イベントレポート

CEATEC 2023

しゃべれる3Dキャラの接客サービス「AIバイト」を展示するGatebox

GPT-4を活用し、商品情報の紹介や雑談も

Gateboxが展示したAIバイト

 10月17日~20日に幕張メッセで「CEATEC 2023」が開催中だ。

 今回は、AIを活用した出展がかなり多いが、いくつかのブースが出展していたのがChatGPTなどのLLMと3Dモデル、音声合成、音声認識を組み合わせた「声でコミュニケーションできる、姿かたちのあるAIキャラクター」だ。

 Gateboxもその1つで、AI接客サービス「AIバイト」のデモ展示を実施していた。

 もともと、3Dキャラクターをホログラムのように表示して音声コミュニケーションを楽しめるユニークなデバイス「Gatebox」で注目を浴びた同社。今回展示されている「AIバイト」は、今年6月からサービスを開始しているBtoB向けの新たなサービスだ。

Gatebox量産モデルに投影されたAIバイトの「サクラコ」。複数キャラクターを用意しており、接客などに活用できる

 AIバイトは、人感センサーによる呼び込み、音声認識と「ChatGPT(GPT-4)」による会話生成を組み合わせた会話機能、ディスプレイへの写真・情報表示機能などを組み合わせたサービスとなる。

 ChatGPTを取り入れたことで、特定のワードに反応しての商品紹介といった基本的な会話のほか、ある程度の雑談なども可能となったことが大きな特徴と言える。

Gateboxのように人感センサーを搭載するデバイスであれば、通りがかった人への声かけを実行してくれる。こちらから声をかける場合、筐体下部のボタンを押すことで音声認識モードに遷移し、質問などが可能となる

 投影装置としては既存のGatebox量産モデルのほか、より大型の「Gatebox Grande」「Gatestand」、さらには他社製のディスプレイを備えたサイネージや筐体など、様々なデバイスを利用可能。レストランやカフェの卓上に設置して製品・メニューを紹介する、展示会や美術館・博物館などにおけるパネル説明、店頭での接客といった用途が想定されているという。

 展示ブースにはGatebox量産モデルに投影された計4体のAIバイトを用意。中には実際にサントリーホールディングスの社内パーティーで使用された個体もおり、ウィスキーの紹介やサントリーの歴史など、特定目的にカスタマイズされた質問を試すことも可能となっていた。

ブース内には計4台のGateboxとAIバイトを設置
サントリーホールディングスの社内パーティー向けにカスタマイズされた「逢妻ヒカリ」
ウイスキーの飲み方や知識を事前に学習させることで、よりイベントの目的に沿った接客を可能としている
会場内でAIバイトが投影されていたのはGatebox量産モデルのみだったが、他社製のデバイスや筐体などにも投影可能とのこと

 なお、ブースにはAIバイトのほか、同社が展開するデジタルフィギュア専用ディスプレイ「デジタルフィギュアボックス」のサンプルも展示されている。

「デジタルフィギュアボックス」。実際の商品はボックス部分のみで、ディスプレイ部分は別途スマートフォンを挿入し、アプリを起動することで成立する。VRMなどのモデルを表示し、モーションなどを割り当てて眺められる