少しだけ下げてみよう。コントラストを上げてメリハリがつくようになる
少し緑色が強めに感じたら、[緑]を選んで、
カーブの中心をわずかに下げると修正できる

 次は、少し暗くてくすんで見える写真を調整してみよう。

 「レベル」を開いてみる。ここに表示されているグラフはヒストグラムと呼ばれ、右側が明るい部分、左側が暗い部分のデータの分布を示している。今回の写真では、最も明るい右端と最も暗い左端がそれぞれ離れているが、これを調整することで、画面上で明瞭に表示されるようになる。特に右端がキッチリと端に付いていると、画面でキレイに見えるようになる。あまり派手に動かすと階調が崩れるので注意が必要だ。そのため、先にトーンカーブで調整したあとに、レベルで調整するといいだろう。

 グラフ下の右端にあるポイントを左側の山のすそ野まで移動させると、明るい部分がくっきり見えるようになるはずだ。これは、このポイントが画像内で最も明るい場所だと指定する操作だ。同じように最も暗い場所の左も調整する。

最初の状態。グラフが全体的に中央寄り
グラフ下の右端にあるポイントを左側に動かす
グラフ下の左端にあるポイントを右側に動かす。メリハリのあるトーンになる

 ポートレート撮影の設定も、そのまま転送されていて、被写界深度とフォーカス(ピント)位置の再設定も可能だ。[ポートレート]の調整項目は、iPhoneでポートレートモードを選んで撮影していないと表示されないので注意が必要だ。また、[スタイル]もiPhone同様に利用できる。プリセットのスタイルを選択したり、トーンとカラーのマトリックスを動かしたりするなどの微調整もできる。

「ポートレート」撮影の設定もそのままだ。被写界深度とフォーカス、ライティングの再設定ができる。被写界深度は、数値を小さくするとフォーカスから外れた部分のボケ量が大きくなる
フォーカスを背景に持って行くと、被写体がボケる
[スタイル]タブでもそのまま再調整ができる

 この「写真」アプリで行った編集結果を含め、すべての写真と動画は、前回も見たように専用の「Photos Library.photoslibrary」という名前のライブラリパッケージにまとめて保存されている。非破壊編集なので、編集前の状態に戻したり、さらに再編集したいときも問題ない。

 Macでは、今後もこのファイルさえ無くさないようにバックアップし続けておけばいい。次回はこのパッケージの扱い方について見てみよう。

今回の教訓(ポイント)

「写真」アプリではLivePhotosの再編集も可能だ
iPhoneと同じ編集を続けてできるほか、より細かい調整も可能になっている

村上 俊一

1965年生まれ。明治大学文学部卒。カメラマン、アメリカ放浪生活、コンピューター雑誌編集者を経て、1995年からIT系フリーライターとして活動。写真編集、音楽制作、DTP、インターネット&ネットワーク活用、無線LAN、スマホ、デジタルガジェット系など、デジタル関連の書籍や雑誌、ウェブ媒体などに多数執筆。楽曲制作、旅行、建築鑑賞、無線、バイク、オープンカー好き。