イベントレポート
見つけたミライ@Inter BEE
老眼向けのオートフォーカス眼鏡を体験! 液体レンズと視線追尾で
2018年11月27日 08:00
「Inter BEE 2018」が11月14日~16日、幕張メッセで開催された。Inter BEE 2018は、音と映像と通信のプロフェッショナルのための展示会だが、今年は「デジタルコンテンツEXPO」と併催になり、メディア総合イベントとしての意味合いを強めている。そこで、Inter BEEおよびデジタルコンテンツEXPOの展示の中から、超スマート社会というテーマにふさわしい展示や、読者の関心が高そうな展示を紹介する。
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スタンフォード大学のコンピューテショナルイメージングラボは「視点に焦点を合わせる老眼用自動焦点メガネ」のデモを行っていた。この研究は「SIGGRAPH 2018」でも出展され、大きな話題となり、今回のデジタルコンテンツEXPOで招待されることになったという。
老眼になると目の焦点の調節機能が落ち、近くの物が見えにくくなる。老眼鏡を使えば近くのものは見えるようになるが、遠くのものを見る際の視力が犠牲になってしまう。この老眼用自動焦点メガネは、液体を利用して焦点を自由に変えられるメガネに、視線を検出するアイトラッカーと、対象までの距離を計測する深度センサーを組み合わせることで、近くのものでも遠くのものでもしっかりと見えるようにするというものだ。
利用する際には、最初に裸眼度数を計測し、視線のキャリブレーションを行う必要がある。老眼を感じるようになった筆者も実際に試してみたが、確かにメガネ無しでは見にくかった手元の小さな文字も、老眼用自動焦点メガネをかけるとよく見えるようになった。そのまま、数メートル離れた壁の文字を読もうとすると、最初はぼやけて見えるが、すぐに焦点が自動的に調整され、はっきりと見えるようになり、目が10歳くらい若返った気分になった。ちょっとしたサイボーグ的な感覚でもある。まだ装置のサイズが大きく、すぐに実用化されるわけにはいかないだろうが、今後の発展に期待したい。
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