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配線器具の発火事故が増加、テレワーク拡大が影響か? 事故防止の5つのポイントとは

トラッキング現象による事故の再現映像より

 独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)は2月24日、配線器具の火災への注意喚起として、事故の概要をまとめた資料を発表した。減少傾向にあった発火事故が2年連続で増加しており、テレワーク拡大の影響と推定されるとしている。事故原因として多いのは家庭内のほこり・水分の付着による「トラッキング現象」などだという。

 2016年から2021年の6年間に発生した配線器具の発火事故は、全部で250件。2016年から2019年は、トラッキング対策がされた製品の普及により、事故は減少傾向にあった。しかし、2020年から2021年にかけて、2年連続で事故数が増加したという。

6年間の配線器具による発火事故250件の年別発生件数
火災事故の統計の対象となる配線器具の例

 NITEでは、新型コロナウイルス感染症の影響もあってこの2年間でテレワークが普及・増加したことにより、配線器具の使用が増えたことと関係があると推定。トラッキング現象に注意するとともに、配線器具や配線状況を点検し、事故を未然に防ぐようにと呼び掛けている。

 また、配線器具の事故を防ぐポイントとして次のことを挙げている。

  1. 電源プラグやテーブルタップおよびコンセントの差し込み口などに、ホコリがたまらないよう掃除する
  2. テーブルタップやコンセントの差し込み口などに、水分やアルコールが付着しないよう注意する
  3. 変形した電源プラグを使用しない
  4. 電源コードを引っ張る、机や椅子の脚で踏むなど、無理な力を加えない
  5. 接続可能な最大消費電力を確認し、これを超えるような使用をしない
トラッキング現象による発火事故の再現映像(独立行政法人製品評価技術基盤機構)
接続可能な消費電力を超えて電気製品を使用した際のテーブルタップが発熱する様子を再現した映像(独立行政法人製品評価技術基盤機構)