ニュース

ADSL利用者の4人に1人が「サービス終了を認識していない」との調査結果、ニフティが発表

 ニフティ株式会社が運営するIT情報サイト「@nifty IT小ネタ帳」が、ADSL回線の利用者を対象にした独自調査を実施し、その結果を発表した。ADSLサービスが終了予定であることを認識している人は72%に上ったが、現時点では乗り換え先サービスの検討には至ってない人が半数以上いる状況であることが分かった。

 ADSLとは「Asymmetric Digital Subscriber Line(非対称デジタル加入者線)」の略称で、既存のアナログ電話回線で数十Mbpsの通信サービスを提供できるのが特徴。国内のブロードバンドサービスとして光回線より一足早く普及したが、光回線の普及とともにADSLの加入者は減少してきており、NTT東日本/NTT西日本が提供する「フレッツ・ADSL」は2023年1月末でサービスを終了する予定となっている。また、ソフトバンクは2020年3月から一部地域でADSLサービスを順次終了しており、2024年3月末までに完全に終了する予定だ。

 調査は8月11日~17日、ニフティネクサス株式会社が運営するポイントサービス「ライフメディア」の会員を対象にインターネットで実施。ADSL回線を利用中の1000人が回答した。

 「ADSLサービスが終了予定であることを知っていますか?」との質問では、72%が「はい」と回答。一方で、28%が「いいえ」と回答していることについて、ニフティでは「終了の認識が十分浸透していない結果」だと指摘している。

ADSLサービスが終了予定であることを知っていますか?

 ADSLサービスの終了予定を認識している人への「ADSLサービス終了にあたり、インターネット回線の乗り換えを検討していますか?」との質問では、「乗り換え手続き中である」は3%、「検討している」は42%、「まだ検討していない」は52%、「インターネット回線は解約する/利用しない予定である」が2%となり、乗り換えの検討まで至ってない人が半数を超えた。

ADSLサービス終了にあたり、インターネット回線の乗り換えを検討していますか?

 「利用中のADSL回線のスピードに不満を感じたことはありますか?」との質問では、「不満を感じる」が19%、「やや不満を感じる」が40%で、合わせて6割がADSL回線のスピードに対し不満を感じているという結果。ニフティでは「新型コロナウイルスの影響によるテレワークや外出自粛に伴い インターネット通信量が一気に増加したことと重なり、回線速度への影響が出たことも原因の1つと考えられる」としている。一方で、残りの41%は「不満は感じない」となっている。

利用中のADSL回線のスピードに不満を感じたことはありますか?