“Wi-Fiの困った”を解決できる便利ワザ

構築編 第3回

【Q】Wi-Fiルーターはどこに置くべき?

【A】できるだけ高い場所に設置しましょう

 Wi-Fiで使われる電波は100メートル以上離れたところにまで届くこともあります。ただ、状況によって電波の到達距離は大きく変わります。

 まず、Wi-Fiの電波は金属やコンクリートに遮られてしまいます。つまり、PCやスマートフォン、タブレットがWi-Fiルーターと近い位置にあっても、その間にコンクリートの壁や金属のドアがあれば、Wi-Fiに接続できない、接続できても通信速度が非常に遅くなってしまう可能性があります。

 一方でガラスや木材は、一般には電波を通すと言われています。ただし素材などによっては、遮られたり電波が弱ったりすることがあり、注意が必要です。

 このように、電波は障害物の影響を受けるため、Wi-Fiルーターは障害物の影響を受けにくい高い場所に設置するといいでしょう。低い場所に設置すると、家具や人体の影響などを受けやすくなるためです。

 なお、Wi-Fiで使われる電波には、2.4GHz帯と5GHz帯の2種類があります。2.4GHz帯の電波は、途中に障害物があっても、その裏に回り込みやすく、反射もしやすい性質があるため、遠くまで電波が届きやすいとされています。

 一方、5GHz帯の電波は直進性が強く、障害物の影響を受けやすい特性があります。このように同じWi-Fiでも、2.4GHz帯と5GHz帯では電波の特性が異なるため、状況に応じて使い分けるといいでしょう。

AirMacユーティリティのWi-Fiスキャナー画面
AppleのiOS向けアプリ「AirMacユーティリティ」には、Wi-Fiの電波強度を調べられる「Wi-Fiスキャナー」という機能がある
AirMacユーティリティのWi-Fiスキャナー画面
Wi-Fiスキャナーでは、Wi-Fiアクセスポイントの電波強度を「RSSI」(数値が小さいほど電波が強い)として表示できる
連載『“Wi-Fiの困った”を解決できる便利ワザ』について

スマホをWi-Fiに接続する方法は? Wi-Fiがつながらない原因と解消法は? Wi-Fiルーターの選び方は? この連載では、これからWi-Fiを導入する人や、Wi-Fiを導入しているがトラブルを抱えている人に向けて「Wi-Fiの基本」や「トラブル解消のテクニック」をQ&A形式で解説していきます。